【Vaundy(バウンディ)】の「花占い」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 叶わない恋を経験した全ての男に刺さる歌詞
✔ 1000年の恋が意味する切なさとは?
✔ 相槌で折れる花→相槌で咲く花の変化
音楽も歌詞も歌声も、個人的に全てがどストライクな1曲。丁寧に楽曲を読み込んでいきましたので、ぜひ一緒に見ていきましょう!
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楽曲のテーマは「実る前の恋」
今回紹介していく「花占い」は、テレビドラマ『ボクの殺意が恋をした』の主題歌として起用された楽曲。
ドラマの内容は“殺し屋と暗殺ターゲットが恋してしまう”といった異質なラブコメになっており、叶わない恋を歌う花占いはドラマの情景とリンクしていることが分かります。
Vaundyは楽曲について
楽曲のテーマとしては「実る前の恋」、何年も何千年も恋人になれないままでいる二人のお話です。劇中で聴くとまた違った印象に聞こえてくる不思議な曲になっていると思います。
とコメントを残しています。
- 実る前の恋
- 何年も何千年も恋人になれないままでいる二人
これらを念頭に置いたうえで楽曲の中身を深堀していきましょう。まずはタイトル名に着目していきます。
余談ですがドラマ出演者の中川大志&新木優子が登場するMVは見どころ満載でした。未視聴の方は是非YouTube上から楽曲を視聴してみてください。
楽曲名「花占い」とは
「花占い」とは適当な花の花弁を一枚ごとに「好き」「嫌い」と交互に口にしながら千切る占いのこと。
好き、嫌い、好き、嫌い、好き、、、
といって花びらをちぎるアレです。
最後の花瓶が好き嫌いどちらになるかで恋の成就が決まる花占い。これは裏を返せば最後の花弁が散るまでは恋の行方は分からないとも取れます。
そして歌詞で歌われていくのは「好き」「嫌い」を繰り返す、まさに花占いの途中といったところ。
この恋の花占いはどちらに傾いていくのか、、、本題の歌詞を追っていきましょう!
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歌詞
街の夕焼けに溶けた
僕たちはまだ2人だろうか
風が吹く僕たちを乗せて
2人でちぎった花に
願いを込めて願うなら
僕たちを出会うよりも
ずっと遠くに叶うなら
僕たちの運命さえも
もっと遠くになんて 笑って 吐いて 捨てては
君を思い出す
そんな思いを
抱いて 抱えて 悶えた 先には
いつも君がいる「そんなことより
恋路の果てにはなにがある」くだらない話を2人で
しよう僕たちの1000年の恋は
相槌で折れる花のようだ
僕たちは1000年後もまだ
同じように待ってんだ
笑っちゃうよねあなたと以外
もうどこにもいけない
波の中で
混じり合わない
日々の中で
2人がたっている
永劫をなんて 笑って 吐いて 捨てては
君を思い出す
そんな思いを
抱いて 抱えて 悶えた 先には
いつも君がいる「そんなことより
願いは君との先にある」たわいない話を2人で
しよう僕たちの1000年の恋は
相槌で折れる花のようだ
僕たちは1000年後もまだ
同じように待ってんだ
笑っちゃうよね
何年経っても妄想が
根を張ってもうこんなに
溢れ出している
願いは
花が散るほど
溢れ出していく
花占う恋歌僕たちの1000年の恋は
相槌で咲く
花のように
僕たちは1000年後もまだ
同じようにちぎってまた
笑っていたいよね何年経っても妄想が
根を張ってもうこんなに
溢れ出している
願いは
何年経っても妄想が
根を張ってもうこんなに
溢れ出している作詞:Vaundy
歌詞の意味・解釈
1番
街の夕焼けに溶けた
僕たちはまだ2人だろうか
風が吹く僕たちを乗せて
2人でちぎった花に
願いを込めて
<街の夕焼けに溶けた僕たちはまだ2人だろうか>
歌い出しの上記フレーズは、僕たちが2人でいるか分からない現状を示しています。
明快にするためにもう少し突き詰めて言うと「現状」というよりは「未来」と言い切ってしまった方が良いかも知れません。
特に歌い出しの歌詞は、僕でも君でもない第3者目線で描かれていて、未来を描く前半と現状を描く後半に分かれています。
「好き」「嫌い」の花占いで揺れている二人は、この後どうなっていくのか、、、(願いを込めて)
歌い出しの歌詞はこういった感じです。
ここで挙げた第三者とは「僕の心」的なものです。主人公は俯瞰的に、成就して欲しい二人の恋愛を願っているわけです。
願うなら
僕たちを出会うよりも
ずっと遠くに叶うなら
僕たちの運命さえも
もっと遠くに
ここの歌詞からは主人公が想う「過去に戻りたい」「恋の行方を先延ばしにしたい」といった感情が垣間見えます。
なぜならこの恋愛は成就しそうにないから。
「嫌い」で終わりそうな花占いに抗いたいからこそ<出会うよりもずっと遠くに>、そして<運命さえももっと遠くに>と、、、何もかもを「やり直したい」わけです。
出会い方や立場が違ったなら、、、そう言ってあっけなく散った恋を経験したことがある人は、この歌詞が刺さったのではないでしょうか。
なんて 笑って 吐いて 捨てては
君を思い出す
そんな思いを
抱いて 抱えて 悶えた 先には
いつも君がいる「そんなことより
恋路の果てにはなにがある」くだらない話を2人で
しよう
「君との恋をやり直したい」
そんな叶わない願いを吐いた主人公は、何をやっているんだろうと我に返る。
歌詞で<君を思い出す>とあるように、実際この恋は終わってしまったようなものなのでしょう。
それでも諦めきれない主人公は「そんなことより恋路の果てにはなにがある」なんて言って、終わっているはずの恋を【終わっていない恋】として認識する。
この【終わらない恋】という考え方が、これから描かれるサビ歌詞の<僕たちの1000年の恋は~>にリンクしていきます。
サビ1
僕たちの1000年の恋は
相槌で折れる花のようだ
僕たちは1000年後もまだ
同じように待ってんだ
笑っちゃうよね
これまでの歌詞で回収されたように「1000年の恋」とは、諦めないことで終わらない恋を比喩したもの。
そして1000年の恋なんて強気な発言をしたかと思えば、次のフレーズでは<相槌で折れる花>と、その脆さが表現されています。これは主人公の心ひとつで簡単に終焉を迎えてしまう恋の儚さの表れ。
<笑っちゃうよね>
いつまでも交わることの出来ない恋なのに、気持ち1つで何とか繋ぎ止めている恋、その健気さに我ながら「笑っちゃうよね」といった感じですね。
届かない恋に対する、届く期待感と叶わない妄想。夢見るどうしようもない男に共感してしまいます、、、
2番
あなたと以外
もうどこにもいけない
波の中で
混じり合わない
日々の中で
2人がたっている
永劫を
ここの歌詞は妄想。
1番で<願うなら僕たちを出会うよりもずっと遠くに>と綴られていたのと同じように、ここで描かれているのは主人公の頭の中の物語です。
ちなみに主人公が相手を呼ぶときは「君」と表現されていたことから、上記歌詞中の<あなたと以外もうどこにもいけない>は、君から主人公に向けた言葉であることが分かります。
そんな日々を、そして永劫に続いていく君との日常を主人公は願っているのです。
歌詞の物語はいよいよ終盤に差し掛かります。続きを一緒に追っていきましょう!
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