【菅田将暉】の「星を仰ぐ」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 「君と世界が終わる日に」との関連性
✔ 有り得ないはずなのに共感性の高い歌詞
✔ 星は何の隠喩なのか
ドラマを見ている方はもちろん、そうでない人も入り込める歌詞の世界観になっています。一緒に楽曲を深堀してきましょう!
スポンサーリンク
日曜ドラマ「君と世界が終わる日に」の主題歌
今回紹介していく「星を仰ぐ」は日曜ドラマ「君と世界が終わる日に」の主題歌として、Mega Shinnosukeが手掛けた楽曲。
力強くも心地良い菅田将暉の歌声から放たれるのは、一片の飾りもない大切な人への想い。言葉1つが心に染みるバラードナンバーになっています。
本楽曲の詳細については歌唱を努める「菅田将暉」、ドラマの主演を努める「竹内涼真」のコメントが届いていましたので一部を以下に引用させて頂きます。
菅田将暉
歌詞はすべて男の目線だけで描かれています。極限状態ゆえの余裕の無さ、一方通行かもしれない必死さが劇中の響とリンクする楽曲になっていると思います。よろしくお願いします。
竹内涼真
撮影では響がいくつも辛い出来事を乗り越えたところだったということもあり、この曲が響にとっての希望のように感じられて、自分の中でより一層、響と気持ちが重なったのを覚えています。響は極限状況の中で自分の気持ちに沿って行動していて、あくまでヒーローになるために行動しているわけではないんです。基本的に必死ですし、周りが見えなくて、ただ自分の気持ちに沿って動いている一人の人間。そういう響の人間くさい弱い部分や強がっているところも描いていただいたと思います。
楽曲の深堀りは後の章で行っていくのですが、両者のコメントから「逆境の中で必死に想いを貫く主人公の姿」を想起させられました。
楽曲には何が描かれているのか。本題の歌詞考察に移る前に一旦タイトル名に着目していきます。
楽曲名「星を仰ぐ」とは
まず「仰ぐ」という言葉には
- 上を向く。上方を見る。あおむく。
- 尊敬する。敬う。
- 教え・援助などを求める。請う。
- あおむいてひと息に飲む。
といった複数の意味があるのですが「星を仰ぐ」の場合は言わずもがな「上を向く」の意味が採用されます。
いわゆる「星を見上げる」といった動作ですね。
そして本楽曲を深堀していく際に深堀りしていきたいのは『星』が何を象徴しているのか。といったことになります。
歌詞でも「いつも何かが星に変わる」「限りあるものが星になってゆくまで居れたら」などなど『星』という単語が頻繁に出現してきます。
「希望」の象徴でもあり、打って変わって「届かないモノ」の象徴でもある『星』。
これはいったいどういった意図で起用されたのでしょうか。
歌詞全体を解釈し、一緒に解き明かしていきましょう!
スポンサーリンク
歌詞
見兼ねた僕の街
よくある言葉じゃ浮かれない
沈んだ心 なだめる
君に甘え過ぎてダメだな澄んでる君の瞳に
写った僕を咎めたい
何かを欲しくなるほど
間違い、彷徨い、崩れてしまうな疲れた地球を背に 今宵は月が笑う
考えず、夢中を生きた
無垢じゃ、辛いよ星が降る夜をただ仰ぐ
いつかの傷と寄り添ってきたけど
限りあるものに焦がれた
夜のままで居れたら
君と居れたらふいに握られた手
夜風の中でも暖かい
日めくり、抗い、迷ってた
「何が大切なのか分かるかい?」尋ねた 偉大な夜に
乱れた 息を整えて 考えた
理想ってなんだ 君と居たいよ愛せない過去も今を創る
いつかの傷も僕を救ったかも
限りあるものに焦がれた
夜の先へ ゆけたら「愛してる」すらもまだ言えず
僕はさ、君に何をあげられるだろうか
いつも何かが星に変わる
君もそうかな星が降る夜をただ仰ぐ
いつかの傷も今宵の君も
限りあるものが星になってゆくまで居れたら
君と居れたら作詞:Mega Shinnosuke
歌詞の意味・解釈
1番
見兼ねた僕の街
よくある言葉じゃ浮かれない
沈んだ心 なだめる
君に甘え過ぎてダメだな
前提として前の章でもお話ししましたが本楽曲では「逆境の中で必死に想いを貫く姿」が男目線で歌われていきます。
そして「想い」の対象こそが歌詞中に登場する「君」になっています。
冒頭で描かれるのは、ちょっと現実離れしているかも知れませんが『街が突然変異している情景』です。
実はかなりドラマの内容とリンクしており、言うならば主人公の街が一瞬にして不気味で人気のない荒廃した街へと様変わりしてしまったり、“人間”が生き血を求める恐ろしい“化け物”になったりしています。
ドラマを見ていない方は<もしも愛する人と住んでいる街が急に様変わりしたら?>といった仮定で歌詞に向き合うと、感情移入しやすいかもです。
澄んでる君の瞳に
写った僕を咎めたい
何かを欲しくなるほど
間違い、彷徨い、崩れてしまうな
続く歌詞では一定量の後ろめたさが描かれています。
澄んでいるとは「濁りや曇りなどがなく、 きれいなさま」を表す言葉であり、圧倒的にきれいな君と自分を見比べて咎めているのです。
逆境の中で追い込まれた心は、間違い、彷徨い、崩れながら荒んでいってしまう。だからこそ足りないを補うために求めてしまう。
状況は様々あれど、劣りを感じて何かを求めてしまう瞬間ってきっと誰にでもありますよね。
疲れた地球を背に 今宵は月が笑う
考えず、夢中を生きた
無垢じゃ、辛いよ
疲れた地球が意味するのは「生き辛い環境」といったところ。
『生き辛い環境で夢中に生きている』
その自己肯定感が自分の胸を励ますものの、正直のところ心はかなり追い込まれているのでしょう。
外向きは元気で気丈な人間に限ってこういった内心を抱えているものですよね。
主人公は綺麗に光る月ですら自分を嘲笑っているように感じるくらい追い詰められているのです。
サビ1
星が降る夜をただ仰ぐ
いつかの傷と寄り添ってきたけど
限りあるものに焦がれた
夜のままで居れたら
君と居れたら
一般的に星は希望の象徴と言われています。
だからこそ荒廃した世界の中で主人公は星を見上げる。
更に言うと続く歌詞に「夜のままで居れたら」とあり、この感情自体は“星が見えるから”という理由に基づいているため、星に対する異常な執着すらも感じることができる。
この星に対する想い。その背景は後々の歌詞で綴られていきます。また「傷に寄り添ってきた」という意味深なフレーズも後の歌詞で回収されていきます。
続く歌詞をさらに追っていきましょう!
スポンサーリンク
コメント
すだまさきさんの、星を仰ぐ好きです。竹内さんの、君と世界が終わる日に、いいドラマですね。最終回、まだ見てませんが、どういう展開になるか楽しみで、ドキドキしてます。ゴーレム、怖いです。間宮響、私、好きです。憧れです。またやって欲しいです。