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【ヨルシカ/盗作】歌詞の意味を徹底解釈!音を盗む主人公の犯行動機とは。

【ヨルシカ】「盗作」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

注目ポイント

✔ アルバム内で大きな意味を持つ一曲

✔ 盗作を繰り返す主人公の動機

✔ 主人公の目指す「美しい夜」とは?

 

骨助
骨助

主人公が何故盗作を繰り返すのか、その核心に迫ります。是非最後までお読みください…!

 

 

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アルバムのタイトルを冠した曲

今回紹介していく「盗作」は、ヨルシカの同名のコンセプトアルバム収録曲。

今回のアルバムは音楽の盗作をする男を主人公とした男の”破壊衝動”を形にしたものとなっており、主人公の複雑な内面を描きながら楽曲が進行していきます。

 

「盗作」という曲は全14曲の収録曲の中でも、「主人公がなぜ音楽の盗作を行うのか」という核心部分が語られている特に内容の濃い楽曲。

 

アルバムのタイトルがそのまま楽曲タイトルに使われているのも納得できるような、アルバムの中で大きな存在感を放つナンバーとなっています。

 

骨助
骨助

しかしながらこの曲だけでは主人公の心境を知るには不十分。コンセプトアルバム内の他の13曲との繋がりによって、一つの物語が完成します。

楽曲名「盗作」とは

 

ヨルシカのアルバム「盗作」特設サイトには以下のように記載されています。

俺は泥棒である。
往古来今、多様な泥棒が居るが、俺は奴等とは少し違う。
金を盗む訳では無い。骨董品宝石その他価値ある美術の類にも、とんと興味が無い。
俺は、音を盗む泥棒である。
(中略)
昔から、美しいメロディには目が無かった。

 

音楽を盗んで生計を立てる主人公。

 

一体何が彼を「盗作」へと駆り立てるのでしょうか。

彼は何に苦しみ、何を求め、何処へと向かうのでしょうか。

 

盗作を続ける男の人生観とは。

 

骨助
骨助

さっそく歌詞を見ながら考察を深めていきましょう。

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歌詞

「音楽の切っ掛けは何だっけ。
父の持つレコードだったかな。
音を聞くことは気持ちが良い。
聞くだけなら努力もいらない。

前置きはいいから話そう。
ある時、思い付いたんだ。
この歌が僕の物になれば、この穴は埋まるだろうか。

だから、僕は盗んだ」

嗚呼、まだ足りない。全部足りない。
何一つも満たされない。
このまま一人じゃあ僕は生きられない。
もっと知りたい。愛を知りたい。
この心を満たすくらい美しいものを知りたい。

「ある時に、街を流れる歌が僕の曲だってことに気が付いた。
売れたなんて当たり前さ。
名作を盗んだものだからさぁ!

彼奴も馬鹿だ。こいつも馬鹿だ。
褒めちぎる奴等は皆馬鹿だ。
群がる烏合の衆、本当の価値なんてわからずに。
まぁ、それは僕も同じか」

嗚呼、何かが足りない。
これだけ盗んだのに少しも満たされない。
上面の言葉一つじゃ満たされない。
愛が知りたい。金が足りない。
この妬みを満たすくらい美しいものを知りたい。

「音楽の切っ掛けが何なのか、
今じゃもう忘れちまったが欲じゃないことは覚えてる。
何か綺麗なものだったな。

化けの皮なんていつか剥がれる。
見向きもされない夜が来る。
その時に見られる景色が心底楽しみで。

そうだ。
何一つもなくなって、地位も愛も全部なくなって。
何もかも失った後に見える夜は本当に綺麗だろうから、
本当に、本当に綺麗だろうから、

僕は盗んだ」

嗚呼、まだ足りない。もっと書きたい。
こんな詩じゃ満たされない。
君らの罵倒じゃあ僕は満たされない。
まだ知らない愛を書きたい。
この心を満たすくらい美しいものを知りたい。

まだ足りない。まだ足りない。
まだ足りない。まだ足りない。
まだ足りない。僕は足りない。
ずっと足りないものがわからない。
まだ足りない。もっと知りたい。
この身体を溶かすくらい美しい夜を知りたい。

 

作詞:n-buna

歌詞の意味・解釈

1番

「音楽の切っ掛けは何だっけ。
父の持つレコードだったかな。
音を聞くことは気持ちが良い。
聞くだけなら努力もいらない。

主人公が音楽に触れるようになったきっかけを語る歌詞から楽曲はスタート。

鍵括弧で始まっていることや、後の歌詞から明らかですがこの部分は主人公が他の誰かに語り掛ける形式になっています。

 

一体誰に、というのが疑問として残りますが、「盗作」特設サイトには次のような説明がありました。

初回限定盤は、約130Pの小説「盗作」を含めた書籍型の装丁となっており、
盗作家の男の独白インタビューと、彼が出会った少年との交流の様子が描かれる。

盗作家の男の独白インタビュー。

 

この部分の歌詞は、それまで音楽家として名声を得てきた主人公が記者に向けて語った内容そのものなのです。

 

音楽に触れたきっかけ自体は「父のレコード」とか「音を聞くことは気持ちが良い。」とかいった、割と一般的なものだったようです。

 

 

前置きはいいから話そう。
ある時、思い付いたんだ。
この歌が僕の物になれば、この穴は埋まるだろうか。

だから、僕は盗んだ」

「音楽を聴き始めたきっかけ」という音楽インタビューでありがちな当たり障りのない前置きを終えて、主人公の語りは本題に入ります。

 

《だから、僕は盗んだ》

 

ここで彼は、【自らが作り上げてきた楽曲群が実は盗作であった】という衝撃的な事実を記者にカミングアウトするのです。

 

その動機は、自分に足りない何かを満たしたいという欲求

アルバム中の他の楽曲なんかを聴いているとわかるのですが、彼はどうやら愛に飢えています。

孤独に捕らわれ嫉妬を覚えています。

 

自分に空いたこの穴を、音を盗むことで満たしたい。

だから、僕は盗んだ。

 

盗作行為は音楽家にとって、一種の禁忌ともいえる行為。世間に露見すれば、それまで得てきた名声は全て失われます。

なぜ彼が盗作により心が満たされると考えたのか、そしてなぜ彼は自らの盗作行為をカミングアウトしたのか

その真相は後の歌詞で明かされます。

 

サビ1

嗚呼、まだ足りない。全部足りない。
何一つも満たされない。
このまま一人じゃあ僕は生きられない。
もっと知りたい。愛を知りたい。
この心を満たすくらい美しいものを知りたい。

足りない何かを盗作により埋めようとする主人公ですが、結論から言ってしまえばそれで心が満たされることはありません。

「このまま一人じゃあ僕は生きられない。」

 

独りで生きるに足るだけの何かを手に入れたい。もっと愛を知りたい。

この心を満たすくらい美しいものを知りたい。

 

心を満たす美しい何かを、彼は音楽の中に探し求めています。

 

骨助
骨助

1番サビ後のピアノは組曲「展覧会の絵」のオマージュ。溶け込んでいますが、聴き馴染のあるフレーズが隠れています。

 

2番

「ある時に、街を流れる歌が僕の曲だってことに気が付いた。
売れたなんて当たり前さ。
名作を盗んだものだからさぁ!

彼奴も馬鹿だ。こいつも馬鹿だ。
褒めちぎる奴等は皆馬鹿だ。
群がる烏合の衆、本当の価値なんてわからずに。
まぁ、それは僕も同じか」

再び鍵括弧付きの語りパート。独白インタビュー。

ここで一つ明らかになるのは、主人公は街で自分の曲が流れる程度には名の売れたミュージシャンであったということです。

もっとも、それは主人公にとって何の意味もない事なのですが。

 

同アルバム中の楽曲「春ひさぎ」にて詳しくは語られているのですが、主人公は自身のありのままの感情を歌にしているわけではありません。

生活のためにプライドを捨て、大衆に寄せたテーマを選び、わかりやすくてポップな作品に自らをアウトプットしています。愛もなく体を売る売春行為のように。

さらにそれは自分のオリジナルではなく、既存の様々な作品から音や歌詞をかき集めた「盗作」です。

 

それを褒めちぎる世間。

しかしそれは主人公の偽りの想いを評価しているに過ぎず、哀れにも既存の名作を讃えているだけに過ぎません。

 

本当の価値なんかどうせわかっちゃいない。

本当の自分なんかきっと聞いてもらえやしない。

 

主人公に言わせれば、自分の作品を褒める奴はみんな馬鹿なのです

 

「まぁ、それは僕も同じか」

 

そう付け加える主人公。

彼もまた、作品の本当の価値を分かっていない人間の一人なのかもしれません。

 

サビ2

嗚呼、何かが足りない。
これだけ盗んだのに少しも満たされない。
上面の言葉一つじゃ満たされない。
愛が知りたい。金が足りない。
この妬みを満たすくらい美しいものを知りたい。

どれだけ自分の曲が讃えられようと、そんな上面の言葉で主人公が満たされることなどありません。

その曲は本当の自分ではないのだから、それが讃えられたところで満たされるはずがないでしょう。

 

愛が知りたい。金が足りない。

 

そんな妬みさえどうでもよくなるくらい美しいものを、彼は追い求めています。

 

3番

「音楽の切っ掛けが何なのか、
今じゃもう忘れちまったが欲じゃないことは覚えてる。
何か綺麗なものだったな。

今となっては「愛が知りたい」だとか「満たされたい」だとかいった不純な欲のために音楽を利用している主人公ですが、きっかけは少なくともそんなものではなかったはずです。

ただ「綺麗」とか「聴いていて気持ちいい」とかのピュアな切っ掛けだったはず。

 

しかしもはやそんなことは主人公にとって大した問題ではありません

 

骨助
骨助

ここからの歌詞では、主人公が盗作を行った真の理由が明かされていきます。

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