【宇多田ヒカル】の「誰にも言わない」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 愛欲に溺れてしまう主人公
✔ 女性主人公の心の強さと脆さ
✔ 英語歌詞のメッセージ性
理屈では語れない欲望。今作もかなりエッジの効いた歌詞となっておりました。ぜひ最後までご覧ください…!
スポンサーリンク
一人で生きるより永久に傷つきたい
今回紹介していく「誰にも言わない」は、配信限定でリリースされた宇多田ヒカルの第12弾シングル。
また宇多田さん自身が出演する「サントリー天然水」の新テレビCM「光も風もいただきます。」編のテーマソングとしても使用されています。それが以下。
CMの映像では大自然に包まれる宇多田さんが映されており、歌詞中の「一人で生きるより 永久(とわ)に傷つきたい」が強調されるような内容になっている。
ただ本楽曲の歌詞全体には、CMの映像からは想像もできない、痛みと強さが描かれています。具体的な情景は少し大人の世界観といったところです。
ここでアレコレ語っても仕方がないので、さっそく本題の楽曲考察に移っていきます…!
楽曲名「誰にも言わない」とは
不言不語の精神を象徴する「誰にも言わない」というタイトル。
これには自分の痛み(行動)を誰にも言わないといったニュアンスが含まれています。
シンプルながら、自傷をものともせずに欲望を優先する主人公の姿が言語化されたタイトルには、文字列だけでは読み取れない凄みがあるのです。歌詞の世界観との相関性がかなり高いです。
宇多田ヒカルが描く壮絶な世界観、、、さっそく歌詞を見ていきましょう!
スポンサーリンク
歌詞
いくつもの出会いと別れ
振り返って、思う一人で生きるより
永久(とわ)に傷つきたい
そう思えなきゃ楽しくないじゃん
過去から学ぶより
君に近づきたい
今夜のことは誰にも言わないI won’t tell my friends
‘Cause I know they’re gonna worry
I won’t blame anyone else
For what happens to me完璧なフリは腕時計と一緒に外して
ベッドの横に置いて一人で生きるより
永久(とわ)に傷つきたい
そう思うのはただのワガママ
罪を覚えるより
君に教わりたい
今夜のことは誰にも言わない明日から逃げるより
今に囚われたい
まわり道には色気が無いじゃんI won’t tell my friends
‘Cause I know they’re gonna worry
I won’t blame anyone else
For what happens to meCan you satisfy me
Boy you know what I need
I just want your body
I just want your bodyOne way street 照らす月と歩いた
好きな歌口ずさみながら
感じたくないことも感じなきゃ
何も感じられなくなるから作詞:Hikaru Utada
歌詞(和訳)の意味・解釈
1番
いくつもの出会いと別れ
振り返って、思う一人で生きるより
永久(とわ)に傷つきたい
そう思えなきゃ楽しくないじゃん
過去から学ぶより
君に近づきたい
今夜のことは誰にも言わない
歌い出しから、幾多の人生経験を重ねたうえでの主人公の悟りがこぼされていきます。
そして悟りの内容こそが歌詞中の「一人で生きるより永久(とわ)に傷つきたい」にあたる。
これは君と一緒にいたい欲望を抑えつけて無難に生きるより、傷ついてもいいから今の欲望を優先したいといった意味を持っています。
歌詞の情景を簡単に説明すると、主人公には君と称される好意を寄せる相手がいる。しかし、主人公と君の間柄には圧倒的な片想いだったり、不倫関係のような社会的に認められない関係だったりがあるのです。
だけど永久に傷つく方を選択した主人公は、君との関係を持ったうえで「今夜のことは誰にも言わない」と密かに誓いを立てるのです…
リアルな大人の世界観、、、主人公の心情はどのように転がっていくのでしょうか。歌詞を追っていきます。
サビ1
I won’t tell my friends
‘Cause I know they’re gonna worry
I won’t blame anyone else
For what happens to me
だって心配されると分かってるから
誰のせいにもしたくない
私に起こることを
英語歌詞のみで構成されるサビ1は
- 待ち構えているであろう痛みと闘う覚悟
- どこまでも自分の意志を尊重する姿
が描かれています。
君と交わること=自傷の未来に突き進むこと
これが同義であることを理解したうえで、主人公は今の幸せだったり、欲望だったりを優先するのです。
後先を顧みない姿勢の裏には、もっと大切にしたい今の想いがあるのですよね。具体的なシーンは違えど『周囲から反対される(心配される)恋』を経験したことがある人は強く共感できるのではないでしょうか。
2番
完璧なフリは腕時計と一緒に外して
ベッドの横に置いて一人で生きるより
永久(とわ)に傷つきたい
そう思うのはただのワガママ
罪を覚えるより
君に教わりたい
今夜のことは誰にも言わない
2番のAメロでも
- 君との夜を想像させる具体的な情景表現
- 1番と類似した主人公の悟り
が綴られていきます。
繰り返されることで改めて感じさせられますが「永久(とわ)に傷つきたい」という文はメッセージ性としてはかなり強いですよね。というよりは重い。
君と関係を持つことで、永久に傷つく覚悟を持ってしまうほど、社会的に禁断の関係。もしくは好きな想いが大きい。捨てられたときのダメージが計り知れないのです。
それを踏まえたで「傷つきたい」というのは、やはり主人公の想いの重さに起因しているのでしょう。
理屈や他人の物差しでは測れない愛欲ってありますよね。続く歌詞も主人公の強さだったり、その裏にある脆さだったりが描かれていきます…
スポンサーリンク
コメント
納得させられる部分が多々ありました!