【Vaundy(バウンディ)】の「Bye by me(バイバイミー)」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔「Bye by me」の意味
✔徐々に情景が鮮明になってくる歌詞
✔過去の縋りついてしまうことに対する素敵な捉え方
あやうく陽気な曲調に引っ張られて歌詞もフワッとしたものだと思い込むところでしたが、歌詞の内容は深いものでした…!
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思い出を捨てることに対するメッセージが!?
今回紹介していく「Bye by me」は陽気で可愛げのあるポップソングであり、2020年5月27日リリースの1stアルバム『strobo』の収録曲。
これに加えてテレビ東京ドラマ25『捨ててよ、安達さん。』のオープニングテーマとして書き下ろされた側面を持っており「安心して捨ててもいいんだよ」というメッセージが込められています。
また口笛が印象的で素朴な風味を醸し出す楽曲の中身は、日常の中で生まれる温もりや切なさを感じられる歌詞が綴られている。
ほのぼのとした暖かみのある楽曲は、東京フラッシュや不可幸力を作った人と同一人物とは思えません。もちろんいい意味で。
楽曲名「Bye by me」とは
さっそくですが「Bye by me」を直訳すると
さようなら。
という意味になります。
ただ一般的なさようならを表す「Bye Bye(バイバイ)」とは綴りも意味も少し違います。
まず「by me」は「私によって」という意味を持ちます。何かのコメントや名言の後とかに「by 〇〇」とか付いているの良く見かけませんか?あれと同じです。
そのため「Bye by me」の意味を正確に求めると(私によって)さよならという含みをもった別れの表現であることが分かります。
これを把握しておくことで、歌詞最後の「Bye by me」がビシッと締まります…!
歌詞
まんでい今日は
どこへ行くの?
まぁいいけどちゅーすでぃ今日も
お仕事だったんでしょ?
まぁいいけど
まぁいいけどうぇんずでぃ今日は
何を見ているの?
辛いでしょまたさ
遠く去った過去の日々に
名前をつけて
いたんでしょお帰り、でももういいよ
伝えたいことは特にないから
お帰り、でももういいの
覚えてることも
もうないよさーすでぃ今日は
どこに行ってきたの?
遅いでしょふらいでぃ今日は
思い出していたの?
あのことをでもさ
遠く去った過去の日々と
サヨナラしたら
楽でしょお帰り、でももういいよ
伝えたいことは特にないから
お帰り、でももういいの
覚えてることも
もうないよ休みの夜のやけ酒も
それくらいにして
もういいだろ?愛していたんだきっと
思い出すことを
愛して、愛して
満たしているなら忘れても、もういいよ
伝えたいことはもう伝えたから
忘れても、もういいよ
この先もいっぱいたまっていくから愛してやまない傷を
無くして新しい日々を
またね
Bye by me作詞:Vaundy
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歌詞の意味・解釈
1番
まんでい今日は
どこへ行くの?
まぁいいけどちゅーすでぃ今日も
お仕事だったんでしょ?
まぁいいけど
まぁいいけどうぇんずでぃ今日は
何を見ているの?
辛いでしょ
冒頭からAメロ全体にかけて
- まんでい
- ちゅーすでぃ
- うぇんずでぃ
と独特な表現が特徴的な平仮名表記から歌が始まっていく。ファンならお気付きかもしれませんが、これはVaundy(バウンディ)の名前から起因する彼の口癖みたいなものですね。
今日は作曲の日らしい
いいビートができたんでぃ— Vaundy (@vaundy_engawa) April 15, 2020
これを歌詞に起用するユニークさですよ。
また独特な曜日表現に目がいきがちですが、どの曜日にも共通して「何を見ているの?」などと言って気にかけてくれる存在がいます。
これが何を意味しているのでしょうか。
歌詞を追っていきます。
またさ
遠く去った過去の日々に
名前をつけて
いたんでしょ
ここで思い出して頂きたいのが本楽曲には「安心して捨ててもいいんだよ」というメッセージが込められていることです。
そうすると過去の日々に名前をつけていた、、、解釈すると過去を大切に想起していたとも読める歌詞から、主人公を取り巻く情景が見えてくるのではないでしょうか。
つまり主人公は過去の美しい思い出をいつまでも忘れられずにいるわけです。ただ本歌詞では「名前をつけていたんでしょ」と思い出すことに憂いを感じている様子。
どういうことなのでしょう。さらに歌詞を追っていきます。
ちなみにここでは美しいという広義的な表現を使いましたが、恋人との幸せな思い出だったり、友人たちとの楽しい思い出だったり、あなた次第の想い出を当てはめると共感性が高まると思います。
サビ1
お帰り、でももういいよ
伝えたいことは特にないから
お帰り、でももういいの
覚えてることも
もうないよ
ここのサビでは「おかえり」「もういいよ」と安心感を感じる言葉が羅列されており、それらが「思い出さなくていいんだよ」というメッセージに収束していきます。
おそらく主人公が思い出してしまう美しい想い出は、今は戻ってこない過去の栄光といった類なのかも知れません。
だから「伝えたいことは特にない」「覚えていることはない」などの思い出すことを否定するような言葉が続いていくのでしょう。
そして過去の想起を否定してからの、3番以降のメッセージに繋がっていきます。
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2番
さーすでぃ今日は
どこに行ってきたの?
遅いでしょふらいでぃ今日は
思い出していたの?
あのことを
2番でも1番同様に独特の曜日表現で、日常に対する問いが綴られています。
また問いの内容は日常的なものからランダムに選ばれているように見えて、1番も2番も最後の問いは「何を見ているの?(1番)」「思い出していたの?(2番)」と、過去の想起をリスナーに連想される内容になっています。
偶然にしろ必然にしろ面白いポイントだなと。
これによって何となく流し聴きしているリスナーも「過去の想い出に対する歌なのだろうか」と考えることになります。
でもさ
遠く去った過去の日々と
サヨナラしたら
楽でしょ
ここでようやく歌詞に具体性が出てきます。
やはり時折思い出してしまう過去の日々は、主人公の呪縛のようなものだったのです。「楽しかった過去、幸せだった過去を忘れられない!」というやつですね。
だからそのしがらみに対して「サヨナラしよう!」というのが、主人公を心配して気にかけてくれる問いかけの目的といったところ。
ぼんやりしていた情景が鮮明になってきましたね。
3番
休みの夜のやけ酒も
それくらいにして
もういいだろ?愛していたんだきっと
思い出すことを
愛して、愛して
満たしているなら
陽気な曲調とは反対に、歌詞では「休みの夜のやけ酒」と荒んだ主人公の生活感が描かれている。
実は楽曲主人公は縋りついてしまっている過去の想い出のせいで、ここまで苦しんでいたのです。「もういいだろ?」と投げかけられてきた背景にも納得ですね。
そして個人的にここからが素晴らしいところで、その思い出して荒んでいる様子を頭から否定するわけではなく「思い出すことを愛していたんだ」とポジティブに捉えています。
つまり「思い出すのは美しい思い出が自分にあったからなんだ」と言って、思い出すだけで満たされていた正の事実を改めて説いているのです。
過去に縋りついてしまうことに対する解釈が本当に素敵だなと感じました…
ラストサビ
忘れても、もういいよ
伝えたいことはもう伝えたから
忘れても、もういいよ
この先もいっぱいたまっていくから愛してやまない傷を
無くして新しい日々を
またね
Bye by me
散々くまなく思い出したんだから、もう思い出す必要はない。忘れた分、新しい幸せな思い出が入っていく。そんな前向きなフレーズでラストサビが締められていきます。
そして最後の「Bye by me」がえらくしっくりくる。
タイトルの解釈欄でもお話ししましたが、この言葉には自分によるさよならという意味を持ちます。つまり主人公は縋りついていた過去の想い出を、自らの決断でバイバイして新しい日々に飛び込んでいくことを決意したわけです。
他人から慰められて無理やり諦めたとか、苦しいけど見ないようにしたわけではなく、愛してやまない傷を自分で塞ぎこんだのです。本当の意味で過去のしがらみから脱却するには「Bye by me」をするしかないのかも知れません。
感想
あやうく陽気な曲調に持っていかれて歌詞もフワッとしたものだと思い込むところでした、、、あくまでも個人的な見解の比重が大きい解釈になりましたが、深いさよならだったなと思います。
忘れられない過去のしがらみがある人は、しがみつけている幸福を堪能したうえで、しっかりと「Bye by me」してはいかがでしょうか。
空いた幸福はきっと未来の幸福が埋めてくれる。
【Vaundy/Bye by me】
歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
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コメント
めっちゃ感動しました!内容もめちゃめちゃしっくり来ましたありがとうございました
わかりやすい記事でした
ありがとうございます
ほんとにわかりやすく、面白かったです
自問自答では流石に無理があるのではないかなと思います、。
シンプルに相手に別れを前向きに切り出していく女性の想いが込められているのかと。