ただお洒落なだけではない!
【SIRUP(読み方:シラップ)】の
「LOOP(ループ)」について
歌詞とMVの意味を徹底的に
考察および解説していきたいと思います。
歌詞やMV、途中で流れる電話の音などの解釈を噛み砕いていくことで、情景が鮮明に見えてきます。
是非、最後までご覧ください。
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楽曲の基本情報
今回紹介する「LOOP」は、『FEEL GOOD』の収録曲であり、SIRUPが誇る圧倒的人気ナンバー。一作前にリリースした「Do Well」がHonda「VEZEL TOURING」のCMソングに起用され、世間の注目を浴びるきっかけとなったSIRUPでしたが、立て続けにテイストの違う「LOOP」をリリース。異なる側面からのアプローチにより、「なんだこのお洒落な楽曲は!」と、更に音楽ファンの気を引きました。
これから歌詞の考察記事を執筆していくのですが、まず前提として本楽曲を流し聴きしているときの解釈は
“恋人同士の日常を彼氏目線で歌った曲。彼女を愛する主人公は、この生活が繰り返されること(LOOP)を願っている”
と、いったものでした。
しかし、私はMVを見て違和感を感じる。
なぜなら、MVに登場する女性は依然として顔が映されず、それどころか白線からなるシルエットは透明、しかも彼と彼女が対話するシーンなどは一切なく、カフェ、コインランドリー、海辺のビーチなど、全ての場面において各々の時間を過ごしているように見える。
そこから導き出された一つの仮説は
MV中の彼女は幻想なのではないか。
つまり、別れてしまっているのではないかと。
MVがそうなら歌詞もそうだと解釈できます。
ちなみに「LOOP」の作詞を努めた、
ボーカルのKYOtaroは過去のインタビューにて
と、楽曲についてコメントを残しています。
仲睦まじい恋愛を歌っているのではなく、過去の恋愛を想起している切ない歌という線が濃厚になってきました。
では、本題の楽曲考察に移っていきます。
まずは、タイトルから。
楽曲名「LOOP」とは
タイトル名の「LOOP」には
繰り返すこと。反復。
輪。輪形のもの。
といった上記二つの意味があります。
おそらく本楽曲における「LOOP」は、この二つの意味を重ね合わせているのでしょう。過去の恋愛を繰り返し想起してしまう側面と、歌詞・MV中に映される円形の回転するもの(コーヒーカップ、洗濯機、ハンドル)を彷彿させる側面があるのです。
掛け合わせが巧いですね。
では、これまでに述べた大まかな考察をもとに、歌詞を細かく見ていきたいと思います。
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歌詞
今日もせっせと
あのカフェまで Walking
君に会えると
言い聞かせて going going起きんのが辛くても
目覚めのa cup of coffee baby
2人がけのTable
腰掛けて「Good morning」いつも
君が少しミルク入れて混ぜる
その指を僕は眺めてしまう
君の小指のネイルだけにある
アートの意味を考えてしまう黒目ん中 溺れて
他愛のない会話に囚われて
あっとゆう間に過ぎる時間を
戻っては繰り返したいなずっとまるでLOOP LOOP LOOP
何度でもFalling falling love
君との一日を 繰り返し
Round & Round & Round
僕は FOOL FOOL FOOL
君となら Falling falling down
出来んなら 同じ日々を
何度も過ごしたいよ「今日はどこへ行こう?」
話しながら Driving
ほんとはこうしているだけでGood dayちょっとだけスピード
落としていい?
君の話が
ゆっくり聞きたいから何度も目の前現れる
赤青黄色のThe third wheel
焦らず急がず乗り越えよう
You know, You know?ハンドル回す オレンジ色の空
反射する 歪むバックミラー
トンネルは連れてく 数秒後の未来
あの先の光は 君と見たいまるでLOOP LOOP LOOP
何度でもFalling falling love
君との一日を 繰り返し
Round & Round & Round
僕は FOOL FOOL FOOL
君となら Falling falling down
出来んなら 同じ日々を
何度も過ごしたいよ叶うなら
君とだけ
出来るなら
消えないで
君となら
癒えるMy day
見えるなら
その先へまるでLOOP LOOP LOOP
何度でもFalling falling love
君との一日を 繰り返し
Round & Round & Round
僕はFOOL FOOL FOOL
君となら Falling falling down
出来んなら 同じ日々を
何度も過ごしたいよ作詞:KYOtaro
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歌詞の意味・解釈
1番
今日もせっせと
あのカフェまで Walking
君に会えると
言い聞かせて going going起きんのが辛くても
目覚めのa cup of coffee baby
2人がけのTable
腰掛けて「Good morning」
1番において、AメロとBメロでは時間軸が違うのではないか。と考えております。
まず、Aメロに着目。
ここは現在を映します。
目の前からいなくなった君を想起しつつ、「君に会えるかも」という淡い希望を抱いて、主人公は二人でよく行っていたカフェに向かう。
そして
座るのは「2人がけのTable」。
いつでも君が帰ってこれるように。
おそらく、主人公は自分でも「君に会えないこと」は分かっています。しかし、微々たる希望でも肯定したいのです。「Walking」や「going going」といったノリノリな英語が使われているのは、少しでも楽天な気分を演出させるため。ひいては希望の炎を絶やさないためでしょう。
いつも
君が少しミルク入れて混ぜる
その指を僕は眺めてしまう
君の小指のネイルだけにある
アートの意味を考えてしまう黒目ん中 溺れて
他愛のない会話に囚われて
あっとゆう間に過ぎる時間を
戻っては繰り返したいなずっと
ここのBメロは回想。
カフェに着いた主人公は、一人でコーヒーを飲みながら、君がいたときの景色を頭の中で流しています。
君の小指のネイルだけにあるアート
という表記がありますが、ここから主人公が持っていた愛情の大きさが伺える。愛情ゆえに気付く部分や、確かに君は近くに居たという事実を丁寧に描いているのです。
Bメロラストの
戻っては繰り返したいなずっと
という、心からの想いが胸を締め付ける。
楽しかった過去。何度もループしたい時間は二度と繰り返すことができないのです。
「黒目ん中 溺れて」という歌詞がありますが、このタイミングで流れるMVすらも彼女の瞳が映されることはありません。思い出しているのかのように、飛び飛びで描写される彼女の姿は、今はいない存在であることを裏付ける。
サビ1
まるでLOOP LOOP LOOP
何度でもFalling falling love
君との一日を 繰り返し
Round & Round & Round
僕は FOOL FOOL FOOL
君となら Falling falling down
出来んなら 同じ日々を
何度も過ごしたいよ
主人公は、まるでLOOPしているかのように、君がいなくなった今でも過去に固執して君を想起しています。
falling loveの和訳は
恋に落ちること
を意味する言葉となっていますが
falling downは
落ちる、落下する
散りゆく
ことを意味する言葉です。
君がいなくなってからの主人公は、過去を繰り返し彷徨うばかり。日々、過去に落ちていく(堕ちていく)のです。しかし、「君とならそれも悪くない」とあくまでも前向きに、希望を絶やさず、ループされる日々を過ごしているのです。
君はもういない。
この前提を持っているだけで、甘いラブソングから切ないラブソングへと様変わりしたのではないでしょうか。2番以降も胸を締め付けるような歌詞が続いていきます。
後を追っていきましょう。
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コメント
深掘りした解説ありがとうございます。歌詞の意味が分かって良かったです。
SIRUPさん、作りが深いですね。
私はコインランドリーの淡い
ピンク色のライティングのとこが、なんとも言えぬ味を出していて、MVの監督さんは上手いなあと思ってました。
LOOP、また観て、せつない
気分に浸ろうと思います!