アルバム「三毒史」の1曲目に収録!
【椎名林檎】の
「鶏と蛇と豚」について
MVと歌詞の意味を徹底的に
考察および解説していきたいと思います。
それぞれの動物に意味があり、
最終的には「椎名林檎ナンバー」
らしい解釈に落ち着きます。
圧倒的カリスマ性
を是非、最後までご覧ください!
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楽曲名「鶏と蛇と豚」とは
「鶏」「蛇」「豚」
これらは
「貪 とん」「瞋 しん」「痴 ち」
からなる『三毒』を象徴する動物です。
つまりこの楽曲タイトルは
人の心を毒する三つの根本的な煩悩。
を、表しているのです。
この楽曲名の意味が歌詞の内容と
どう関与しているのでしょうか。
MVの意味・解釈
最強で最狂のパレードがここに!
これを生み出すは
「獣ゆく細道」「人生を夢だらけ」など、
これまで椎名林檎の映像作品を
手がけてきた児玉裕一。
そして、熱いポイントが1つ!
椎名林檎ファンならご存知であろう
Ayaさんが復活して役を演じているのです。
一人で演じるのは、三種の動物。
- 「むさぼり」
- 「いかり」
- 「おろかさ」
という、仏教において克服すべき煩悩
を意味するの三毒を表現しているのです。
また監督の児玉はMVについて
ふたりの虚無僧が東京タワーで女と出会った夜。女が行き場のない気持ちを抱きながら六本木を歩いた夜。ある男女が銀座で待ち合わせた夜。男が不思議なトンネルに迷い込んだ夜。そんな夜の、ほんのちょっと前に東京で起こった出来事を映像にしました。マジ卍
とコメントしている。
コメント内の4つの情景は
- 神様、仏様
- 長く短い祭
- 目抜き通り
- 獣ゆく細道
の世界観を示している。
ここにきて統一感を出してくるとは
恐るべし椎名林檎と児玉監督、、、
では、本題の歌詞に迫っていきます。
歌詞(和訳)
Think I must break this,
stuffing in myself evermore
(甘い蜜を覚えた。
頬張りながら私はこれが瞬く間に
なくなってしまう事態を危ぶんだ。)
I felt it wrong, I’ll have to get even more
(自分が全てを平らげるまえに、
新たなぶんを蓄えて置くべく)Dripping with holly,
bound to distort even more
(口から蜜を溢れさせたまま奔走した。
充分な量を集めてきた上で私はー)
Gorging hypnosis, vomit to everywhere
(ー更に貪り続けた。すると俄かに
吐き気を催し ついには嘔吐した。)I thought the pull was something better
(一度は満ち足りた筈が違っていた。)
“Digestible”, that’s how it feels
(望んだものに有り付いて)
Why must this speak to how it used to taste delightful
(なぜこれほど厭わしい思いを
させられるのであろうか。
はじめは確かに
好ましく感ぜられたこの蜜が)
Who said poison, actually?
(まさか毒なのではあるまいか。)Said you’d trap me
and I can’t stop sliding, now I’m in
(私を貶める罠か。
誰かに呪われている。
恨みを買うようなことは
何もしていない。)
I should have known myself the best.
Oh, something’s not right
(なお且つ己の心身の都合なら
己が一番わかっている。
やっぱりおかしい。)
This self is the only thing I love
(愛するのは、自分だけ。)
To hear, to smell, to see,
to touch is irreplaceableness
(目で見て 耳で聴いて
鼻で嗅いで 指で触れて
そして舌で味わった
私の体験こそが、
何にも代え難く尊いのである。)作詞作曲:椎名林檎
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歌詞の意味・解釈
まず前提として、
押さえて頂きたいポイントが1つ!
それは本楽曲の題材が
「人間を苦しめる煩悩」
であるということです。
そして、本楽曲の歌詞では
自分の好むものをむさぼり求める貪欲
に、重きを置いて謳われている。
Think I must break this,
stuffing in myself evermore
(甘い蜜を覚えた。
頬張りながら私はこれが瞬く間に
なくなってしまう事態を危ぶんだ。)
I felt it wrong, I’ll have to get even more
(自分が全てを平らげるまえに、
新たなぶんを蓄えて置くべく)作詞作曲:椎名林檎
歌詞中の甘い蜜とは、
すなわち自分の欲しいモノで
- 欲望のままに手に入れ続けるさま。
- それがなくなることが
恐く蓄えようとするさま
が描かれています。
愚かに感じるかも知れませんが、
これは多くの人間が
「食欲」や「性欲」を通して行っている。
“人間の根本部分に触れるように”
誰しもが持つ『煩悩』が綴られているのです。
Dripping with holly,
bound to distort even more
(口から蜜を溢れさせたまま奔走した。
充分な量を集めてきた上で私はー)
Gorging hypnosis, vomit to everywhere
(ー更に貪り続けた。すると俄かに
吐き気を催し ついには嘔吐した。)作詞作曲:椎名林檎
欲望のままに、過剰分まで求め続ける。
すると、不思議なことが起きます。
歌詞中で“嘔吐”と表現されているように、
満足するはずのモノが
かえって自分を苦しめるのです。
これは人間の心理であり必然的なこと。
「ん?」と感じる方の為に、
この部分は下記に例を挙げて説明致します。
I thought the pull was something better
(一度は満ち足りた筈が違っていた。)
“Digestible”, that’s how it feels
(望んだものに有り付いて)
Why must this speak to how it used to taste delightful
(なぜこれほど厭わしい思いを
させられるのであろうか。
はじめは確かに
好ましく感ぜられたこの蜜が)
Who said poison, actually?
(まさか毒なのではあるまいか。)作詞作曲:椎名林檎
例えば、欲しいモノが
『幸せ』であるならば
過剰な幸せは
「何か悪いことがあるのではないか?」
と不安を生む。
また、幸せな環境に慣れてしまう事で、
それが基準化してしまい、
幸せと感じていたこと→「普通」
普通と感じていたこと→『不幸』
というように、感じ方が変化する。
つまり、過剰摂取の副作用(毒)なのです。
このような事柄が歌詞では描かれています。
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Said you’d trap me
and I can’t stop sliding, now I’m in
(私を貶める罠か。
誰かに呪われている。
恨みを買うようなことは
何もしていない。)
I should have known myself the best.
Oh, something’s not right
(なお且つ己の心身の都合なら
己が一番わかっている。
やっぱりおかしい。)作詞作曲:椎名林檎
欲望の末に待つ『毒』に
「なぜこうなるのだろうか」
と疑問を抱いている。
個人的に
恨みを買うようなことは何もしていない
という部分に「強さ」を感じる。
悪いことはしていない。
ただただ自分の欲に従っただけだと。
裏返した表現で解釈をすると
欲望に従うこと。ひいては、煩悩にまみれることは悪いことではない
と言っているのです。
「椎名林檎ナンバー」
らしいメッセージ性ですね。
This self is the only thing I love
(愛するのは、自分だけ。)
To hear, to smell, to see,
to touch is irreplaceableness
(目で見て 耳で聴いて
鼻で嗅いで 指で触れて
そして舌で味わった
私の体験こそが、
何にも代え難く尊いのである。)作詞作曲:椎名林檎
これまでの歌詞解釈・考察からこの流れ。
本楽曲が最も大切にしている部分が謳われる。
それは「自尊心」です。
煩悩にまみれるのは悪いことではない。
むしろ煩悩の中でこそ人間は成長する。
- 自分のやりたいこと
- 自分がなりたいもの
- 自分が欲しいもの
それを純粋に求めることで
全ての五感が刺激され、
研ぎ澄まされていくのです。
どんな体験にも無駄なない。
ある意味、本楽曲は
背中を押してくれるような応援歌
といっても過言ではありません。
まとめ
いかがでしょうか。
煩悩や本能的な部分を肯定する。
まさに「椎名林檎らしい楽曲」で
アルバム「三毒史」の1曲目に、
相応しいナンバーであったと思います。
歌詞といいMVといい、やはり他を寄せ付けないカリスマ性を感じる、、、
当サイトでは他楽曲も、
追っていきますので要チェックです!
【椎名林檎/鶏と蛇と豚】
MVと歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)
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