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【宇多田ヒカル/君に夢中】歌詞の意味を徹底解釈!盲目的な恋愛を描いたドラマ「最愛」主題歌。

【宇多田ヒカル】「君に夢中」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

注目ポイント

✔ 「最愛」主題歌に込めた想い

✔ 独特の【言葉の切れ目】

 

骨助
骨助

宇多田さんにとって恋愛がどんなものなのかが垣間見える楽曲であると感じました。ぜひ最後までお読みください…!

 

 

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ドラマ「最愛」主題歌

今回紹介していく「君に夢中」は金曜ドラマ「最愛」主題歌として書き下ろされた楽曲です。

2021年11月26日に配信リリースがスタートしており、12月9日にはMVの公開が予定されています。

 

[新金曜ドラマ]『最愛』15年前の失踪事件が新たな殺人事件へ… 10月15日スタート!!【過去回はパラビで配信中】

ドラマ「最愛」は「アンナチュラル」や「MIU404」などの大ヒットドラマを制作したプロデューサー・新井順子さんと演出・塚原あゆ子さんらが手掛けるTBS系列のドラマ作品です。

15年前の失踪事件と、現在の新たな殺人事件。

交錯する登場人物たちの思惑と、止められない禁断の恋……

吉高由里子さん演じる連続殺人事件の重要参考人となった実業家・真田梨央と、初恋の相手であり事件の真相を追う刑事、そして、あらゆる手段で梨央を守ろうとする弁護士の3人を中心に展開するサスペンスラブストーリーとなっています。

 

そんな衝撃作の主題歌である今回の楽曲「君に夢中」は一体何を歌っているのか。

この記事では歌詞に注目して、その魅力を紐解いていきます。

 

骨助
骨助

さっそく本題の歌詞を見ていきましょう。

 

歌詞

君に夢中
Oh 人生狂わすタイプ
Ah まるで終わらない deja vu
バカになるほど 君に夢中

完璧に見えるあの人も疲れて帰るよ
才能には副作用
栄光には影が付き纏う
オートロックのドアが閉まる
靴と鎧を脱ぎ捨てる
ここから先はプライベート

心の損得を考える余裕のある
自分が嫌になります
今どこにいる?
すぐそこに行くよ
Oh baby, baby

You, you, you
Oh 人生狂わすタイプ
Ah 許されぬ恋ってやつ?
分かっちゃいるけど 君に夢中

序盤は完全ノーマーク
火がつくと止められなくなる
普段から大人しくて
嘘が下手そうなやつあるある

嘘じゃないことなど
一つでも有ればそれで充分
どの私が本当のオリジナル?
思い出させてよ
Oh baby, baby

君に夢中
Oh 人生狂わすタイプ
Ah 来世でもきっと出会う
科学的にいつか証明される

Everything I do makes it obvious
That I’m into you and it’s only cuz
好き過ぎてどうにかなる
知れば知るほど遠のく
真実を追いかける最中に
私が私を欺く

Oh baby, baby
You, you, you
人生狂わすタイプ
ここが地獄でも天国
バカになるほど 君に夢中

 

作詞:宇多田ヒカル

歌詞の意味・解釈

君に夢中
Oh 人生狂わすタイプ
Ah まるで終わらない deja vu
バカになるほど 君に夢中

 

作詞とは「『誰か』の気持ちを描くことで、自分の意識下にあった気持ちに触れる」ことであると以前綴られていた宇多田ヒカルさん。

 

《バカになるほど 君に夢中》

ドラマ「最愛」主題歌として製作された今回の楽曲では、”君”という人物に盲目的に恋している自分自身の姿が繊細なタッチで描き出されていきます。

その過程において、彼女の意識下で「恋」や「愛」というものが一体どのようなものであるのか、その輪郭が浮かび上がってくるような楽曲になっていると私は感じています。

 

冒頭の歌詞だけでは全体像を掴めないので、次の歌詞を見ていきましょう。

 

1番

完璧に見えるあの人も疲れて帰るよ
才能には副作用
栄光には影が付き纏う
オートロックのドアが閉まる
靴と鎧を脱ぎ捨てる
ここから先はプライベート

1番冒頭の歌詞ではさっそく恋愛からは少し話が脱線して、人間の多面性に焦点が当てられます。

 

才能には副作用があって、栄光には影が付きまとうように、人間には社会的な一面とプライベートな一面が必ずあるものです。

ドラマ「最愛」のストーリーにも関係してきますが、社会的な立場ではこう思わなければならないけれど、本当の自分は違う考えを持っている、なんてことも世の中よくある話です。

《靴と鎧を脱ぎ捨てる ここから先はプライベート》

楽曲で描かれる恋心は、表向きの体裁を気にする自分ではなくプライベートの自分が持っている感情です。

 

《完璧に見えるあの 人も疲れて帰るよ》といった歌詞を楽曲で聴いてみると、《あの / 人》のように日本語的にはあまり自然ではない箇所で間が空いていることに気が付きます。

言葉に対して、ここが良い切れ目とか、ここが切っちゃいけないとかが自分にないと語られていた宇多田さん。

言葉の切れ目を気にせず、あくまで音として歌詞を楽曲に落とし込む彼女の普遍的なスタイルは今回の楽曲でも顕著に表れています。

 

心の損得を考える余裕のある
自分が嫌になります
今どこにいる?
すぐそこに行くよ
Oh baby, baby

”君”に夢中になっている自分は、心の損得を考えてしまう自分を嫌悪しています。

言い換えれば、損得勘定などどうでもよくなってしまうくらい、盲目的でありたいと感じています。

 

《今どこにいる? すぐそこに行くよ》

距離が遠いだとか、いきなりそんな場所に行くのはちょっとな…とか、そんなこと考える余裕なんかないくらい本能的で衝動的。

社会的な体裁なんか気にしない、プライベートな自分。

「恋は盲目」なんてよく言いますが、それくらい盲目的な感情がこの楽曲で描き出される”恋”なのです。

 

サビ1

You, you, you
Oh 人生狂わすタイプ
Ah 許されぬ恋ってやつ?
分かっちゃいるけど 君に夢中

ドラマ「最愛」の物語には、いわゆる許されぬ恋というものが溢れています。

主人公の梨央と大輝はとある事件の重要参考人と担当刑事という関係でありながら、互いに心惹かれ合う間柄。

ドラマのキャッチコピーが『真相は、愛で消える。』『全ては、愛するがゆえに。』であるように、禁断の恋が物語の中心にある事件の真実を揺るがします。

 

その意味で、《人生狂わすタイプ》《許されぬ恋ってやつ?》といった歌詞はドラマの世界観を受けたものとなっています。

当然ですが楽曲のテーマである”盲目的な恋心”も、ドラマの物語から着想を受けたものなのでしょう。

 

2番

序盤は完全ノーマーク
火がつくと止められなくなる
普段から大人しくて
嘘が下手そうなやつあるある

2番冒頭で描かれているのは自分自身のこと

普段から大人しいやつであるほど、一度火が付いたら止められなくなるよなぁというあるあるをある種自虐的に綴っています。

 

嘘じゃないことなど
一つでも有ればそれで充分
どの私が本当のオリジナル?
思い出させてよ
Oh baby, baby

盲目的な恋の前に、真実などたった一つでもあればそれで充分。

主人公がそう考える理由は、後の歌詞でだんだんと明らかになってきます。

 

《どの私が本当のオリジナル? 思い出させてよ》

この歌詞が、宇多田さんの思う恋の本質なのではないかと私は感じています。

 

1番の歌詞で、プライベートな自分とそうでない自分の描写がありました。

仕事には真面目な人間として取り掛からないといけないし、ある人の前では人当たりのいい人格でいなければならないし、独りでいる時の自分はまた別の考えを持っている。

社会で生活するにつれ人は様々な「私」を作り出し、もはやどの感情が本来のオリジナルなものであるかなんてわからなくなってしまいます。

 

しかし”君”に夢中になっている「私」は、心の損得なんか気にする余裕もない、本能的で最も純な「私」です。

多面性を持つ人間に、最初からもっていたオリジナルの感性や人格を晒し出させるものこそが、彼女の求める「恋」なのではないでしょうか。

逆に言えば、恋をしているときの自分自身こそが本当のオリジナルの「私」であるはずだと彼女は感じているのではないでしょうか。

 

骨助
骨助

この後の歌詞で《嘘じゃないことなど一つでも有ればそれで充分》という歌詞の真意が明らかになります。

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