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【Bank Band feat.MISIA/forgive】歌詞の意味を徹底解釈! 大震災から10年の節目の日に。

 

変わってく事でしか続いてはいかない
それもとうに理解してる
新しい景色を許すことで
それまでの全てが許されるならいいのに

自分の中のかくれんぼなんかもうやめた。

その理由は、《変わってく事でしか続いてはいかない》ということを理解していたからでしょう。

 

何事もそのままの状態であり続けることなどできません。

震災で東北の街の風景は大きく変わってしまったし、そこで暮らす人々の暮らしも震災前と同じであるはずがないでしょう。

10年が経った2021年の世の中も、コロナウイルスの影響で生活様式の変化を求められています。

生活を続けるためには、絶えず変わっていかなければなりません。

 

《新しい景色を許すことで それまでの全てが許されるならいいのに》

過去が許されることがなくても、私たちは新しい景色を許していくしかないのです。

「forgive」という楽曲のタイトルには、きっと「変わっていく世の中を許す」「変わるしかない自分自身の弱さを許す」といった意味が込められているのでしょう。

 

ラストサビ

爪先立ちして
風のディストーション
身体中に浴びながら歌うよ
花びらが舞った
きらめく解放区で
明日のためのメロディ奏でよう
金網を越えて
何処までも飛んでけ
あの日消えた未来予想図を

楽曲は再び突き抜けるようなサビへと突入します。

 

《花びらが舞ったきらめく解放区》というフレーズがまた絶妙なパンチラインです。

あの日突然希望が閉ざされた町にも、今や春が訪れて美しく花びらが舞っています。

解放区とは本来「革命勢力が政権を排除して支配下に置いた土地」といった意味の言葉ですが、ここではその語感の気持ち良さが尊重され、「重圧から解放された場所」といったもっとライトな意味合いで使われているようです。

 

あの日消えてしまった未来予想図を、今高らかに歌おう。

明日のためのメロディを奏でよう。

そんなメッセージが美しく響きます。

 

爪先立ちして
次の僕らへと
花びらが舞った
次の未来へと

昨日を許して
次の僕らへと
自分を許して
次の未来へと

声よ響け
次の僕らへと
歌よ響け
次の未来へと

涙を連れて飛んでけ
次の僕らへと

ここまで来ると、気づけば「自分の中のかくれんぼなんてやめよう」という個人の意識の問題をはるかに越えて、次の未来へと続く応援歌という圧倒的なスケールまで勢いよく飛びあがっています。

いかにも櫻井さんらしい爽快な展開です。

 

よく考えるとこの楽曲は純和風なテイストの音楽に始まり、新たな命の息吹を感じさせながら人間の弱さを歌い、変わっていくことを肯定し、最終的に次の未来への想いを歌い上げています。

凄まじい密度で物凄いボリュームの内容が歌われているにもかかわらず、それがごく自然に展開されていくのですから不思議なものです。

 

《声よ響け 次の僕らへと 歌よ響け 次の未来へと》

あの大災害から10年経った今、音楽にできることは何なのか、音楽とは何たるものなのかを教えてくれたような、そんな壮大な楽曲でした…!

まとめ

震災から10年。

災害やコロナウイルスの流行を前に痛感した、大きな流れを前にした人間の弱さ、やるせなさを許容しつつ、それでも前に進もうとする精神が花開いた一曲でした。

 

コーラスは東北の方々の力に満ちた歌声。

決して被災した人々に対して「それでも前を向こう」と歌うのではなく、「これだけ人間はやれるんだ」「未来へと歩き出すんだ」という力強いエネルギーを全ての人に見せつけるような楽曲です。

 

【Bank Band feat.MISIA/forgive】

歌詞の意味の解釈でした!

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