2番
ふいに握られた手
夜風の中でも暖かい
日めくり、抗い、迷ってた
「何が大切なのか分かるかい?」
2番では1番の情景とは打って変わって、君の大切さを知らしめる温かい情景が描かれています。
逆境(夜風)の中だからこそ、当たり前にあった暖かさに気付かされる。言ってしまえば人間愛の美しさですよね。
「何が大切なのか分かるかい?」
と質問形式で綴られたフレーズは、続く歌詞にバトンタッチされていく。
尋ねた 偉大な夜に
乱れた 息を整えて 考えた
理想ってなんだ 君と居たいよ
何が大切なのか、、、
引き伸ばした先にあった答えは「君と居たいよ」。
主人公は星空の下で「自分の理想は君」なのだと再認識するのです。
これは圧倒的な偏見かも知れませんが「もしも世界が変わり果てたら…?」と考えたときの一番の理想って「大切な人の近くに居る」みたいな感じに、大部分の人がなるのではないでしょうか。人間は愛なくしては生きられないと思っています。
サビ2
愛せない過去も今を創る
いつかの傷も僕を救ったかも
限りあるものに焦がれた
夜の先へ ゆけたら
サビ1で「いつかの傷と寄り添ってきたけど…」とありましたが、それがここで回収されます。
いつかは自分を苦しめた過去も今生きている自分を形成してくれたもの(愛せない過去も今を創る)に違いありあません。
だから「いつかの傷」に対しても主人公は寄り添って肯定してきたのです。こう考えると悲しみも苦しみも無駄じゃない。というかすごくポジティブになれますよね。
ただサビ1でも同じニュアンスで綴られていますが、続く歌詞の「限りあるものに焦がれた」が上文のポジティブ分を打ち消すような形になっています。
要約すれば『どんな過去も今の自分を形成してくれたものだからすごく尊いもの。だけど過去ではなく今あるかけがえのないもの(限りあるもの)を大切にしたい』と言った感じかなと。
言うまでもなく主人公にとっての「かけがえのないもの=君」ですよね。
3番
「愛してる」すらもまだ言えず
僕はさ、君に何をあげられるだろうか
いつも何かが星に変わる
君もそうかな
3番で綴られる『「愛してる」すらもまだ言えず』というのは関係性の明示というよりは、主人公の後悔を映す側面の方が強いのでしょう。
そしてここで綴られる『星』は「手の届かないモノ」を象徴しているのだと考えています。
僕は愛しているすらも言えない男。言うならばチャンスを掴めない男。肝心なものを見過ごしてしまう。だから「(君も)星に変わる…」と綴られているのではないでしょうか。
そう考えると少し切ない。
ラストサビ
星が降る夜をただ仰ぐ
いつかの傷も今宵の君も
限りあるものが星になってゆくまで居れたら
君と居れたら
ラストサビは満天の星空を彷彿させる情景で締められていく。
そして再び「星」という単語が歌詞中に起用されています。
<限りあるものが星になってゆくまで居れたら>
先ほどの歌詞は「いつも何かが星に変わる」と虚しさ混じりで描かれていましたが、今回は違います。「居れたら」が前提になっているのです。
今一緒にいる人もいつかはあの星のように遠くの存在になってしまう。だからこそ星になるまでの間は「君と居れたら」を望むのです。
いつか君もあの星になる。
そんな風に感じているからこそ主人公は星に対して執着し、何度も「星を仰ぐ」のではないでしょうか。
感想
ドラマに寄り添った楽曲!
というのはもちろん前提としてあるのですが、聴き手によってさまざまな解釈な幅感が素敵だなと考察を終えた今思います。
世界がある日一変するなんて出来事は映画の中でしか見たことないかも知れません。しかし何故か多くの人が歌詞に共感してしまう。そんな魔法が本歌詞にはかかっているのではないでしょうか。
【菅田将暉/星を仰ぐ】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
すだまさきさんの、星を仰ぐ好きです。竹内さんの、君と世界が終わる日に、いいドラマですね。最終回、まだ見てませんが、どういう展開になるか楽しみで、ドキドキしてます。ゴーレム、怖いです。間宮響、私、好きです。憧れです。またやって欲しいです。