2番
正義は勝ってしまうよ
後に残る花の香り
急に参ってしまうよ
私以外の誰かに
2番は「私以外も私」という思想が蔓延する世の中を愁えています。
人々の押し付けの正義の元、邪魔な人間を徹底的に排除。
見るに堪えない罵詈雑言の嵐。そこには花が散った後の様な切なさが残ります。
人々はただ「私以外の誰か」に自分を殺される恐怖と闘いながら、誰かを今日も蔑むだけ。
そんな悲しくて冷たい世界が、少しづつ出来上がっていくのです。
サビ2
私以外も私
それはまやかしの雨
私以外も私
だと思えるあなたは誰?
私以外の私
それも本当は鏡
私以外の私もあなたも
正義だと疑わない
私以外の私も本当は鏡。
「他人は自分の行動や考え方を映す鏡」なんて表現をよく耳にしますね。自分が他人は醜いと思っていればそれは醜く見えて来るし、相手が自分のことを嫌っているようにも見えてくる。結局私以外の人なんて、自分の見方次第です。
なのに、人々は私以外の私も同じ正義感を持っているのだと信じて疑わない。
裏切られれば燃やして捨てる。
どんどん自分の考え方で世界を狭く苦しい場所に変えていって、互いに愛のない言葉で傷つけあって生きているのです。
雨を待った 椿一本
強くなった それは空想
正気だった はずのみんな
壊れてった これが現実
私以外の私を陥れて、強くなった気がする。
だけどそんなのはただの空想。
私以外の私も実はみんな自我を持っていて、主人公が抱えていた「みんな」のイメージは簡単に壊れていく。主人公にとっての「正気」ではなくなってしまう。
「私以外私じゃないの」
そう思えなくなって、世間はおかしくなっていった。
切なさの中に、毒をもって冷たい世の中を愁えた一曲「私以外も私」。新たなゲスの極み乙女。を感じさせる一曲でした。
感想
「私以外私じゃないの」
そう歌って一世を風靡したゲスの極み乙女。が、「私以外も私」という幻想を抱く世間を揶揄した切なくもアイロニーな一曲。
【ゲスの極み乙女。/私以外も私】
歌詞の意味の解釈でした!
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