【Awesome City Club(オーサムシティクラブ)】の「勿忘(読み方:わすれな)」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 「勿忘草」の花言葉
✔ 多くの男女が共感できる歌詞の物語
✔ 歌詞だけで映画タイトルの回収ができる?
1番、2番、ラストサビと前を向いていく主人公の心情変化に勇気を貰えました。すごく素敵な楽曲だったので是非最後までお読み下さい!
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映画『花束みたいな恋をした』主題歌
今回紹介していく「勿忘」は映画『花束みたいな恋をした』のインスパイアソングとして制作された楽曲。映画の特報やTVCMで使用される楽曲であったため、歌詞はかなり映画に寄り添って作られています。
あらすじの時点で“恋の始まりと終わり”が描かれたと綴られていたので言ってしまいますが「長年付き合った異性との別れを知っている人」にはきっとすごく刺さります。
インスパイアソングとしてはもちろん、単に恋愛ソングとして聴いても、きっと多くの男女が共感できる情景。映画を見た人・見てない人どちらも歌詞の世界観に入り込んでいく事ができると思います。
では本題の楽曲考察に移っていきましょう。まずはタイトル名に着目していきます!
楽曲名「勿忘」とは
一見読むのが難しい「勿忘(わすれな)」は、ワスレナグサ属の一種「勿忘草(忘れな草、ワスレナグサ)」に由来しています。
春から夏にかけて薄青(紫)色や鮮青(紫)色の花を咲かせるのが本花の特徴ですが、ここで注目したいのは勿忘草の花言葉です。これがすごく切ない。
- 「真実の愛」
- 「私を忘れないで」
上記がまさにそうです。
春に咲くあの花には「愛情」だったり「未練」だったりを連想させるメッセージが込められているのです。
聴き込んでいる方や映画を見た方は「やはり…」と思うような花言葉だったのではないでしょうか。続いては歌詞を細かく噛み砕いていきます!一緒に歌詞の世界に浸っていきましょう!
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歌詞
例えば今君が その瞳濡らしていたとしても
呼ぶ声はもう聞こえない
絵の具を溶かすように
君との日々は記憶の中 滲んでく何かを求めれば何かがこぼれ落ちてく
そんなこの世界で春の風を待つあの花のように
君という光があるのなら
巡り巡る運命を超えて
咲かせるさ 愛の花を 花束を願いが叶うのなら
ふたりの世界また生きてみたい
あのキスから芽吹く日々
水色花びらはもう香りを忘れ
君への想い 枯れていく散ってしまいそうな心に覚えたての愛の美しさを
ねえ 咲かせて春の風を待つあの花のように
飾らない心でいられたら
触れられなくても
想い煩っても
忘れないよこの恋をひとつずつ束ねいて
君という光があるのなら
巡り巡る運命を超えて
咲かせるさ 愛の花を 花束を作詞:atagi・PORIN
歌詞の意味・解釈
1番
例えば今君が その瞳濡らしていたとしても
呼ぶ声はもう聞こえない
絵の具を溶かすように
君との日々は記憶の中 滲んでく
歌い出しの歌詞から本楽曲は「別れの後のシーン」が描かれていきます。
それもすごく未練タラタラの。
別れた後に主人公が考えるのは「例えば今君が その瞳濡らしていたとしても」。
二人が寄り添い合っていたときは、君の涙を拭う係は自分だったのに、その悲しみの声にも気付くことができない。助けることができない。
戻れない過去に想いを馳せる主人公。
幾重にも想起してしまう思い出たちは、まるで重ね塗りをした絵具のように、重なり合っては滲んで見えなくなってしまう。
何かを求めれば何かがこぼれ落ちてく
そんなこの世界で
<何かを求めれば何かがこぼれ落ちてく>
これは人生においては割と何にでも当てはまりますよね。恋愛で言うなら、彼女と仕事の比重関係とかですかね。
何かを求めて何かの優先順位を高くすると、他の何かの優先順位は下がってしまうのが必然。
すごく私的な話ですが、仕事に重きを置いて彼女をなあなあに…その結果ひどく後悔。なんて経験がまさにあるので、とても納得深いフレーズでした、、、
サビ1
春の風を待つあの花のように
君という光があるのなら
巡り巡る運命を超えて
咲かせるさ 愛の花を 花束を
実はこのサビ1のメッセージは歌詞考察終盤、ラストサビと重なり合うことで真意を成すと思っています。
この内容だけを見ると「春を待つあの花(勿忘)のように未だ花を咲かせていない僕は、失ってしまった君と再熱して花を咲き戻したい」といった解釈になってしまうかも知れません。
ただ上でも述べたようにラストサビを踏まえて考えると、想像よりもさらに前向きなメッセージ性が隠れていたのです。
主人公が咲かせたい愛の花の真意とは?続く歌詞を追っていきましょう!
2番
願いが叶うのなら
ふたりの世界また生きてみたい
あのキスから芽吹く日々
水色花びらはもう香りを忘れ
君への想い 枯れていく散ってしまいそうな心に覚えたての愛の美しさを
ねえ 咲かせて
2番の歌詞でもまだまだ主人公は過去ばかりを見ています。いつまで経っても過去の恋愛、その最上の瞬間が忘れられないのです。
歌詞の巧みを感じられるのは「勿忘草が枯れるさま」と「熱した恋が沈静するさま」を掛け合わせているところだなと個人的に感じました。
タイトル名の解釈欄でも述べたように、勿忘草の花言葉には「真実の愛」というものがあります。
つまり勿忘草が枯れる(水色花びらはもう香りを忘れ)というのは、真実の愛が褪せていくも同然なのです。
恋が始まったばかりの初々しさ。歌詞の言葉で置き換えるならば「覚えたての愛の美しさ」に縋ってしまう。やはり咲き戻らない花に希望を抱いてしまうのです。
サビ2以降、主人公の心情はかなり変化していきます。最後まで一緒に歌詞を掘り下げていきましょう!
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