2番
結局僕ら誰にも
愛されたことなど無かったんだ。
そんな嫌な共通点で
僕らは簡単に信じあってきた。
君の手を握った時
微かな震えも既に無くなっていて、
誰にも縛られないで二人、線路の上を歩いた。
主人公と君は
誰にも愛されていない
という、似た境遇のもと分かり合ったのです。
愛を知らない二人でも
お互いの想いがわかる同士、
信じあうことができたのです。
2人でいると、とても心強い。
震えていた君も、主人公が近くにいることで、涙を拭うことができ、前を向いて歩き出します。
金を盗んで、二人で逃げて、
どこにも行ける気がしたんだ。
今更怖いものは、僕らにはなかったんだ。
額の汗も、落ちたメガネも
「今となっちゃどうでもいいさ。
あぶれ者の、小さな逃避行の旅だ」
後戻りできない2人に怖いものはありません。
あぶれ者とは
無法者。 ならずもののこと。
自分たちが悪いことをしているとはわかっていながらも、顧みることはありません。
2人にとっては充実した時間なのです。
この背景には、今までの苦しい日常があります。
今まで、周囲の愛のない人たちから干渉され、非常に生きづらかったのでしょう。
何もかも取っ払ったいま、
「自由」
を感じているのです。
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サビ2
いつか夢見た優しくて、
誰にも好かれる主人公なら、
汚くなった僕たちも
見捨てずにちゃんと救ってくれるのかな?
「そんな夢なら捨てたよ、
だって現実を見ろよ?
シアワセの四文字なんてなかった
今までの人生で思い知ったじゃないか。
自分は何も悪くねえと、誰もがきっと思ってる」
犯罪を繰り返しながら、
必死に逃避行を繰り返す2人に
未来に対する不安
がよぎります。
考えないようにしていても
安堵を感じれない生活に、
心身ともに耐えられなくなっているのです。
誰か救ってくれないかな
と、微かな期待が浮かんでは
今までの人生観から
泡になって消えていきます。
3番
宛ても無く彷徨う蝉の群れに、
水も無くなり揺れ出す視界に、
迫り狂う鬼たちの怒号に、
バカみたいにはしゃぎあい
ふと君はナイフをとった。
「君が今までそばにいたから
ここまでこれたんだ。
だからもういいよ。もういいよ。
死ぬのは私一人でいいよ。」
食料も底をつき、ふらふらと歩く2人。
視界はぼやけ、後ろから追ってくる人々。
そんな後がない状態で君は
「君が今までそばにいたから
ここまでこれたんだ。
だからもういいよ。もういいよ。
死ぬのは私一人でいいよ。」
と主人公に伝えます。
絶望していた君は
主人公がいてくれたから
充実した時間を送れたのです。
それが僅かな時間だったとしても
最後まで楽しませてくれた主人公に、感謝しているのでしょう。
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コメント
すごくわかりやすかったです!
感想もすごく共感できました!
ありがとうございますっ!
コメントありがとうございます。
本当に感慨深い物語ですよね。
君だけはどこにもいない
というところはもしかしたら殺したと思っていたいじめっ子は生きていて君だけが死んでしまった。
ということを言いたかったのかなと思っていました。そういう考え方もあるんですね。
なるほど、そういった解釈もあるのですね。私は単純に「生きている自分」と対比して「君だけは」とあるのだと解釈致しましたが、そう考えると君の死が無駄になるような気がして尚更心を締め付けられますね。コメントありがとうございます。
そっか…
深い意味のある曲ですね。
ボカロイドは感情がなくていやだ。と聞いたことがあります
人の価値観はそれぞれですが。
ボカロイドの声は感情(は)こもっていませんが、感情が無い=裏切らないということです。
歌を歌う時に気持ちを込めたくて、意味を探していたのでとても役にたちました。本当にありがとうございます!
下の方が既に書かれていますが、
私も「君だけだけはどこにもいない」という歌詞から、いじめっ子は生きているのだと思っていましたが、、そのように解釈することもできますね!
わかりやすい解説ありがとうございます!
物語のメッセージ性が深く、一つ一つの情景に込められた想いに胸を打たれますよね。こちらこそポジティブなコメントありがとうございます。励みになります(‘ω’)
いじめを受けている 君 の辛さなどがよく分かりました。いじめっ子はただ気を失ったりしただけで、本当は生きていたのかも知れないですね……
そう考えると本当にゾッとしますよね。。。
兎にも角にも奥ゆかしいです、、、
考察ありがとうございます 共感する部分がたくさんありました! 意味が分かるともっと考えさせられますよね…虐めとか無くしたい
解釈ありがとうございます。
そういえば、もうすぐこの歌の小説が発売しますね
夏に飽和するの歌の意味を知って、もっと歌が好きになれました。ありがとうございます。
意味を知って聞くと、前よりも一つ一つの歌詞が心に残りますね。色々思い知らされた気がします。虐めは悪いなと改めて思いました。
コメントありがとうございます。
本当に考えさせられることが多い楽曲ですよね。仰る通り一つ一つの歌詞が心に残ります…
とてもいい考察だと思ういます。曲を聴いていったらだんだんひかれていく意味の深い曲だと思います。
一番の歌詞の、
「財布を持って、ナイフを持って、携帯ゲームもカバンに詰めていらないものは全部壊していこう」
という歌詞に財布や携帯、ゲームの中ナイフという危ない凶器が入っているのにそれを気づかせない、なじんでいるという感じがします。さすがカンザキイオリさんです!!
そっか、そっか。
そういうことだったんだな
私は「君」は追い詰められていたのに、「僕」が携帯ゲームもいらないものにできない程度の幼稚な覚悟で相乗りしたから、「君」は死にたくないのに死ぬハメになったんだと思います。
「君」が「死にたい」「この世界に価値などない」と思っていたなら「私ひとりでいい」とはならないですし
「僕」が「この世界に価値などない」と思っているなら、後追うことは簡単ですし
と考えると「もういいよ」が凄いつらいです。
以上の解釈から、どうしても「僕」が不幸に浸っている独りよがりにみえて好きになれないです。
とても分かりやすかったです
すごく泣きました。
辛い環境にいるので、裏切られたことがいっぱいあるので、この主人公の気持ちがよくわかります。
ずっと「君」を探し求めてる主人公が一途でいいなと思いながら読んでいました。
それに、すごく共感できました。
これまで以上にこの曲が好きになれました