3番
青色の空に神様がきて願いを1つ叶えるなら
花や虫は何を願うのだろう
青色の空に神様がきて願いを1つ叶えるなら
僕等の命の炎は消えてしまうのだろう
人類が偽物の「自由」や「世界平和」を唱える一方で、花や虫たちはきっと悲しんでいる。
そう歌ってきたここまでの歌詞の集大成がここで訪れます。
もし神様が願いを1つだけ叶えるとしたら、花や虫は何を願うのだろう。
きっと、僕等の命の炎は消えてしまうのだろう。
直接的な表現は避けられていますが、つまるところもし花や虫が一つだけ願いを叶えられるならば、きっと【人類の滅亡】を望むだろうということです。
彼らにとっての【世界平和】の実現には人類は必要ないし、彼らにとっての【自由の解放】には人類は邪魔な存在なのです。
人間が唱える「worldism」に他の生き物は入っていないんだから、他の生き物からすれば当然そうでしょ?という純真無垢でとびきり残酷な歌詞。
だからやっぱり人間が唱える「世界」に花や虫が含まれてないのって変でしょ?
という深瀬さんが感じた違和感に納得して考えさせられる一方で、深瀬さんの透き通った歌声や明るい曲調からはポジティブで楽し気な印象すら受けてしまうのだからこの楽曲は不思議です。
“The war of the rainbow color”
is the war the whole world knows
and the whole world participate in.“The war of human vs. living things except human”
is the war the whole world “does not feel”
even though the whole world “knows”
「人間 vs 人間以外の生物の戦争」は世界中が ”知っている” のに、誰も “感じていない” 戦争である。
最後の歌詞では、ここまで歌われてきた「虹色の戦争」というものが一体何なのかが英語で説明されています。
「虹色の戦争」とは人間vsその他の生物の戦争。
私たちが偽物の「世界平和」や「自由」を唱える一方で、花や虫は叫んでいるし戦っているのかもしれません。
人類誰もが他の生き物を殺しているし、そのことに気付いているけれど、誰も何も感じていない。
「虹色の戦争」とは誰もが知っているし加担しているのに、何も”感じていない” 戦争なのです。
感想
ポップなメロディとは裏腹に、人類の存在の在り方を問いかけたシリアスなナンバー。
「言いたいことを伝えたいんだったら、おもしろくなきゃいけない」と当時のインタビューで深瀬さんは語っていました。
自然や命、平和や流産を歌った彼らの楽曲たちがポップスとして世間に広く受け入れられ、TikTokで流行するまでに至っているのは、あくまでポップであり続けようとする彼らの当時から変わらない姿勢によるものだと思います。
深瀬さんの透き通った歌声と、歌詞と逆行するポップなサウンド。
そんな彼らのポップスの原点ともいえる不朽の名作。
【SEKAI NO OWARI/虹色の戦争】
歌詞の意味の解釈でした!
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