2番
転ばないように下を向いた
人生はどうにも妥協で出来てる
心も運命もラブソングも人生も信じない
所詮売れないなら全部が無駄だわざと零した夢で描いた今に
寝そべったままで時効を待っている
転ばないように下を向いた
のは、君が手の届く範囲にいたときの主人公の情動を表すのでしょう。手を伸ばせば届く距離にいたのに、失敗を恐れて無難な選択をしてしまった。
妥協の積み重ねの結果、君を失った。
零すとは、不注意から器を傾けたりして
中の液体・粉末・粒状の物を外に出すこと。
主人公は、わざと自分を追い込んで
憂鬱に浸っているのです。
なぜなら「時効を待っている」から。
つまり、余りある君への感情によって憂いてしまう自分を時間が癒してくれることを、ぼんやりと期待している。
サビ2
ただ、ただ目蓋の裏側
遠く描く君を見たまま
ノート、薄い夜隅に花泳ぐ
僕の目にまた一つ
空を見ても、目を閉じても
浮かび上がってくるのは「君の姿」
薄い夜隅とは、目を閉じたときの暗闇。
その隅のことでしょう。
ノートを見ても描いてあるのは「君」
閉眼した暗闇の中でも映るのは「君」
君に対する想いの強度が分かります。
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3番
人生は妥協の連続なんだ
そんなこと疾うにわかってたんだ
エルマ、君なんだよ
君だけが僕の音楽なんだこの詩はあと八十字
人生の価値は、終わり方だろうから
ここで登場する「エルマ」
これはドイツ語で人名です。
ヨルシカ、もといn-bunaさんの音楽はある一人の女性(エルマ)が全てで、その人からn-bunaさんの音楽の世界観が生まれてるのかも知れません。
この詩はあと八十字
とありますが、これは残りの歌詞の時数をリアルに表していて、残る歌詞の字数がちょうど八十字なのです。
まるで、この歌詞(MV)の主人公が一つ一つの字を綴っているように感じさせます。
ラストサビ
ただ、ただ君だけを描け
視界の藍も滲んだまま
遠く仰いだ空に花泳ぐ
この目覆う藍二乗ただ、ただ
遠く仰いだ空、君が涼む
ただ夜を泳ぐように
「藍二乗」を「blur(ぼかし)」
とするならば
視界の藍も滲んだまま
この目覆う藍二乗
という歌詞は
主人公の目から涙があふれている様子
を写していることが分かります。
遠く仰いだ空に存在する、届くことの叶わない君を想いながら、今日も主人公は空を見上げているのです。
感想
いかかでしょうか。
手が届かないところにいった君。
それを分かっていながらも、
君を形に残そうとする主人公。
人間味溢れる歌詞がかなり切なく、
同時に共感性の高い内容だったと思います。
また、MVの情景や
“ただ君だけを描け”
といった歌詞の内容がどうしても
別楽曲「ただ君に晴れ」を彷彿させる、、、
両者の内容を吟味すると、
更に深く内容に入り込めるかも知れません。
以上【ヨルシカ/藍二乗】
MVと歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
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コメント
解釈に感動しました
藍二乗=I need you
くらいにしか見ていませんでしたが主さんの解釈でもっと深いのだなと思いました
愛に情だと思ってました。
「準透明少年」の男の子って目が見えないじゃないですか…
目=eye 見えないこと=失ったこと=lost
でeye(愛) をlost(失くした)と考えられません??
ここから「藍二乗」
i²=-1 つまり愛が欠けていることを表せませんかね??
こじ付けかもしれませんが..同じ考察してる人いたらごめんなさい