2番
反抗期だと疎まれた
子供たちは復讐に走り
意味にすがる腑抜けた大人たちは
歌を歌いたがる
ここで強調されるのは
腑抜けた大人たち。
血から抜けてしまった自分だからこそ、余計に同じような大人たちが腑抜けて見えるのでしょう。
また、反抗期とは悪い風に囚われがちですが、肯定的に捉えるなら、自分の欲望のままに意見を貫いているさまだと受け取ることができます。
- 疎まれた子供たち
- 腑抜けた大人たち
という、主人公から見える景色を綴ることによって、心模様を投影させているのです。
若さを強いて貪る惰眠
気づけば爪が剥がれ落ちる
雨が好きだった理由も
好きな歌も忘れ去った
心に響くのは物ばかり
それなのに人が恋しくって
あなたへの気持ちだけ
今も終わらないんだ
若さを強いて貪る惰眠
なんてまさに「まだ焦らなくても大丈夫だろう」と、怠惰を抱いて夢を叶える努力をしなかった、後悔ばかりの自分を比喩しています。
物事を忘れ去った
という虚しい表現が、無駄な時間を過ごしたけど、確実に時間は過ぎていったという現実を突きつける。(それこそ好きなこと・ものを忘れるくらい)
そんな主人公ですが、皮肉にも
あなた(過去の自分)への気持ちだけ
は、今も変わらないのです。
雨が好きな理由も好きな歌も忘れてしまったのに、抱えていた夢や、当時の情熱だけは忘れられないのです。それだけ大切なものだったのでしょうね。これだけ悔やむ理由にも納得ができます。
3番
例えば僕らが街で出会って
夢のような話を紡げたら
あなたと僕は笑えるだろうか
画面の中であなたに会えたら
思い出すのは後悔ばかりだ
今でも愛しいよ あの頃に今も戻りたいよ
ここも
あなた=過去の自分
という解釈を踏まえていると、メッセージ性がすんなり入ってくると思います。
今の自分に劣等感を感じているからこそ
もしも、あの頃の自分と出会えたら笑い合えるだろうか
と、笑い合えないことを承知で考えてしまい、
希望に見ていた頃の自分の写真
を見ては、後悔の念に駆られているのです。
主人公の気持ちが伝わってくるからこそ「あの頃に今も戻りたいよ」というフレーズが、より一層心に響く。
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ラストサビ
こんな大人で我慢できたら
苦しみなんて知らなかった
言葉ですべて解決するなら
ここまで涙は出なかった
あなたが頭で渦を巻くから
今もこの朝が嫌いだった
大人になるのが怖かった
強くなることが怖かったウグイスが鳴いて
ゴミになった制服が
夜空になって舞ってった
過去を喰らい尽くした
後悔ばかりの主人公ですが、
ここまで葛藤を繰り広げているのは、
微かな希望に期待しているから。
歌詞にあるように
こんな大人で我慢できたら
苦しみなんて知らなかった
に違いありません。
涙を流すこともなければ、このまま腑抜けた大人になることに恐怖を感じることもなかったでしょう。
ポジティブな理屈になるかもしれませんが
悩みや苦悩は、夢や挑戦の証
です。
適当に過ごした時間は取り戻せないとしても、たくさん後悔をした分、主人公は過去を淘汰して未来に向かうことができるのではないでしょうか。何事も、始めることに関して「遅い」なんてことはありませんからね。
感想
いかがでしょうか。
私は本楽曲を通して
何気なく進行してくる慣れの恐怖
ひいては
平凡な日常の大切さ(意識付け)
を学んだような気がします。
あなたはどのように感じましたか?
【花譜/過去を喰らう】
歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
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コメント
卒業…
これはオリジナルのほうの哀伝ティティにつながりますね…
侘しさも 悲しみもなければ
について、これらを全くもって感じなかったとありますが、
この歌詞は実際には侘しさも悲しみもあるということではないですか?
確かにそう取れますね。というより改めて歌詞と向き合うと、むしろそうであると感じました。
いかんせん花譜さんの「歌なんて歌わなかった」のインパクトが強くて、直感的に否定系で合わせてしまった所存です。
そう仮定すると、
夢を捨てようとしたけど捨てきれなかった。だから夜には歌を歌ってしまっていた。
となるわけですね。一連の流れと合わせて解釈してもしっくりきますね。
コメントありがとうございました^ ^
喰らうって言葉はリセットというよりか糧にするというイメージの方がしっくりくる気がします