2番
嗚呼
あまりにも若すぎたの
今更引き返せやしないよ
愛を知ってしまった
その代償は計り知れないね嗚呼
後悔なんて無意味だ
あなたの瞳が輝いてる今が奇跡だ
愛を知ってしまった
此の期に及んで尚
生きたいと泣いてた
ここでいう《愛を知ってしまったその代償》は、恐らく誰かを愛したことで背負うことになってしまった自己犠牲を指しているように思います。
誰かを愛してしまったことで、家族と呼べる人が出来てしまったことで、自らの幸せではなく愛する人のために生きなければならなくなった。
更には誰かを愛してしまったが故に、誰かを深く傷つけてしまうことだってある。
人生を狂わせてしまうことだってある。
《愛を知ってしまったその代償は計り知れないね》
愛を知ってしまったことの辛さを歌った歌詞ですが、その後に続くのは「愛なんか知らなければよかった」といった後悔の言葉などでは決してありません。
《後悔なんて無意味だ》
《あなたの瞳が輝いてる今が奇跡だ》
愛を知ったことを悔やむなんて無意味だし、悔やむ必要なんかない。
あなたの瞳が輝いている。それだけでいいじゃないか。
あなたが幸せならばそれでもいい
でも此の期に及んで尚、生きたい ―
誰かを愛するという儚く愚かな人間の行為を全力で肯定し、それでも生きようとする人間の営みすらを受容した人間賛歌。
ここから楽曲は、壮大なラストシーンへと向かいます。
ラストサビ
走馬灯に映る全ての記憶が
あなたで埋め尽くされたなら
もう思い遺すことは無いこの身賭けたとて
釣り合う訳もない
あなたの幸せに
愛しこの日々に
意味などは要らない
ただただ傍に居たい
道半ば果てたとて
もう思い遺すことは無い
《この身賭けたとて釣り合う訳もない》
《道半ば果てたとてもう思い遺すことは無い》
大切な人のために生きられたのならば。
あなたの瞳が輝いているならば。
この命なんか捨てたって構わない。
人間の命なんかそれでいいじゃないか。
そんなことを「FAMILIA」は思わせてくれます。
常田さんの産み出す圧倒的なスケールの音楽が、井口さんの繊細で鮮烈な歌声が、全てを包み込みます。
millennium parade 最高傑作「FAMILIA」。
誰かのために生き、誰かのために死んでいった命を鎮め讃える至高のレクイエムでした。
感想
ヤクザとして生きた一人の人間の人生を描いた映画『ヤクザと家族 The Family』主題歌「FAMILIA」。
綾野剛さんのコメントにもありましたが、【鎮魂と賛美と“FAMILIA”の実写化】と呼ぶにふさわしい魂を揺さぶる楽曲でした。
【millennium parade/FAMILIA】
歌詞の意味の解釈でした!
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