2番
路地裏の真ん中で
いつもの夕日を薄目で眺めて
胸の内で呟いた
「いつまで続くだろう」そういやさ そういやさ
昨日も夕飯これだった
そういやさ そういやさ
2番は1番と同じような始まり方をしますが、実は「裏路地の真ん中で」が「路地裏の真ん中で」に変わっています。
筆者はこの変化には意味があると考えています。
「裏路地」は路地そのものを、「路地裏」は路地に面したところも含んだ場所を示します。
1番では「裏路地」に対して「逸脱できない自分が王道から外れた(裏路地にいった)気持ち悪さ・拒絶感」の演出であると解説しましたよね。
路地と裏路地が完全に別の道であるため、裏路地は「逸脱」を表現できたのです。
これに対して「路地裏」はどうでしょうか。
裏道(逸脱した場所)というよりは「路地なんだけど暗い道」といった受け取り方が自然になるのではないでしょうか。あくまでも路地裏は路地の中の裏なので。
だから2番では<路地裏の真ん中でいつもの夕日を薄目で眺めて胸の内で呟いた「いつまで続くだろう」>と、逸脱できない中で弱音を吐く主人公が描写されているのです。
小さな言葉選びの差ですが、ここには大きな情景の違いがあったのです。ここまで考えているのだとしたら和ぬかさん恐るべしです…
サビ2~ラストサビ
臆病で切りが悪い
意気地無し人間です
一歩後ろに下がって逃げときます
目立ちたくなんかないからさ
描いた理想像に現実味がないから
近づけないよう生きときます
明日も同じよう過ごしときます弱い音を吐いてる
薄っぺらい人間です
一歩前に出るのはやめときます
絡まれたくはないからさ
ため息ばっかでさ
吸う息足りないの
きっとそう上手くはいかないけどさ
試しにちゃんと生きてみよ
先に解釈したサビ1と同じように、サビ2・ラストサビでも「引っ込み思案のネガティブ」が淡々と綴られてきます。
ただサビ1でもお話ししたように、このネガティブはきっと「憧れ」や「野心」に起因しているのですよね。
そう考えると<弱い音を吐いている>という事実はあれど、主人公は「弱い人間ではない」のかもしれません。
意気地なしも、ため息も、ヨワネハキも、それらは憧れに近づこうとする心理が生んだもの。
「弱い音」は高い理想を夢見るものだけが感じること、こぼすことのできる特別な音。
本楽曲に共感したあなたは、実は無限の可能性を秘めているのかも。
マイナスイメージの強い「ヨワネハキ」を解釈して筆者が感じたものは、上記プラスの感情でした。
【MAISONdes/ヨワネハキ feat. 和ぬか, asmi】
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コメント
すごかったです。
歌詞見ながら、うたっちゃったーー!
面白かったです。
ヨワネハキの意味がめちゃくちゃ分かりました!ありがとうございました!
凄い分かりやすくて疑問も解決しました。ありがとうございますo(≧o≦)o
そうですねすごいですよね!
朝起きがけに、頭の中に鳴り響いてきたので、気になってこちらに辿り着きました。
特にこの歌に思い入れもなく、フルでしっかり聞いたこともなかったのですが
サルーさんの解釈とても興味深く、なるほど!と朝から前向きな気持ちになりました!
曲への印象もだいぶ変わりました!
ありがとうございます!
私は学校で結構悲しいことも多かったんですけどこの意味を知ってなんか笑顔になろうという気持ちになりました!
とっても嬉しいですありがとうございました!