2番
ドラマにありそうな愛はたくさんあった
間に合わせにちょうどいいですね
さよならの顔はまるで印象なくて
受信できずに砂嵐が吹いて滑稽
同タイミングのMVは、パズルを埋めているシーンが映される。
1番の解釈で、パズルを埋めたり外したりするさまは、主人公が人格破壊したり形成したりするさまを比喩しているのではないかと考察しました。
その仮説に当てはめて言うと
2番の歌詞が映すのは
いじめられていた頃の情景
であると解釈することができ、歌詞もそれを肯定できるような内容になっている。
間に合わせとは
仮の物をあてて当座をすませること。
ドラマのような愛を夢見ていた主人公だがそれは虚像だった。笑顔で手を振り合っても顔すら印象に残っていない。むしろ砂嵐が吹いているように朧気。しっかりした思い出すら築けていないから1番で「空疎な世界」とあった。
夕焼け小焼けでまた明日
約束 宿題忘れた者勝ち
そうして今夜も世界から
零れ落ちてしまいそうだ
いじめられたときに覚えた教訓。
約束と宿題は忘れた者勝ち。
宿題は忘れた人は写させてもらって得をするし、約束に関しては忘れられた方は哀しいのに、忘れた方は哀しい思いをしない。
主人公が過去に感じてきた「哀」が垣間見えますね。これらの経験が積み重なったから「哀」を喪失する未来となったのでしょう。
サビ2
ねえなんでなんで好き勝手
傾いた生涯に非常灯
非行逃避行オイルライター
ロ内の爆弾バラまいて
秘密裏売買 等価交換 野次馬の罵声
否応ない後悔どうだい脳内どうだい
怖がるんでしょうなんでなんでよ法廷内のナイフ持って
将来を均等に捌いた
高い制服まで着こなした
奴から順番に倒れていく
今日もボクを蝕むのは既視感だらけの生
サビ2で綴られるのは
いじめる側に変化した主人公の凶行。
将来を均等に捌いた
高い制服まで着こなした
奴から順番に倒れていく
という歌詞は、前に主人公をいじめていた人から優先していじめていることを意味している。
自分が救われるために凶行に走ったが、その末に待っていたのは、ハッピーエンドなんかではなく「怖がられる」という現実だけ。
また非常灯とは
火災に伴って生じる停電の際に消防隊の救助作業時の照明確保を目的として設置される防災照明器具。
であり、
傾いた生涯に非常灯は、
軸がぶれた(いじめる側)主人公を元の位置に戻してくれるようなもの。
1番から垣間見える感情ではあるが、
主人公はどこかで普通に戻ることを望んでいた。
またこのタイミングで流れるMVにはモールス信号が出てくるのですが、ソフトで解読すると
“ Are you happy?”
という意味を持っていることがわかった。
これは、明らかにハッピーエンドに向かっていない自分を問いただしているのでしょう。「これでお前は幸せなのか」と。
メリーバッドエンドのラストにも「Are you happy?」と英語で綴られている。形は違えどやはり「バッドエンドのデジャヴ」なのだ。
もう戻れないところまで来てしまっている。狂気の裏の感情が切ない。
3番に続きます。
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