2番
残酷な運命が
抗えぬ宿命が
考える間もなく
押し寄せ砂嵐で
前が見えなくたって
君を信じてみたいの
恐れずに一歩踏み出したら
残酷な運命が目の前を覆ったとしても、《恐れずに一歩踏み出したら》。
そう綴った歌詞も映画の世界観の中では、私たちの生きる現実世界とはまた意味が変わってくる気がします。
勇気を出して一歩を踏み出そう。
現実がどれだけ暗かったとしても。
50億人以上が集う究極のインターネット仮想世界「U」へ、さあ一歩を踏み出そう。
この直後の歌詞も相まって、そんな風に聞こえてきます。
さあ!
皆さんこちらへ
どうぞ鼓動の鳴る方へさあ!
踵を打ち鳴らせ
どうぞ心の踊る方へさあ!
空飛ぶ鯨に飛び乗って
さかしまな世界踊り尽くせ
1番同様に、聴く者を仮想世界へと誘う歌詞。
仮想世界「U」の圧倒的なスケール感を体現するかのように、楽曲終盤にかけて爆発的に迫力を増していく音楽艦隊・millenium paradeのサウンドは圧巻です。
《空飛ぶ鯨に飛び乗って》という幻想的な歌詞が印象的ですが、映画冒頭では実際にベルが空飛ぶ鯨の上で楽曲を歌唱しているのが細田守監督のアニメーション映画ならではですね。
サビの歌詞は冒頭と同じなので考察は割愛し、次は最後の歌詞を見ていきます。
ラストサビ
夢ならば
醒めないで
現実なんてさ
身も蓋もないから時は誰も待ってくれないの
この部分の歌詞は常田さん作詞の曲を聴いたことがある方なら誰もが聞き覚えのあるメッセージでしょう。
King Gnu楽曲でいえば《苦しいだけの現実はもうやめて》(Vinyl)、《優しい嘘をついてくれよ 現実は残酷だもの》(Sorrows)、《望んだこと全てが叶う訳はないよ》(Teenager Forever)、など、挙げたらきりがないほどにほぼすべての楽曲で【現実は残酷だ】という想いを綴り続けてきた常田さん。
だからこそ愛を持って生きていこう、目を瞑ってこのくだらない世界を突っ走ってやろう、と歌うのがこれまでの楽曲の王道の方程式でした。
ただし今回の楽曲が普段の楽曲と明確に違うのは、目を瞑った先に現実ではない夢の世界が本当にあるというところです。
自分じゃない自分になれる、もうひとつの現実世界「U」。
《夢ならば醒めないで 現実なんてさ 身も蓋もないから》
常田さんの世界観と映画の世界観が見事にマッチした歌詞であると言えるでしょう。
仮想世界へと誘う幻想的な歌詞と、音楽の圧倒的なスケール感。
映画、および仮想世界「U」のイントロダクション的な役割を果たす一曲でした。
【millennium parade × Belle/U】
歌詞の意味の解釈でした!
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