だけどいつかは散ってしまうと
いい加減に気づきます
でもあなたの心に雨は降らないで
《新しい色に染まるのは桜だけでいい》
だけど新しい色に染まった桜がやがて散ってしまい、春が終わることを主人公は知っています。
ここでいう「桜が散る」という現象は、確かな時間の経過であり状況の変化なのです。
《でもあなたの心に雨は降らないで》
桜の花を散らせて台無しにしてしまう雨や風は「花散らし」なんて呼ばれます。
あなたの心には雨は降らないでほしい。月日が流れ、現実の桜はきっと雨風で散ってしまうけど、せめてあなたの心の桜はそのままであってほしい。
つまるところ「あなたにはそのままでいて欲しい」ということをこの歌詞で主人公は願っているのではないでしょうか。
状況が変わり、「あなた」の興味から自分が消えてしまうことを主人公は恐れているのです。
サビ2
寂しい夜を1人
桜の花がひらり踊ってる
私の味方をしてよ
心から思うこと
今伝えるべきなのか
考えている間に春は終わる
一人で寂しく過ごす《桜が降る夜》。
その景色は美しいものですが、同時に残酷にも時間が経過していることを意味しています。
《心から思うこと 今伝えるべきなのか》
想いを伝えるべきか思い悩む主人公。
告白するか否かを悩んでいるこの間にも、桜の花は散っていきます。
《考えている間に春は終わる》
ここでの「春」は、単なる季節であるとともに「青春」そのものを暗に示しているのかもしれません。
早く想いを伝えないと春は終わってしまう。「あなた」の心も移り変わってしまうかもしれない。
微妙な関係のまま、青春が終わっていってしまう。
そんなどうしようもない焦りと、だけど告白の一歩が踏み出せないこのもどかしさがなんとも【青春】って感じがして胸がくすぐったくなります。
大人になってから「もう桜が散ってしまう、早く想いを伝えなければ」なんて想いに駆られることは少ないような気がします。
時間に迫られながら「あなた」を想う、とにかく青くてまっすぐな恋の曲でした…!
感想
甘美でアダルトな夜の営みや、どろどろして歪んだ愛の形をたびたび歌にしてきたあいみょん。
そんな彼女の、くすぐったくなるくらい青くて淡い恋心を歌った一曲でした。
楽曲の恋愛観の幅広さには感服します…
【あいみょん/桜が降る夜】
歌詞の意味の解釈でした!
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