2番
弱いのか強いのかどうだろう?
寝る前にまとめて泣いてる
心弾ませる良いメロディー
追い続けるために
2番Aメロで綴られる「寝る前にまとめて泣いてる」といった歌詞には、多くのリスナーが共感できたのではないでしょうか。実際にファンの反響も多かったようです。(サルー調べ)
そしてこちらのフレーズは「別れを告げられた際は、涙がでなかった」という事実の裏付けにもなっています。
きっと衝撃の方が強かっただけ(サビ1の「驚いたけど」がそれにあたる)なのでしょうが、回想を繰り返している主人公は「こんなにも切ないのに、こんなにも寝る前に泣いているのになぜ涙が出なかったのだろう」という不毛な自問を無意識に行っているのでしょう。
少しでも前向きになれるように、明るい未来を照らせるよう(心弾ませる良いメロディー追い続けるため)に、人前では涙を見せず、一人寝る前に枕を濡らすのです、、、
ラストサビ
続いた雨も小降りになってた
お日様の位置もなんとなくわかる
寂しいけれどさよならじゃない
望み叶うパラレルな世界へ
願わくば優しい景色描き加えていこう
ラストサビで綴られるのは「君と別れて数日後の情景」です。
「続いた雨」というのは、涙を流すほど苦しんだ日々をそのまま比喩しているのでしょう。ただ「小降りになってた」という歌詞が引きずっている主人公を映しており、とても現実的。完全に心が晴れたわけではないのです。
そして「さよならじゃない」と訴える詞も、景色を描き加えていく主人公ならではの認知が関与しているのですが、どこかで「もう会えない」といった現実を噛みしめているのでしょう。
その様子は歌詞中の「望み叶うパラレルな世界へ」が映しており「どんなに景色を付け足しても君が出てくることはないから、別の世界にいきたい」という主人公の切実な願いを読み取ることができます。
しかししかし現実は、パラレル世界になんていくことはできません。
だから主人公は君がいた世界を維持したまま、景色を付け足していく。優しい景色(未来)が待っていることを信じて。。。
「猫ちぐら」は、ほんわかとしたタイトルからは想像できないくらい、切なくて、だけど前向きに進もうとする優しいナンバーだったのです。
感想
とても切なく、でもどことなく温かい歌詞。
短い歌詞の中に切なさや優しさ、細かい心情表現が散りばめられていましたね。
景色は見るものではなく書き加えていくものなんだと、かなり素敵な認知にハッとさせられました。
そして悲しいはずの別れをどうにか前向きなものにしようとする主人公の気概も痛いほど伝わってきて、余計に切ないというか、共感してしまうというか、、、とにかく楽曲の情景に深く入り込んでしまいました。
最後に、、、、草野さんの歌声最高です。
【スピッツ/猫ちぐら】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
この歌聞いて、横田夫妻が、すぐに頭に浮かんでしまいました。意図はないでしょうが、涙が止まりません。
とても大切な人はもう天国にいると思いました。パラレルな世界は主人公から見た 天国の君と唯一作り出せる世界なのだと思いました。アリの行列の様な凄まじい世界を芸能界という道をファンやその他のことの様に思いました、その中でも不器用に稼いで食べている自分や、適当な恋愛にしかならなかった事を 大切な君との思い出に上書きしてみた、だと思いました。でも、やっぱり魂を抱いて歌と生きている 主人公は大切な君しか考えられなくて、この歳になってやっぱり君がいたからたくさんの名曲が生まれた、もっともっといい思い出をこれからつけ足して天国の君と生きて行くよ、パラレルな世界で自分もパラレルな世界ど自分の信じた歌で生きて行く事を心に決めた日の歌の様に思います。
コロナでスピッツのライブが延期になってしまったことを歌った歌ではないのでしょうか?
猫ちぐら=スピッツのライブです。
猫ちぐらとコロナ関係のライブとは違うと思います、コメントとして断定する事が間違いだとは思いますが、メンバー誰1人として猫ちぐら=コロナライブとの発言はしておりません。なので、コメント残させていただきます。
T.Aさん、宇宙の惑星さん、ポカダカジムさん、匿名さん、コメントありがとうございます。
聴き手次第で変化する解釈、非常に面白く感じます。後出しじゃんけんですが、死別の線というのは個人的にも思い浮かんでいた解釈分岐でした。そうするとさらに切なさや強さが強調されますよね。
草野さんの歌詞は、生死、輪廻転生、性に関する歌詞が多い事で有名ですよね。
おそらく彼女が斜め方向の道=死が待ち構えていたと言うことは、白いシャツ=白装束、アリの行列=参列者、にぎり飯=枕飯(地域によってはにぎり飯)と考えると彼女の葬儀である事がイメージされます。さらにすごいのはパラレルな世界=斜めから平行な世界を願うとは、彼女を追ってこの方も死を選ぼうとしているように読み取れます。
一見柔らかな歌詞と歌い方に隠された草野さんらしい、ある意味怖い曲に思えます。
主人公は彼女に別れ話を切り出されたのではなく、彼女は亡くなったのだと思います。
さよならを言う間も無く、突然に。主人公の後追い自殺の示唆も考えました。
自殺、唐突な死、後追い自殺…等を連想している方のコメントに胸を打たれました。
そう解釈した上で考えてみると、私はこの歌詞からは怖いというより、主人公の対象へのただただ深い愛情を感じます。
いとおしい曲だと思いました。