サビ2
Oh, can you give me one last kiss?
燃えるようなキスをしよう
忘れたくても
忘れられないほどOh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
Oh oh oh oh oh…
I love you more than you’ll ever know
サビの歌詞も1番の《もう一つ増やしましょう 忘れたくないこと》が2番では《忘れたくても忘れられないほど》
にステップアップしています。
しかし3番の歌詞では、この「”忘れたくないこと” を増やしたい」「”忘れたくても忘れられないほど” キスをしたい」という願望がちょっとした見栄だったことが明らかになります。
最後にキスをしたかった、というのは本心かもしれませんが、「忘れたくないことを増やしたい」なんて理由は建前だったのです。ただ、もう少し《あなた》と過ごしたかっただけ。
3番
もう分かっているよ
この世の終わりでも
年をとっても
忘れられない人
《もう分かっているよ》
最後にキスなんかしなくとも、《あなた》は絶対に ”忘れられない” 人。
たとえ年をとろうと、世界の終わりだろうと忘れるはずがない人。
きっとそれは当時の自分でも何となく感じていたことだろうし、既に《あなた》との別れを経験している自分はなおさら痛感していることでしょう。
それだけ楽曲の主人公にとって、《あなた》は絶対的な存在だったのです。
吹いていった風の後を
追いかけた 眩しい午後
最後は情景描写のような表現ですが、暗に【昼下がりにもういなくなってしまった人のことを考えていた】という現在の自分の状況が示されています。
いわば答え合わせのような感じです。
大切な人との別れ。
普遍的なテーマでありながら、《あなた》との出来事を直接描くことなく少ない情報量のままに二人の関係値を描き出した宇多田さんの表現には脱帽です。
感想
別れを歌った楽曲では基本的に、別れそのものの悲しみや衝撃が描かれることが多いのですが、この楽曲では過去に通過した一つの出来事として当然のことのように扱っています。
それが奇妙でもあり、逆になぜか落ち着きを感じます。
誰の心にも溶けていくような、優しい別れの愛の歌。
【宇多田ヒカル/One Last Kiss】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
この歌詞からここまで解釈できる貴方様に脱帽です!!
恐縮です、ありがとうございます…m(__)m
最後の歌詞は、
「あなた」を、確かに感じるのに実体のない風に例え、もういないあなたの後を追いかけた。追いかける事であなたがいなくなった後の人生「午後」さえも眩しいものになった。
と解釈しました。