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【スピッツ/猫ちぐら】歌詞の意味を徹底解釈!優しくも切ない別れの歌。

【スピッツ】「猫ちぐら」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

読みどころ

✔ 猫ちぐらというタイトルの意味
✔ すごく切なくて前向きな歌詞

 

サルー
サルー

噛めば噛むほど味の出るバラードナンバー。本記事では短い歌詞の中に込められた想いを探っていきます…!

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メンバー各々ステイホームで制作した楽曲

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今回紹介していく「猫ちぐら」は、スピッツのボーカルを担当する草野マサムネさんが努めるラジオ番組『SPITZ 草野マサムネのロック大陸漫遊記』で突如オンエアした楽曲。

 

そして本楽曲の制作は、コロナウイルスの流行中(ステイホーム中)に、メンバーが各自で練習を行い、個別で音を重ね、行ったそうです。

 

草野さんはラジオにて

「スピッツ、どこまでリモートでできるかやってみまして、一度もメンバー同士顔合わせることなく、時間差で音を重ねて、データのやりとりなんかで、結構できちゃうもんだなという感じで、なんかできちゃったので…」

と今作に関してのコメントを残しています。

 

サルー
サルー

メンバーが顔を合わせることなくこの仕上がりの高さですよ… リモートでもなんとかなる現代技術の高さに感謝ですね。

 

と、楽曲背景に触れたところで、本題の楽曲考察に移っていきます。まずはタイトルに着目していきましょう。

楽曲名「猫ちぐら」とは

「猫ちぐら」とは

  • わらを編んで作った猫用の寝床の一種。

を示します。上記の図を想像して頂けたらOKです。

 

歌詞の中では「作りたかった君と小さな猫ちぐらみたいな部屋を」といった形で、タイトル名が登場してきます。

 

過去形であることに切なさを感じられずにはいられませんが、この楽曲名が歌詞の内容とどう関与してくるのでしょうか。

 

サルー
サルー

タイトル名の意味を理解したところで、じっくり歌詞に向き合っていきます…!

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歌詞

意地悪少し笑顔は多めに
汚れちまいそうな白いシャツ着て
アリの行列またいで歩き
不器用に丸いにぎり飯食べて
流れに任せ似た景色上書きしてきた

作りたかった君と小さな
猫ちぐらみたいな部屋を
斜め方向の道がまさか
待ち構えていようとは

驚いたけどさよならじゃない
望み叶うパラレルな世界へ
明日はちょこっと違う景色描き加えていこう

弱いのか強いのかどうだろう?
寝る前にまとめて泣いてる
心弾ませる良いメロディー
追い続けるために

続いた雨も小降りになってた
お日様の位置もなんとなくわかる
寂しいけれどさよならじゃない
望み叶うパラレルな世界へ
願わくば優しい景色描き加えていこう

作詞:草野正宗

歌詞の意味・解釈

1番

意地悪少し笑顔は多めに
汚れちまいそうな白いシャツ着て
アリの行列またいで歩き
不器用に丸いにぎり飯食べて
流れに任せ似た景色上書きしてきた

歌い出しから本楽曲の歌詞全体に波及する、独特で意味深いワードが綴られています。個人的に特に注目していきたいワード。

 

それはズバリ

『景色上書きしてきた』

という一文です。

 

これは「更新」の意がある表現であり、過去に見たものを消して、新しいものを取り入れていくという、主人公の景色認識が描かれています。

 

しかし後の歌詞(サビ)では「明日はちょこっと違う景色描き加えていこう」という似たようで異なる意味合いの表現が使われます。これは「更新」ではなく「付け足し」です。

 

本楽曲の主人公には「景色は上書きするものじゃなくて、書き加えていくもの」認識変化をしたくなる切ない今があるのです、、、

 

サルー
サルー

これを把握しておくと歌詞で綴られていく情景だったり、ポジティブさだったりが腑に落ちてくると思います…!

 

と先に楽曲の核の部分に触れましたが、まず歌い出しの歌詞で描かれているのは「歌詞中の君との晴れ晴れした日々」といったところですかね。

 

「意地悪少し笑顔は多めに」という歌詞は、二人で喜怒哀楽を共有してきたことを、

「汚れちまいそうな白いシャツ着て」という歌詞は、目一杯はしゃぎ合ってきた情景を、それぞれ連想させます。

 

青春と言えるような情景。

ただこれらの煌びやかな情景は、過去のものであっのだと、続く歌詞で知らされることになります、、、

 

作りたかった君と小さな
猫ちぐらみたいな部屋を
斜め方向の道がまさか
待ち構えていようとは

ここで綴られる「斜め方向の道」というフレーズが、二人の別れを示唆しています。

 

楽曲ファンの方もこちらのフレーズから「別れの歌なのかな…?」といった、解釈をぼんやりと行うことができていたのではないでしょうか。

 

「猫ちぐらみたいな部屋を作りたかった」

かなり独特な夢のように感じますが、直線的に言うと「何もない小さな空間の中で君と過ごしたかった」といったところです。

筆者の妄想ですが「猫のようにじゃれ合いたかった」という意も含まれているのかななんて考えています。

 

ただその夢は叶わなかった。

想い描いていた夢は叶わず、斜め方向の道。つまり二人が一緒にいない道へと主人公は歩んでしまいます、、、ありきたりかも知れませんが、すごく切ない展開です。

 

ちなみに二人の別れは完全なものなのか、物理的に分かれる(遠距離恋愛になる)ことになったのか、そもそも恋人関係だったのか、恋人未満の関係だったのか、、、その真相は草野さんにしか分かりませんし、聴き手次第で柔軟に変化するものだと思いますので、関係性に関しては記事内で言及するのは避けておこうと思います。

 

サビ1

驚いたけどさよならじゃない
望み叶うパラレルな世界へ
明日はちょこっと違う景色描き加えていこう

サビ1では別れの後にしては「かなりポジティブ」な情景が描かれています。

 

ここに関しては歌詞考察のはじめに述べた「景色は上書きするものじゃなくて、書き加えていくもの」といった主人公の認識変化が大きく関与しているのでしょう。

 

君と離れ離れになってしまったから、明日からの景色に君はいない。だけどこれまで見た思い出のフィルムには確かに君が存在する。

 

だから主人公は上書きではなく、書き加えていくという形で、景色を認識するのです。そうしないと自分の中の君が消えてしまうから。

 

逆に「描き加える」と認知していれば、君と過ごした日々は消えないし「さよならじゃない」という認識すらも可能になるのです。

 

サルー
サルー

心理的な防衛機制とも言えますが、素敵な考え方だと思いました。だた後に触れるラストサビではポジティブの中に、切なさが垣間見えてしまいます… 2番に続きます!

 

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コメント

  1. T.A より:

    この歌聞いて、横田夫妻が、すぐに頭に浮かんでしまいました。意図はないでしょうが、涙が止まりません。

  2. 宇宙の惑星 より:

    とても大切な人はもう天国にいると思いました。パラレルな世界は主人公から見た 天国の君と唯一作り出せる世界なのだと思いました。アリの行列の様な凄まじい世界を芸能界という道をファンやその他のことの様に思いました、その中でも不器用に稼いで食べている自分や、適当な恋愛にしかならなかった事を 大切な君との思い出に上書きしてみた、だと思いました。でも、やっぱり魂を抱いて歌と生きている 主人公は大切な君しか考えられなくて、この歳になってやっぱり君がいたからたくさんの名曲が生まれた、もっともっといい思い出をこれからつけ足して天国の君と生きて行くよ、パラレルな世界で自分もパラレルな世界ど自分の信じた歌で生きて行く事を心に決めた日の歌の様に思います。

  3. ポカダカジム より:

    コロナでスピッツのライブが延期になってしまったことを歌った歌ではないのでしょうか?
    猫ちぐら=スピッツのライブです。

  4. 匿名 より:

    猫ちぐらとコロナ関係のライブとは違うと思います、コメントとして断定する事が間違いだとは思いますが、メンバー誰1人として猫ちぐら=コロナライブとの発言はしておりません。なので、コメント残させていただきます。

  5. サルーサルー より:

    T.Aさん、宇宙の惑星さん、ポカダカジムさん、匿名さん、コメントありがとうございます。

    聴き手次第で変化する解釈、非常に面白く感じます。後出しじゃんけんですが、死別の線というのは個人的にも思い浮かんでいた解釈分岐でした。そうするとさらに切なさや強さが強調されますよね。

  6. norisuke より:

    草野さんの歌詞は、生死、輪廻転生、性に関する歌詞が多い事で有名ですよね。
    おそらく彼女が斜め方向の道=死が待ち構えていたと言うことは、白いシャツ=白装束、アリの行列=参列者、にぎり飯=枕飯(地域によってはにぎり飯)と考えると彼女の葬儀である事がイメージされます。さらにすごいのはパラレルな世界=斜めから平行な世界を願うとは、彼女を追ってこの方も死を選ぼうとしているように読み取れます。
    一見柔らかな歌詞と歌い方に隠された草野さんらしい、ある意味怖い曲に思えます。

  7. P0 より:

    主人公は彼女に別れ話を切り出されたのではなく、彼女は亡くなったのだと思います。
    さよならを言う間も無く、突然に。主人公の後追い自殺の示唆も考えました。

  8. ネリ より:

    自殺、唐突な死、後追い自殺…等を連想している方のコメントに胸を打たれました。
    そう解釈した上で考えてみると、私はこの歌詞からは怖いというより、主人公の対象へのただただ深い愛情を感じます。
    いとおしい曲だと思いました。

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