2番
目が合えば笑って
一緒にいれば楽しくて
共に過ごした毎日は
かけがえのないものだった向かい風が冷たくて
忘れてしまいそうになるけど
通り過ぎてきた何気ない日々の中に
僕らの幸せは確かにあった
子供の頃に比べると、大人になってからは親との交流は確実に減ってしまう。だから僕は母親に遊んでもらっていた過去を何度も回想する。
普段こんなことを考える場面は少ないが、改めて考えることで改めて「かけがえのない日常」ひいては「かけがえのない存在」に気付かされる。近すぎて想いを寄せる隙間がないだけで、やはり家族は何者にも代えがたい大事なものなのだ。
仮説の中の「僕」のように、何かに追い込まれている人は“通り過ぎてきた何気ない日々の中に僕らの幸せは確かにあった”という歌詞を思い出して欲しい。あなたはたくさんの愛に囲まれて、今この瞬間を生きている。
サビ2
もしも明けない夜の中で
一人静かに泣いているのなら
あなたが僕を信じてくれたように
次は僕がその手を強く握るから
これまで母に支えてもらった僕。
次は僕が母を支える番。
あなたが「明けない夜」と比喩される苦しみの中にいるのならば、次は僕が太陽になると誓っている。
それもこれも全てはあなたが教えてくれた「幸せ」であり、だからこそ僕は手を差し伸べることができるくらい強くなれた。
“あなたがいることで”僕があった。
3番
傷つくことから逃げていた
この心動かすのは
弱さを見せないあなたが
初めて見せた涙
僕にとってあなたは、頼りになれる存在であり、太陽みたいに照らしてくれる存在。でも今は「弱いあなた」を僕が心配している。
普段から頼ってばかりだから、せめて今くらいは『僕があなたを守ってあげたい』。これまで貰った無償の愛が、使命感やバイタリティーとなって僕の心の中で返り咲く。
ラストサビ
いつか僕に話してくれた
あなたが描いた未来の中に
僕ら一緒にいられるようにあなたがいることでどんな明日も
歩いていける光になるから
星が見えない孤独な夜でも
信じられる 僕らまたここで
笑える日を
「あなたを守りたい」「あなたには感謝している」と散々訴えてきたが、何よりも胸の中にあるのは「あなたとこれからも一緒にいたい」という切実な想い。
「あなたがいることで強くなれた」と、どんなに強がっても、あなたがいなくなると僕の世界の光は遮断されてしまう。あなたを思い出して、星が見えない孤独な夜の中で気を保っているけど、まだまだあなたと未来を描きたいのが本音。
また一緒に「笑える日」を夢に描いて、僕はあなたのことを想い続ける。
感想
言葉の1つ1つが心に染みる…
いつもは理屈っぽく歌詞解釈をさせて頂くのですが、今回ばかりは感覚的に、なおかつ感傷的に解釈を進めさせて頂きました。
考察中、僕の心の中に入り込んでしまい切なさに胸が締め付けられましたが、考察後に僕の心の中に残ったのは圧倒的に「優しい気持ち」でした。
いま記事を書いているのは深夜ですが、明日は近すぎて感謝を忘れている人、本当は大切な存在なのに当たり前の関係に甘えてしまっている人に何気なく感謝を伝えてみようかと思います。
【Uru/あなたがいることで】
歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
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コメント
めちゃくちゃ感動しました。
他の方の考察記事も一通り拝見しましたが、サルーさんの解釈が最も心に染みました。
勝手ながらこれからも応援させて頂きます。
分かりやすい解説涙がとまりません
歌を聴き すぐに頭によぎったのは
片想いだと感じていたのが両思いになり恋人迄は発展せず遠く離れてしまった男女のストーリーでした。しかし母子関係の解説も素晴らしく心が揺らぎ想像して涙が溢れてます
コメントありがとうございます。
男女のストーリー、親子のストーリーなど解釈幅が広く、それゆえに誰にとっても共感性が高い。本楽曲の魅力の1つですよね。
この歌は聴くたびに胸がキュッとなります。
私も最近この世で最も私の愛する人、私の最強の味方、私を一番理解してくれた人が他界されずっと悔やみ続けた日々の中この歌に出会いました。この歌を聴くと共感そのものです。痛み疲れ果てた心を癒してくれる歌だと感じられます。ありがとう!
YOUTUBEで動画として配信されているドラマのようなシーンで聴きました。
反抗期の娘と生きるためには普通の事務員などでは到底娘を養うことができない。仕事を選んでいられない母子家庭の母親、娘はそれを軽蔑していた。夜職で稼いでいる母親のことを。
娘が自宅に帰ると目に飛び込んできたのは見知らぬ男性と母親が状況、娘は余計に軽蔑した。
母親は毎日きっちりとメイクし夜職でずっと稼いでいられるよう頑張っていた。でもそれは男と仲良くするためと思い違いをし、よけいに嫌いになった。
でも、母親は一人で娘を育てなければいけない、何十年も生まれてから社会人として旅立つためのお金は綺麗事で稼げない。どんな相手とも仲良くするのが夜職、そんななかいくら母親とて心の逃げ場が欲しかった、後ほど明らかになるが母親はもう恐らく余命宣告段階、だから男性を家に呼んだ、母親とて人間だ自分が長くは生きられないと悟り愛情に心の救いを求めた。
だがタイミングが悪かった。
でも、とある日母親がダイニングテーブルで眠っている間、娘は母親の病を知った。
書面と薬の入った袋を見て、あれだけ軽蔑していた母親が一切泣き言言わず今まで自分を育てくれた、もう死期が近いというのに弱音を吐くことも病を患った事も一切話さず、なくいつものように何気ない態度でいた母親を振り返ると、今まで自分がいかに愚かで勘違いをして母親が命尽きるまで娘に気付かれないように育ててくれたんだと初めて親の優しさに気付いた。
学校に行けて当り前、御飯が食べられて当り前、学校の制服とか靴も新品で買ってもらって当り前、何も知らずに生活を送っていた娘にとっては本当にショックだった。
娘はお母さんごめんね、ずっと誤解してたよってどうか許してって、息が切れるほど走り続ける。
今の生活は母親が夜職で稼いでくれていたからこそ、学費なども全部支払えたのは母親のおかげ、そう娘は一般家庭と生活レベルが同じことが当り前であり、母子家庭でも困ったことはなかった。他の人と一緒で当り前って思っていたことが娘の中で覆る。
母親は命尽きるまで娘にはお金の心配を一切させない、いつか社会人になって自分で生きられるように見守れるように、そのために働き続けながらこっそり病院で処方された薬を飲んでまで延命を望み、死ぬまで稼ぎ続けるのが私の役目だと覚悟してた。
娘が大切だからまだ私は死ねない。学生の娘が社会人として旅立つ時までずっと母親として支えるんだと、心に誓いその前に命の灯火が消えないように願った。
娘は母親と一緒に何不自由なく生きてこれた、薬を飲んでいなければ母親は死んでいた。
母親は娘を必ず大人として社会に出るその日までは生活を支える、娘はそこまでして薬を飲まないと生きていられないのにそれでも働き続けてきた。
その稼いだお金で2人で生活が成り立っていたことを知り、どれだけ愛されてきたかを振り返る。それが最初の1シーン、昔のアルバムを開いて母親が存命であったことを思い出しながら。
最後のフレーズはもう旅立った母親のこと、お母さんは私にとって光のような存在だったよ、今は暗闇で辛いけどまた一緒にいようね。お母さん産んでくれてありがとう、また生れ変わってもまた親子になろうね。今度会うことができたら一緒に笑って暮らそうね。
私はそう解釈しました。