【Ado】の「新時代」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✓ シャンクスの娘・ウタの代表曲
✓ 作品の全てを表現した歌詞…?
映画・ワンピースにより実現した、Ado×中田ヤスタカの衝撃作。作品のネタバレは避けながら、楽曲の魅力をじっくり解説していきます。
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劇場版ワンピース主題歌
今回紹介していく「新時代」は映画「ONE PIECE FILM RED」主題歌として制作された楽曲です。
作中に登場する世界の歌姫・ウタの代表曲とされており、歌唱キャストをAdoさんが、楽曲提供をperfumeやきゃりーぱみゅぱみゅなどのプロデュースで知られる中田ヤスタカさんが担当されています。
現実世界においてもMVの再生回数が公開後1ヶ月で2000万回再生を突破しており、「新時代」をウタがFNS歌謡祭で披露するなど、作品の世界を飛び出した爆発的なヒットを記録しています。
「ONE PIECE FILM RED」は連載開始25周年に突入したワンピースの劇場最新作。
素性を隠したまま歌声を発信し、世界中を熱狂させる歌姫・ウタによる初の音楽ライブは、彼女が大海賊・シャンクスの娘であるという衝撃の事実から大きく動き出します。
「世界を歌で幸せにしたい」というウタの願いと、その結末とは。
この記事では映画のネタバレは行いませんので、是非劇場でお楽しみください。
”正体不明の歌姫” という設定があまりにもAdoさんにハマリ役すぎますね。
楽曲を制作した中田ヤスタカさんは楽曲について、
最初に総合プロデューサーの尾田さんからは、新しい歌姫の誕生を象徴するような力強い曲というリクエストを受けました。楽曲制作ではAdoさんの魅力的な歌声と共に、ウタというこれまでとは別のアーティストとして「ONE PIECE」の世界観に合ったサウンドと響きを届けることができるように意識しました。また、今回参加されている他のアーティストの皆さんによる楽曲たちが本当に良い曲ばかりなので素晴らしい音楽体験を劇場で楽しんでいただければと思います。
とコメントされていました。
「ONE PIECE FILM RED」のウタのために名だたるアーティストたちから提供された劇中歌7曲の中で、【主題歌】【作中でウタが有名になったきっかけの曲】【新しい歌姫の誕生を象徴するような力強い曲】といった位置づけがなされた特別な一曲。
一体どんな楽曲になっているのか、ここでは歌詞を見ながら考察していきます。
歌詞
新時代はこの未来だ
世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば…ジャマモノ やなもの なんて消して
この世とメタモルフォーゼしようぜ
ミュージック キミが起こす マジック目を閉じれば未来が開いて
いつまでも終わりが来ないようにって
この歌を歌うよDo you wanna play? リアルゲーム ギリギリ
綱渡りみたいな旋律 認めない戻れない忘れたい
夢の中に居させて I wanna be free
見えるよ新時代が 世界の向こうへ
さあ行くよ NewWorld新時代はこの未来だ
世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば
果てしない音楽がもっと届くように
夢は見ないわ キミが話した 「ボクを信じて」あれこれいらないものは消して
リアルをカラフルに越えようぜ
ミュージック 今始まる ライジング目をつぶりみんなで逃げようよ
今よりイイモノを見せてあげるよ
この歌を歌えばDo you wanna play? リアルゲーム ギリギリ
綱渡りみたいな運命 認めない戻れない忘れたい
夢の中に居させて I wanna be free
見えるよ新時代が 世界の向こうへ
さあ行くよ NewWorld信じたいわ この未来を
世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば
果てしない音楽がもっと届くように
夢を見せるよ 夢を見せるよ 新時代だ新時代だ
作詞:中田ヤスタカ
歌詞の意味・解釈
新時代はこの未来だ
世界中全部 変えてしまえば 変えてしまえば…
ウタの代表曲であり、映画の主題歌である「新時代」は、いうなれば今回の映画のストーリーやウタの信念を全て集約した楽曲となっています。
残酷な世の中への嘆きや、ウタの野望、物語のキーポイントなどなど…
Adoさんもインタビューにて「新時代」について
と発言されていました。
《新時代はこの未来だ 世界中全部 変えてしまえば》
何度も繰り返される「新時代」という言葉に彼女が込めた想いを、この記事では映画のストーリーのネタバレにならない範囲でくみ取っていきます。
1番
ジャマモノ やなもの なんて消して
この世とメタモルフォーゼしようぜ
ミュージック キミが起こす マジック目を閉じれば未来が開いて
いつまでも終わりが来ないようにって
この歌を歌うよ
《ジャマモノ やなもの なんて消して この世とメタモルフォーゼしようぜ》
ここでウタが言っている「ジャマモノ」「やなもの」が確実に表している要素の一つが、作中での”海賊”の存在です。
ワンピース公式チャンネルにアップされた動画にて、ウタ本人の口から彼女が海賊を嫌悪していることが映画公開前から明らかにされていました。
ワンピースに子供の頃から慣れ親しんでいる私たちの感覚はすでにだいぶ麻痺してしまっていますが、本来海賊は窃盗や破壊行為などを行う犯罪組織です。
大海賊時代である作中の世界では、ウタを応援する人々の多くが海賊の存在によって苦しい生活を強いられています。
大海賊であるウタの父を含め、海賊が蔓延り大衆が脅かされる世の中へのウタの怒りがこの歌詞では綴られています。
また、そんな世の中からの”逃避行”が彼女の楽曲の大きなテーマ。
《目を閉じれば未来が開いて》
海賊がはびこる醜い現実から目を背けられるように、彼女は歌を歌います。
残酷な現実への嘆きと「そこら逃げ出そう」というメッセージは、ワンピースの世界に限らず現実世界の多くのヒット曲でも見られる普遍的なテーマです。
現実世界と比べて遥かに情勢が混沌を極めている作中の世界において、彼女がカリスマチックなこの楽曲で名を轟かせたのもなるほど納得が行きます。
Do you wanna play? リアルゲーム ギリギリ
綱渡りみたいな旋律 認めない戻れない忘れたい
夢の中に居させて I wanna be free
見えるよ新時代が 世界の向こうへ
さあ行くよ NewWorld
《見えるよ新時代が 世界の向こうへ さあ行くよ NewWorld》
彼女は現実から逃げ出して、まさにタイトル通り「新時代」を迎えることを望んでいます。
実は「私は最強」や「ウタカタララバイ」といった「ONE PIECE FILM RED」の他の劇中歌でも、彼女の歌っている内容自体はそれほど大きく変わっていません。
日本を代表する様々なアーティストが楽曲提供を行った今回の豪華すぎるプロジェクトですが、どの楽曲でも歌われているのは現実への嘆きと、素晴らしき新時代を作り出すのだという彼女の願い。
Adoさんが語られていたように、「新時代」は一番最初に公開された楽曲でありながら実は作品のすべてを語っている楽曲なのです。
次に解説するサビの歌詞では少々違和感のある一文が登場します。
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