ラストサビ
思い出の中にはいつも君の姿
夢のまま 覚めないまま
その笑顔が忘れられないや言葉では足りないようだ 大人になんてなれないよ
くだらない事ばっか それでも楽しかった
思い出の中には、いつも君の姿が。
主人公は大人になんかなれないまま。
人間はいつだって思い出に縛られながら生きていく生き物です。
きっとこの楽曲の主人公に限らず、誰一人として思い出を諦めて過去を懐かしむことを辞めた人間など存在しないでしょう。
さらに言えば、余白だらけのこの楽曲において、その主人公は他でもなく楽曲を聴いて自らの思い出に耽っているあなたです。
もしかしたら楽曲制作時のEveさんには楽曲を作る上で元となった特定の思い出があったのかもしれませんが、その情報は「約束」という楽曲になった時点で失われており復元することはできません。
きっとこの曲を聴いて思い浮かべる出来事・人物は人それぞれです。
私の思い浮かべる《君》とあなたの思い浮かべる《君》は絶対に同じ人物ではないはずです。
思い浮かべる物語も、きっと全く別のものであるはず。
そしてそれでいいのです。
この楽曲の目的は【新たな物語へのアプローチ】。
この曲を聴いた人がEveさんが思いもしなかった物語を想像したのであれば、この楽曲はその使命を果たしているのだと言えるでしょう。
ずっと今がこのまま続いたらいいね
今度は僕からはにかんでみせるの
約束しよう
最後も余白を残したままで楽曲は幕を閉じます。
この歌詞を「もしも再び君に逢えたなら、今度は僕からはにかんでみせる」と約束する前向きな結末だと捉えるのか、はたまた「絶対に叶わないとわかっていながらこんな約束をしてしまう」というバッドエンドだと捉えるのかも聴き手の自由です。
「約束」
聴き手の思い出を呼び起こし、新たな物語へそっとアプローチしてくれる素敵な楽曲でした…!
感想
誰かの物語が言葉と音楽と共にアニメーションに帰着し、それを共有した人の中から新たな物語が生まれる、という「WonderWord」のプロジェクト。
その第一弾の今作は、まさにそんなコンセプトを体現したような楽曲でした。
あなたは楽曲を聴いて、一体どんな物語を思い描いたでしょうか。
WonderWord 公式サイトでは、11月下旬より「約束」の聴き手が自らの物語を共有する場が設けられることが予定されています。気になる方は是非チェックしてみて下さい…!
【Eve/約束】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
この曲意味深すぎる…
あえて明確にしないことによって
聞き手にイメージを持ちやすく
させたのかもしれない…
う〜ん難しい