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【King Gnu/どろん】歌詞の意味を徹底解釈!歌詞の結末はまさかのバッドエンド!?

映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」の主題歌に起用された「CEREMONY」の収録曲。

【King Gnu(キングヌー)】

「どろん」について

歌詞の意味を徹底的に

考察および解説していきたいと思います。

 

最初にお話ししますと

歌詞の物語は予想できない結末を迎えました。

是非最後までお読み下さい。

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楽曲の基本情報

→Apple Musicでフル視聴する

 

冒頭でも述べさせて頂きましたが、今回紹介していく「どろん」はアルバム「CEREMONY」の収録曲であり、映画「スマホを落としただけなのに 囚われの殺人鬼」の主題歌として書き下ろされた楽曲です。

 

そのため歌詞を完全に理解していくためには、映画の内容を把握する必要があるのですが、実は作詞作曲を努めたKing Gnuの常田大希さんが楽曲についてコメントを残しています。それが以下。

 

映画で描かれる「愛情への不安や焦燥感」を「ネット社会の脆さ・怖さ」とシンクロさせながら描きました。
  • 「愛情への不安や焦燥感」
  • 「ネット社会の脆さ・怖さ」

が歌詞を紐解くキーワードですね。

 

前作、映画「スマホを落としただけなのに」はスマホを中心に物語が組み立てられていくという新ジャンルの開拓が試みられていましたが、続編である「囚われの殺人鬼」では、前作の緊迫感を引き継ぎながらも誰も読み切れない驚きの結末が描かれているとのことです。

 

 

サルー
サルー

楽曲背景の理解ができたところで、さっそく本題の楽曲考察に移っていきましょう。

 

まずはタイトルから。

楽曲名「どろん」とは

「どろん」とは本来

  • 逃亡して行方をくらますこと
  • 退席すること

という意味を持つ名詞的表現の1つです。

 

「どろん!」という文字列だけを見ると、忍者的なキャラを想像させられますよね。実はまさにその通りのイメージがタイトルに当てはまります。

 

ただ逃げる意味の「どろん」ではなく、煙をまき散らすような疑似音的な「どろん」のイメージが正解に近いようです。

 

というのも実は常田さんが

刑事・加賀谷と殺人鬼・浦野(劇中の登場人物)の関係性に、キツネとタヌキの化かし合い的なものを感じ、そこから「どろん」というタイトルに結びつけました。

とタイトルについてコメントを残しています。

 

サルー
サルー

映画の雰囲気から採用していたのですね。

 

ではいよいよ歌詞に迫ってきます。

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歌詞

いつだって期限付きなんだ
何処までも蚊帳の外なんだ
血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

今日だって
傷を舐めあって
面の皮取り繕って
居場所を守ってるんだ
あなたの事を待ってるんだ

白黒で単純に割り切れやしないよ
人はいつだって曖昧な生き物でしょう
僕ら何を大事に握りしめ切れているんだろうか

人生にガードレールは無いよな
手元が狂ったらコースアウト
真っ逆さま落ちていったら
すぐにバケモノ扱いだ
其処を退け、其処を退け
今じゃ正義か悪か
それどころじゃないんだ

いつだって期限付きなんだ
何処までも蚊帳の外なんだ
血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

今日だって
傷を舐めあって
面の皮取り繕って
居場所を守ってるんだ
あなたの事を待ってるんだ

散らかった部屋に押し潰されそうだ
人はいつだって臆病な生き物でしょう
締め切った窓は呼吸を
重くしてしまっているんだろうか

大都会の他愛もない大恋愛
高く飛びたきゃ膝を曲げるんだ
しゃがまなきゃ飛べやしないな
ひとりぼっち 孤独渦巻いた
ここから抜け出さなきゃ
自分を好きになりたいんだ

明日を信じてみませんか
なんて綺麗事を並べたって
無情に回り続ける社会
無駄なもんは切り捨てられるんだ

大義名分のお通りだ
この通り不条理まかり通り
知らずのうち葬られようが
後には引けやしないんだ

駅前を流れる
人々を眺めてる
大都会
他愛のない
会話さえ
やけに煩わしくて

ここはどこ、私は誰
継ぎ接ぎだらけの記憶の影
煌めく宴とは無関係な
日常へ吸い込まれ、おやすみ

いつだって期限付きなんだ
何処までも蚊帳の外なんだ
血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

今日だって
傷を舐めあって
面の皮取り繕って
居場所を守ってるんだ
あなたの事を待ってるんだ

明日を信じてみませんか
なんて綺麗事を並べたって
無情に回り続ける社会
無駄なもんは切り捨てられるんだ

大義名分のお通りだ
この通り不条理まかり通り
知らずのうち葬られようが
後には引けやしないんだ

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歌詞の意味・解釈

頭サビ

いつだって期限付きなんだ
何処までも蚊帳の外なんだ
血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

常田さんがインタビューコメントにて「愛情への不安や焦燥感」を表していると言っていたように、「愛情への不安」「それが原因で巻き起こる葛藤」が歌詞全体を通して描かれています。

 

愛を渇望している主人公を軸に展開される歌詞を読み取っていきましょう。(この場合の主人公は映画の主人公ではなくて、あくまでも歌詞から読み取れる主人公像になります)

 

頭サビの中で主人公の境遇が最も端的にイメージしやすく綴られているのは

  1. いつだって期限付きなんだ
  2. 何処までも蚊帳の外なんだ

という最初の2文。

 

まず、期限付きというのは

いつかは薄れてしまう愛情

のことを指している。愛情への不安を感じている主人公は愛は恒久的なものではないと理解しており、仮に高まったとしてもいずれは沈静していく愛情に嫌気が指しているのです。

 

そして蚊帳の外というのは

容易に想像できるままの意味で、主人公が自分だけが疎外されているような気分になっていることを表しています。

 

孤独の中で愛を渇望する主人公。

続く歌詞はどのように展開されていくのでしょうか。

後を追っていきましょう。

 

今日だって
傷を舐めあって
面の皮取り繕って
居場所を守ってるんだ
あなたの事を待ってるんだ

「傷を舐め合う」とは似たような不幸の下にある者がなぐさめ合うことを意味し、「面の皮を取り繕う」とは見た目だけを整えている状態のことを意味します。

 

つまりここの歌詞中では

愛の不足故に中身はボロボロなのに、見た目だけは気丈に振る舞っている様子を描いている。

 

愛が不足しているといっても、本音では愛を求めている。だから「あなたのことを待っている」と紛れもない本音が最後の文では綴られています。

1番

白黒で単純に割り切れやしないよ
人はいつだって曖昧な生き物でしょう
僕ら何を大事に握りしめ切れているんだろうか

白にも黒にも染まることのできない主人公の心色は、圧倒的な「灰色(グレー)」です。つまりは歌詞中にある通り「曖昧」な生き方をしている。

 

おそらくは愛を渇望しているのに、愛を信じれないというどっちつかずの状況にいるから「曖昧」と言っているのでしょう。

人生にガードレールは無いよな
手元が狂ったらコースアウト
真っ逆さま落ちていったら
すぐにバケモノ扱いだ
其処を退け、其処を退け
今じゃ正義か悪か
それどころじゃないんだ

ここの歌詞では

人生における無情さ

が訴えれれています。

 

ガードレールは路側に設置する「防護柵」のことで、道路から逸脱しないことを目的に設けられています。しかし「人生にガードレールはない」

 

つまり、はみ出さないための防護柵を誰かが作ってくれているわけではないのです。自分で道をひいて歩いていかないといけない。

 

それでいてもしも道を踏み外したとしたら「異端児扱い」されて、帰る場所なんてなくなってしまう。

 

決して甘くはない人生路。

 

しかし臆していても進むことが出来ない。

だからこそ途中で綴られる

其処を退け、其処を退け

と自分の道を歩くさまには勇気づけられる。

 

サルー
サルー

かなり遠まわしな解釈ですが、自分の道を信じて進むことの大切さ。を説いてくれているように感じました。

サビ1

いつだって期限付きなんだ
何処までも蚊帳の外なんだ
血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

今日だって
傷を舐めあって
面の皮取り繕って
居場所を守ってるんだ
あなたの事を待ってるんだ

サビ1は頭サビの内容と同じになっています。

 

ただ1番のAメロ、Bメロを解釈した後だと

血走って噛み付いた
味方は何処にいるんだ?

という歌詞が強調され輝いて見える。

 

頭サビだけを見た印象だと孤独の中でもがいているとしか感じ取ることが出来ませんでしたが、1番で自分の道を歩むことの大切さを説いていると仮定した今では、世間に噛みついている姿に勇姿を感じさせられる。

 

逆境の中で立ち向かっていく主人公。

2番以降はどうなっているのでしょうか。

さらに深堀りしていきます。

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コメント

  1. 箕輪 より:

    これもポップミュージシャンとして生きる常田の葛藤ですね。現にTeenagerForeverの「明日を信じてみたいの」の大衆ウケするワードをここでは否定しています。常田には二面性がある。正義か悪かそんなの考えてないで結果を出して黙らせるという面と大衆ウケとか結果とか関係なくほんとに自分がいいと思える作品を作りたいという面。常田は資本主義芸術論と社会主義芸術論とで葛藤してるんだと思います。

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