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【宇多田ヒカル/PINK BLOOD】歌詞の意味を徹底解釈!一切の無駄がない自己愛の歌。

【宇多田ヒカル】「PINK BLOOD(読み方:ピンクブラッド)」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

読みどころ

✔ タイトル「PINK BLOOD」の真意
✔ 無駄をそぎ落とした本質的な歌詞

 

サルー
サルー

意味深なタイトル名からパワーの強い歌詞まで、細かく解釈致しました。強く生きるための教訓が埋め込まれた本楽曲をぜひ最後まで一緒に深堀りしていきましょう!

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一切の無駄がない自己愛の歌

今回紹介していく「PINK BLOOD」は、テレビアニメ『不滅のあなたへ』の主題歌として起用された楽曲。

アニメ『不滅のあなたへ』は、不死身の肉体と物体の性質を写し取る能力を持つ主人公フシが、それを観察する存在やその他周囲の人物との出会い、別れる姿を描いた物語。

 

本楽曲について宇多田さん本人は

他者と自己の関係のバランスの中でなかなか自分というものに比重がいっていない傾向にあった私が、自分がそれまで依存していたものを断ち切っていって自分で自分を肯定しアイデンティティを探していくという、「自分って何だ」っていう普遍的な話なんですけど。それを『不滅のあなたへ』の主人公フシも周りの登場人物たちもテーマにしているんじゃないかと思えて。特別な歌詞だったんですよ。これは私の中でも、何か…「次のステージ」とおっしゃっていただきましたが、それに近いような「何か見えるぞ新しいものが」っていうものを感じました。

とコメントを残しています。

 

楽曲をリピートした方は既に感じているかも知れませんが、本楽曲は「自己愛」といった要素を中心に構成されているんですよね。

ダラダラと歌詞を描くのではなく、無駄をそぎ落として本当に伝えたいメッセージを凝縮させているといった感じです。

 

僕も本楽曲の歌詞を読んでハッとさせられましたが、自分をしっかり肯定するとか、人目を気にしないとか、無意識的に自分を優先にできていない人は多いと思います。

むしろ社会的に自分本位な行動は慎むべきだといった風潮さえありますよね。

 

「自己愛」という誰しもが比重を置くべき愛情。

この教訓が描かれる本楽曲をこれから深堀りしていきます。

 

サルー
サルー

それでは楽曲考察に移っていきます。歌詞を見ていく前に、まずは意味深なタイトルに着目していきましょう!

楽曲名「PINK BLOOD」とは

「PINK BLOOD」とは直訳すると

  • ピンク色の血

という意味になるのですが、このままだと「なぜPINK BLOODというタイトルを起用したのか」という大事な部分を理解することはできませんよね。

 

実際本楽曲のリリース時点で「PINK BLOOD」の真意は正式には公表されていないのですが、複数パターンで解釈を行った結果、「PINK(ピンク)」という色に焦点を置いて考えることで楽曲の内容とマッチする解釈を導き出すことができました。

 

知っている人もいるかも知れませんが、ピンクは「恋愛・しあわせ・思いやり」といった愛や幸せの象徴とされています。

一般的なハートのイメージ的にこの部分は何となく分かりますよね。

 

そしてもっと突き詰めて言うと、ピンクが司る愛の本質は「自分を愛すること」にあると言われています。

また非常に興味深い事柄だったので紹介しますが、愛と美の女神アフロディーテを象徴する『ローズクオーツ』というピンクの石は「本質的な愛の石」と呼ばれ、これは「自分を愛することで他者を愛する」という愛の本質に近いパワーを持っています。

 

自分を愛することで自分の心を満たし、外にあふれ出した愛が本当の愛を引き寄せる。

こういったピンクが象徴する愛の本質的な考え方が、これから読んでいく歌詞の情景にピッタリなのです。

 

また「BLOOD(血)」は生を象徴するものですよね。

 

つまり『PINK BLOOD』とは『自分を愛する生き方』といった歌詞に描かれている情景とバチっと合うような意味を持つのではないかと考えています。

 

サルー
サルー

個人的には上記の解釈が最も腑に落ちました。それでは上記を念頭に置いたうえで、本題の歌詞を見ていきましょう!

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歌詞

Pink blood
Pink blood
Pink blood
Pink blood

誰にも見せなくても
キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても
キレイなものはキレイ
もう言ってるから

他人の表情も場の空気も上等な小説も
もう充分読んだわ

私の価値がわからないような
人に大事にされても無駄
自分のためにならないような
努力はやめた方がいいわ

誰にも見せなくても
キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても
キレイなものはキレイ
もう言ってるから

傷つけられても
自分のせいにしちゃう癖
カッコ悪いからヤメ

あなたの部屋に歩きながら
床に何個も落ちる涙
自分の価値もわからないような
コドモのままじゃいられないわ

心の穴を埋める何か
失うことを恐れないわ
自分のことを癒せるのは
自分だけだと気づいたから

サイコロ振って出た数進め
終わりの見えない道だって
後悔なんて着こなすだけ
思い出に変わるその日まで

サイコロ振って一回休め
周りは気にしないでOK
王座になんて座ってらんねえ
自分で選んだ椅子じゃなきゃダメ

作詞:宇多田ヒカル

歌詞の意味・解釈

イントロ~頭サビ

Pink blood
Pink blood
Pink blood
Pink blood

「PINK BLOOD」と囁かれながら楽曲の舞台は幕を開けていく。

 

タイトル名の解釈欄で述べたように、PINK BLOODは「自分を愛する生き方」といった意味を持つ。

 

イントロで繰り返される<PINK BLOOD>は、これからそれらについて謳っていくぞという暗示を含むのかも知れない。

 

サルー
サルー

いよいよ歌詞が始まっていきます…!

 

誰にも見せなくても
キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても
キレイなものはキレイ
もう言ってるから

イントロ後の頭サビでは「他者を介す承認欲求の不要さ」についてが歌われています。

 

自分の存在を肯定するときって、基本的に他者を介する場合がほとんどですよね。例えば自分の外見を変化させたり、SNSで物事を投稿したりするのも、全ては他人の反応を伺いながら…といった具合です。

 

そんな他者を介さないと満たされない承認欲求・上がらない自己肯定感を「誰にも見せなくても、聞かなくても…」と否定しているわけです。

 

自分さえ思えばキレイなものはキレイなんだと。

 

1番

他人の表情も場の空気も上等な小説も
もう充分読んだわ

私の価値がわからないような
人に大事にされても無駄
自分のためにならないような
努力はやめた方がいいわ

Aメロの前半歌詞では、人の反応や場の空気を読んできた、本楽曲において「無意味だったこと」を綴りつつも、小説を読むという一般的に「有意義であること」を並べることで、『洗練された私』を表現しています。

 

つまり「人の顔や場の空気を読まないといけない多くのシーンを乗り越えて、さらには上等な小説も読んで洗練された私なんだぞ」と。

 

そしてその洗練された私は、続く歌詞<私の価値がわからないような~>に繋がっていきます。

 

自分の価値を高く見ることで自分を否定する人を否定するという、まさに自分を守るための教訓が埋め込まれているのです。

 

サビ1

誰にも見せなくても
キレイなものはキレイ
もう知ってるから
誰にも聞かなくても
キレイなものはキレイ
もう言ってるから

傷つけられても
自分のせいにしちゃう癖
カッコ悪いからヤメ

サビ1の前半は上で紹介した頭サビの内容と同じで「他者を介す承認欲求の不要さ」が歌われています。

 

そして後半では自己肯定感の低い人、ひいては謙虚な日本人にあるあるな癖が描かれています。

自分が悪口を言われたとき、嫌われたとき、受け入れられなかったとき、無意識的に「何がダメだったんだろう…」と考えてしまいますよね。

 

ここではその癖を止めて「自分が傷つけられたときは相手のせいにしてしまおう!」と言っています。

 

かなり芯を強く持っていないと、無意識的にこの思考回路に辿り着くのは難しいかも知れませんが、この強さを持つことが「PINK BLOOD(自己愛)」を持つこと、人に愛されることに繋がっていくのです。

 

サルー
サルー

宇多田さんは本楽曲を「次のステージに、、、」とコメントしていましたが、この強さ・価値観はまさにそれだなと感じました。では続く2番以降の歌詞も見ていきましょう!

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コメント

  1. りらくま より:

    素晴らしい考察を、いつもありがとうございます!
    宇多田ヒカルさんのFlavor of lifeも是非考察していただきたいです!よろしくお願いします!

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