【きゃない】の「紫陽花」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 浮気した側目線で描かれていく尖った歌詞
✔ リアル過ぎる浮気女の傲慢さと鬱
浮気をしたことがある人、されたことがある人、どちらも考えさせられる教訓深いラブソング。リアルな情景に歌詞考察をしながら世界観にのめり込んでしまいました。ぜひ最後までお読み下さい!
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浮気した人目線の、浮気を肯定する歌
今回紹介していく「紫陽花」の題材になっているのは【浮気】です。実際に浮気された経験のあるきゃないさんが浮気についてじっくりと考え、それを歌に昇華したとのこと。
失恋による傷心や浮気をされた側の歌は溢れているけれど、傷付けた側、浮気をした側の歌ってあまりないし、あってもとてもオブラートに包まれていて、直接的な表現を誤魔化しているように感じたので、ストレートに浮気を肯定する曲を制作しました。
上記がきゃないさん自身の楽曲についてのコメント。
浮気した人目線の、浮気を肯定する曲。
文字列だけを見ると反射的に「なんて身勝手な曲なんだ」と思ってしまいますが、よくよく考えたらそれは真理なのかもしれません。
その人の価値観や捉え方で肯定否定も生まれる鋭利なラブソングを一緒に読み込んでいきましょう。
ちなみに本楽曲の歌詞は浮気を肯定する側面だけではありあせん。少なからずある浮気した側の憂いも描かれていきます。では本題の楽曲考察に移っていきます。
タイトル「紫陽花」の花言葉
タイトル「紫陽花」は花言葉で
- 移り気
- 浮気
- 無常
といった意味を持ちます。
まさに本楽曲の題材である「浮気」が当てはまるのですが、変化を表す「移り気」や「無常」もまた本楽曲の世界観とマッチしてきます。
タイトル名に花を起用して遠まわしに意味を持たせるテクニックはとてもお洒落ですよね。紫の妖艶さが楽曲雰囲気とも非常に合う◎
ではこれから歌詞を見ていきましょう。
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歌詞
雨降り街は鬱 傘の中に広がる海
陽が照らせば街は紫色 花も咲くよ
今年の六月は 思ったより悪くはなかったわ
新しい収穫も 腐った実にも気付けたから咲いた花が枯れても恋は移ろう
飽きられるようなあなたが悪いのよ
紫陽花の蕾に水をやりながら
枯れた花を思い出す自惚れたらいいよ 夏を知らずに死んだ桜
理由もわからないよね 思い通りで
楽しかったわ咲いた花が枯れても恋は移ろう
暮らしに甘えた私は過去よ
紫陽花の花に水をやりながら
濡れた季節を思い出すいっそこのまま飛び降りたら
そこから何か始まるかな
無色透明な世界を全て 紫で濁したい
水を誰かを光を 浴びても何も感じないの
一番枯れた花は私 私だったの
アタシだったの作詞:きゃない
歌詞の意味・解釈
1番
雨降り街は鬱 傘の中に広がる海
陽が照らせば街は紫色 花も咲くよ
今年の六月は 思ったより悪くはなかったわ
新しい収穫も 腐った実にも気付けたから
梅雨の情景の中描かれる浮気ソング。
六月に焦点が当てられているのは、紫陽花が5~7月に開花し6月上旬~7月上旬頃に見頃を迎えるためでしょう。
浮気という花言葉に加え、雨の季節といった情景が本楽曲の鬱感を加速させていきますね。
本楽曲は浮気をした女性目線で歌詞が描かれていく。
自身の浮気によって別れた男のことを思い出し「思ったより悪くはなかったわ」と上から目線で呟いていますが、高飛車な態度の中にも実は後悔の芽が隠れています。
それは「腐った実」といったワード。
捉え方によっては捨てた男のことを比喩していると解釈できますが、後の歌詞を追っていくと「捨てた男=枯れた花」と表現されているため、これが示すのは彼女自身であることが分かります。
浮気した側の傲慢と過信、そして後悔。本楽曲はそれらの表現が非常に秀逸です。彼女は何を感じていくのか。続く歌詞を追っていきましょう。
サビ1
咲いた花が枯れても恋は移ろう
飽きられるようなあなたが悪いのよ
紫陽花の蕾に水をやりながら
枯れた花を思い出す
「咲いた花」は自分が夢中になっていた頃の彼を、「枯れた花」は自分が捨てた彼をそれぞれ示しています。
そして「紫陽花」は新しい男(浮気相手)を示しており、これから実っていく恋であるから今は「蕾」。
彼女は彼を捨て、新しい彼に愛を注ぐ。
しかし今でも枯れた花を思い出しては「飽きられるようなあなたが悪いのよ…」と呟いていく。
彼に対して抱えていた不満が垣間見えますね。登場人物の細かい心理なんてものは本楽曲では描かれていませんが、枯れた花に対する未練や満たされない想いがそこはかとなく伝わってきます。
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