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【Uru/振り子】歌詞の意味を徹底解釈!「罪の声」主題歌は浅薄ではない希望の歌

2番

擦り減った靴の底には
泥や石が挟まったまま
私は生涯この靴で歩いていく
それでもあなたという光が
明日を照らしてくれたから

2番でも変わらず、消えることのない過去について歌われています。

どれだけ必死に走ろうと、靴に挟まった泥や石は取れぬまま。

今になって何をどれだけ努力しようと過ちは消えはしないし、過ちを犯した過去を生涯抱えていくほかないのです。

 

しかしここでもまたそれでもあなたが明日を照らしてくれたからと歌い、何とか前を向こうとしています。

 

ここまでの歌詞で散々歌われてきたように、自分だけの人生には何の意味もないのかもしれません。

でも、《あなた》と生きる人生にはきっと意味がある。

誰かの傍にいることで、自分の生きる理由が生まれている。

 

《愛》という本当に不確かで目に見えないもの、たったそれだけに光を見出した楽曲の主人公は、いつか絶望が晴れて光が差し込む日を信じて生き続けているのです。

 

ラストサビ

毎日夢をみて毎日目が覚めて
夢と現実の狭間で
ぶら下がって足を浮かせたまんま
風が吹けば吹かれた方へ流されて
我武者羅に走った汗を
ただの塩にしてきた人生も

愛を知って 生きる意味を知った

我武者羅に走った汗をただの塩にしてきた人生。

せっかくの努力も糧にはならず、ただの徒労に終わらせてきた人生。

それでも主人公は、《愛》という光に生きる意味を見出して生きています。

 

それは何の根拠もない、祈りに近いものなのかもしれません。

 

しかし人間は、それだけのためだけに生きられる。

どうしようもない現実の中で、人生に意味なんて無かろうと、愛のために生きることができる。

 

そんな人間の生きる強さを、この楽曲から教えられているような気がします。

 

感想

映画のプロデューサーである那須田淳さんのコメントを最後に引用して記事を締めくくろうと思います。

Uruさんとは何も打ち合わせすることなく、ただ映画を見て頂き、この楽曲を作ってもらいました。映画「罪の声」には様々な人たちの人生が宿っています。
生きてきた証や夢や希望、どんな人生にも必ずある「生きているということ」の源にある何かを感じ取ってもらいたくてこの映画を作りました。
その深淵に潜む何かを、Uruさんは「振り子」で、響きしみいる歌声と詞で浮かび上がらせてくれたような気がします。
どんな人生も美しいことを教えてもらった気がします。映画の主題歌とはこういうことかと初めて聞いた時から今も繰り返して感動しています。

 

【Uru/振り子】

歌詞の意味の解釈でした!

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コメント

  1. ミキオ より:

    歌のご解説ありがとうございます。大変深堀りされていて感動しました。
    一文訂正をお願いします。
    グリコ・松永事件とありますが、グリコ・森永事件が正解です。
    何卒よろしくお願いいたします。

    • 骨助骨助 より:

      ご指摘ありがとうございます。大変失礼いたしました。
      速やかに修正させていただきます。

  2. ジュック より:

    ウルさんの歌が大好きでよく聴いています。この『振り子』も好きな曲の一つですが、何とも意味深な歌詞だなあと。そしてこのサイトに辿り着きました。
    『罪の声』の主題歌と知り、今度は当時の事件を詳しく調べました。
    そしてその日のうちにアマプラで映画を見たのですが、邦画を殆ど見ない私ですが、この映画はとても良かったですね。勿論フィクションが中心ですが、ストーリーが良くできていましたし、涙も出ました。

    映画を見終わったあと、再びこのサイトに帰ってきて、ウルさんのコメントや骨助さんのコメントを見返しています。素晴らしい考察、ありがとうございます。ウルさんの歌、時々ご自分の事を書いていらっしゃるような気がしています。

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