2番
今さら過ぎてもう恥ずかしいけど
あの時はごめんなって思うこと
脈絡もなく伝えられる関係
それを大切と言わずになんと言う?愛しさ溢れる 時を超える
馬鹿みたいなことをもう一つ ねえ 今 楽しいな
「あの時はごめんな」って何の脈絡もなく伝えられる関係は、何気なく長い時間を一緒にいれる関係を示します。
普通に「伝えられる関係」だと、関係性を限局することができませんが「脈絡もなく伝えられる関係」と表現することで、突然話しかけることができるような距離感を演出しているのです。ちょっとした工夫から共通するような情景を連想させるのが巧い。
そしてさらに原作の情景を踏まえたうえで言うと「話の筋道が一貫していない(脈絡のない)ごめんな」は「相手への信頼の象徴」であるとも言えます。
タイムリープを繰り返す武道は、未来を知らない相手にとっては不自然な反応だったり、声掛けだったりを度々行ってしまいます。
ただこれらを繰り返すことができるのは「そんな不可解な(脈絡のない)行動を取る自分を受け入れてくれる信頼の証」だといっても過言ではないのです。
情景をきっちり解釈していくと<それを大切と言わずになんと言う?>といった歌詞に収束するのは、すごく納得ができる。
3番
助けたい人に ずっと助けられている
ありがとう なんて こっちの台詞なのに
何ができるかな 今何ができるかな
考えた途端に とめどなく思い浮かぶ 顔 顔
そうか これが生きること
「出会いが人生の全てだ」と漠然と叫ばれていた歌は【あなたを想うことが生きること】だと、より具体性を持った確信に昇華されていきます。
<助けたい人に ずっと助けられている>
これはまさに原作を彷彿させる歌詞。
助けたい人が助けてくれるというのは、相手も自分と同じように想ってくれていることの証ですよね。
名前を呼んで呼応し合って、想い合って愛し合う。
【誰かの名前を呼ぶこと】
それができている私たちは愛のある人生を謳歌していると言っても過言ではないのだ。
感想
カッコいい歌は、やはりカッコ良い事を歌っているんだなと。「かっこいい…」と所々で呟きながら記事執筆を終えました。
当たり前にある今を、そして名前を呼べるくらい近くにいる人たちを、大切にしていこうと改めて思いました。
これが生きることは納得です。
【SUPER BEAVER/名前を呼ぶよ】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
解説、完璧すぎて素晴らしいです!
SUPER BEAVERが大好きで、映画を観に行きました。目を覆いたくなるような暴力シーンに戸惑いましたが、どんどん引き込まれて行きました。エンディングの『名前を呼ぶよ』には、それまで聴いていた以上の感動か込み上げました。あからさまに寄りすぎず、SUPER BEAVERの軌跡と世界観がマッチしているところが凄いと思いました。それが見事に解説されていると思います。ありがとうございました。たくさんの人に見て、聴いてもらいたいです。SUPER BEAVER 最高!!!