ラストサビ
そして君は首を切った。
まるで何かの映画のワンシーンだ。
白昼夢を見ている気がした。
気づけば僕は捕まって。
君がどこにも見つからなくって。
君だけがどこにもいなくって。
最後に感謝を伝えた君は
止める余地もなく、自らの命を絶ちます。
主人公は、何もできず立ち竦みます。
追いかけてくる大人たちに捕まりながらも、
君がいなくなったという事実
を受け入れなられないまま、
時間が流れていきます。
そして時は過ぎて言った。
ただ暑い暑い日が過ぎてった。
家族もクラスの奴らもいるのに
なぜか君だけはどこにもいない。
あの夏の日を思い出す。 僕は今も今でも歌ってる。
君をずっと探しているんだ。
君に言いたいことがあるんだ。
年月が過ぎ去った今でも
主人公が思い出すのは君のこと。
なぜか君だけはどこにもいない。
と、君の死を受け入れられていないのです。
“家族やクラスの奴らはいるのに
どうして一番大切な君だけいないんだ”
という悲痛な想いが伝わりますね。
スポンサーリンク
9月の終わりにくしゃみして
6月の匂いを繰り返す。
君の笑顔は、君の無邪気さは、
頭の中を飽和している。
誰も何も悪くないよ。
君は何も悪くはないから、
もういいよ、投げ出してしまおう。
そう言って欲しかったのだろう?なあ?
毎年、やってくる夏のことを
9月の終わりにくしゃみして
6月の匂いを繰り返す。
と表現しています。
今でも夏になると
君のことで頭がいっぱいになるのです。
君が言って欲しかった言葉として
もういいよ、投げ出してしまおう。
と言っていますが
そう伝えたくて伝えれなかったからこそ、本当にいまその言葉を君に伝えたいのでしょう。
最後の最後は見ているだけで
君を救えなかった自分を悔いている。
そして、後悔しているから、
想い残りがあるから、
いつになっても忘れられず
夏になると君のことで
頭がいっぱいになるのです。
「あの夏が飽和する。」のです。
感想
長い小説を読んでいるようでした。
描かれているのは、
犯罪者の生々しい逃避行。
しかし、2人の背景が、
切なさや共感性を生み出しています。
メロディからは、何処か夏の切なさと
爽やかさを感じさせられますね。
また、日本の深刻な問題である
「虐め」や「命の軽視」に対して
考えさせられる部分も
多かったのではないでしょうか。
【カンザキイオリ/夏が飽和する。】
MVと歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
スポンサーリンク
コメント
すごくわかりやすかったです!
感想もすごく共感できました!
ありがとうございますっ!
コメントありがとうございます。
本当に感慨深い物語ですよね。
君だけはどこにもいない
というところはもしかしたら殺したと思っていたいじめっ子は生きていて君だけが死んでしまった。
ということを言いたかったのかなと思っていました。そういう考え方もあるんですね。
なるほど、そういった解釈もあるのですね。私は単純に「生きている自分」と対比して「君だけは」とあるのだと解釈致しましたが、そう考えると君の死が無駄になるような気がして尚更心を締め付けられますね。コメントありがとうございます。
そっか…
深い意味のある曲ですね。
ボカロイドは感情がなくていやだ。と聞いたことがあります
人の価値観はそれぞれですが。
ボカロイドの声は感情(は)こもっていませんが、感情が無い=裏切らないということです。
歌を歌う時に気持ちを込めたくて、意味を探していたのでとても役にたちました。本当にありがとうございます!
下の方が既に書かれていますが、
私も「君だけだけはどこにもいない」という歌詞から、いじめっ子は生きているのだと思っていましたが、、そのように解釈することもできますね!
わかりやすい解説ありがとうございます!
物語のメッセージ性が深く、一つ一つの情景に込められた想いに胸を打たれますよね。こちらこそポジティブなコメントありがとうございます。励みになります(‘ω’)
いじめを受けている 君 の辛さなどがよく分かりました。いじめっ子はただ気を失ったりしただけで、本当は生きていたのかも知れないですね……
そう考えると本当にゾッとしますよね。。。
兎にも角にも奥ゆかしいです、、、
考察ありがとうございます 共感する部分がたくさんありました! 意味が分かるともっと考えさせられますよね…虐めとか無くしたい
解釈ありがとうございます。
そういえば、もうすぐこの歌の小説が発売しますね
夏に飽和するの歌の意味を知って、もっと歌が好きになれました。ありがとうございます。
意味を知って聞くと、前よりも一つ一つの歌詞が心に残りますね。色々思い知らされた気がします。虐めは悪いなと改めて思いました。
コメントありがとうございます。
本当に考えさせられることが多い楽曲ですよね。仰る通り一つ一つの歌詞が心に残ります…
とてもいい考察だと思ういます。曲を聴いていったらだんだんひかれていく意味の深い曲だと思います。
一番の歌詞の、
「財布を持って、ナイフを持って、携帯ゲームもカバンに詰めていらないものは全部壊していこう」
という歌詞に財布や携帯、ゲームの中ナイフという危ない凶器が入っているのにそれを気づかせない、なじんでいるという感じがします。さすがカンザキイオリさんです!!
そっか、そっか。
そういうことだったんだな
私は「君」は追い詰められていたのに、「僕」が携帯ゲームもいらないものにできない程度の幼稚な覚悟で相乗りしたから、「君」は死にたくないのに死ぬハメになったんだと思います。
「君」が「死にたい」「この世界に価値などない」と思っていたなら「私ひとりでいい」とはならないですし
「僕」が「この世界に価値などない」と思っているなら、後追うことは簡単ですし
と考えると「もういいよ」が凄いつらいです。
以上の解釈から、どうしても「僕」が不幸に浸っている独りよがりにみえて好きになれないです。
とても分かりやすかったです
すごく泣きました。
辛い環境にいるので、裏切られたことがいっぱいあるので、この主人公の気持ちがよくわかります。
ずっと「君」を探し求めてる主人公が一途でいいなと思いながら読んでいました。
それに、すごく共感できました。
これまで以上にこの曲が好きになれました