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【ヨルシカ/夜行】歌詞の意味を徹底解釈!MVもタイトルの意味も全てが深すぎた、、、

夜行

ファン待望のヨルシカ新章!

【ヨルシカ】

「夜行(読み方:やこう)」について

歌詞の意味を徹底的に

考察および解説していきたいと思います。

・タイトルの真の意味
・意味深なMVの情景
・少年少女の視点が切り替わる歌詞

などが見どころになっています。

 

サルー
サルー

かなり細かく解説させて頂きました。

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楽曲の基本情報

→Apple Musicでフル視聴する 

 

今回紹介していく「夜行」は、n-bunaさんが作詞作曲を努めるヨルシカの第2章オープニング曲です。ちなみにエルマとエイミーからなる前作の物語が、第1章といったところですね。

 

前作は、その物語の感慨深さや伏線の多さから、たくさんの考察班を唸らせてきたヨルシカですが、今作もまた1作品目から奥ゆかしい楽曲となっていました。

 

サルー
サルー

さっそく楽曲考察に移っていきましょう。

MVの少女は亡くなっている?

MVでは、幼馴染の少年少女が一緒に大人になっていく情景が描かれているのですが、見出しにも書いた通り「少女は亡くなっているのではないか」と筆者は考えています。

 

サルー
サルー

ここ大切なポイントなので、一つ一つ根拠を解説していきますね。

根拠その① 消える少女

MV中の少女は大人になってから消えます。分かりやすいのが以下のシーン。

二人で夕陽を眺める

突如消える少女

少女が突如消えたのに主人公が微動だにもしなかったのは、はじめから居ない存在だったから。

 

さらに言うと、1:25からの映像では、二人で並列して歩いている最中、主人公が立ち止まっても君は止まらずに進んでいく。これは主人公を置いて逝ったことの暗示なのではないかと。

根拠その② 一輪草

歌詞でもMVでも出てくる「一輪草」

 

一輪草の花言葉は「追憶」です。

 

追憶とは「過ぎ去ったことに思いをはせること」という意味があります。簡単に言うと「過去を思い出して懐かしく思うこと」といったところですね。

 

 

サルー
サルー

故人の生前を思い出す「追悼」とは違いますが、少年少女が物理的に離れ離れになっていることは決定的ですね。

根拠その③ 始発とカフカと重なる

こちらはナブナさんが2015年に公開した楽曲なのですが、今作の「夜行」と共通点を感じさせる。

 

夜行
  • 少女の白いワンピース
  • 「はらはら、はらはら」
  • 「花風揺られや、一輪草(白花)」
  • 「列車にでも乗って行くかい」
始発とカフカ
  • 少女の白いワンピース
  • 「僕らは はらはらはら」
  • 白花が今日も綺麗だった」
  • 「今日も始発の便に乗って」

 

かなりコアな部分になりますが「始発とカフカ」は、毒虫になった主人公、つまり病気になって先が長くない少女の物語が展開されていました。

 

「夜行」で亡くなっていると仮説を立てた少女と情景が重なるのです。

 

サルー
サルー

夜行を聴いて始発とカフカが頭に浮かんだ方は多いのではないでしょうか。

根拠その④ 細かい歌詞が死を連想させる

連想させる歌詞

・空も言葉で出来てるんだ。
・一輪草
・夏が終わって往くんだね
・ずっと向こうへ往くんだね

上記がまさに該当する。それぞれについては、後述してく歌詞考察欄で触れていきたいと思います。

 

サルー
サルー

ざっくりと仮説の根拠をお話ししましたので、本題の歌詞考察に移っていきます。

歌詞

ねぇ、このまま夜が来たら、
僕らどうなるんだろうね
列車にでも乗って行くかい。
僕は何処でもいいかな

君はまだわからないだろうけど、
空も言葉で出来てるんだ
そっか、隣町なら着いて行くよ

はらはら、はらはら、はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから

波立つ夏原、
涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕
夏が終わって往くんだね
そうなんだね

ねぇ、いつか大人になったら、
僕らどう成るんだろうね
何かしたいことはあるのかい。
僕はそれが見たいかな

君は忘れてしまうだろうけど
思い出だけが本当なんだ
そっか、道の先なら着いて行くよ

さらさら、さらさら、さらさら、さらさら
花風揺られや、一輪草
言葉は何にもいらないから

君立つ夏原、髪は靡くまま、
泣くや雨催い夕、夕、夕
夏が終わって往くんだね
そうなんだね

そっか、大人になったんだね

はらはら、はらはら、はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから

波立つ夏原、
涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕
夏が終わって往くんだね
僕はここに残るんだね

ずっと向こうへ往くんだね
そうなんだね

作詞作曲:n-buna

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歌詞の意味・解釈

楽曲考察の前提として

大まかな楽曲情景は、上記に述べた仮説でお話ししましたが、歌詞の世界観により深く入るためにもう1つ仮説を立てたいと思います。

 

それは

フレーズ毎に少年少女の視点が切り替わるのではないか。

というものです。

 

サルー
サルー

細かく歌詞を見ていきながら解説していきます。

1番

ねぇ、このまま夜が来たら、
僕らどうなるんだろうね
列車にでも乗って行くかい。
僕は何処でもいいかな

まずこちらは、少年主人公視点。

 

僕はどうなるんだろうね

ではなく

僕(ら)どうなるんだろうね

という歌詞であることから

今なお亡くなった君を感じ続けている

という情景が読み取れる。

 

一人になった今でも、無意識に語りかけてしまうのです。まるで君が近くにいるかのように。

君はまだわからないだろうけど、
空も言葉で出来てるんだ
そっか、隣町なら着いて行くよ

そしてこちらは少女視点。

もっと具体的に言うと

少女が空から君を見守っている

といったところでしょう。

 

少年は少女の存在を感じて、語りかけていましたが、本当に側で見守っていたのです。

 

少女は空から「君(少年)」を眺め、「空も言葉で出来てるんだ」と語りかけている。

 

これは「空からも言葉を発することができているんだよ(見守ることができているんだよ)」といったニュアンスでしょう。

 

サルー
サルー

序盤ながら、肉体的に離れても、心が繋がっている二人に感動しちゃいます…

サビ1

はらはら、はらはら、はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから

サビの前半と後半でも視点が違うと筆者は解説しています。

 

まず前半は少女視点。

「他には何にもいらないから」

という言葉は、亡くなった自分を今も引きずってくれている君に対して「前を向いて良いんだよ」の意を込めて放っているのではないでしょうか。

 

なぜそう言えるかというと、君に「一輪草」を貰っているから。一輪草は「追憶」を意味する。

 

つまり、ずっと忘れないでいてくれると信じているから、ポジティブに君の背中を押すことができている。

 

波立つ夏原、
涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕
夏が終わって往くんだね
そうなんだね

サビ後半は、少年視点。

 

日暮れに際して「夕、夕、夕」とあるが、本当は「憂、憂、憂」という主人公の心情が隠れているのではないかと考えています。

 

また「往く」とは目的地へ向かうことを意味しますが、一般的に多用される「行く」とは違って「元の場所へ戻ることを前提として、目的地へ向かう」というニュアンスを含みます。

 

つまりこれは毎年夏が来ることを意味している。更に言うと、この「夏が往く」「君が逝く」とも掛けられていると解釈することができる。

 

夏には「お盆」があり、お盆には亡くなった人たちが浄土から地上に戻ってくると言われています。毎年帰ってきては逝ってしまう「君」を、夏と掛け合わせているのではないでしょうか。

 

サルー
サルー

言葉1つ1つが深い、、、

2番

ねぇ、いつか大人になったら、
僕らどう成るんだろうね
何かしたいことはあるのかい。
僕はそれが見たいかな

君は忘れてしまうだろうけど
思い出だけが本当なんだ
そっか、道の先なら着いて行くよ

ここからの歌詞がまた面白い。

 

今まで切り替わってきた「視点」ですが、これ以降は両者視点で語り合っているように感じる。そう解釈すると、二人の心情がより心に浸透してくるのです。

 

まず

何かしたいことはあるのかい。
僕はそれが見たいかな

という前半の歌詞は、少年視点で言うと

「君と同じ景色を見たかった」

という悲しみをくみ取ることができ、

少女視点で言うと

「君の将来を見守っているよ」

という思いやりのメッセージを読み取ることができる。

 

そして

君は忘れてしまうだろうけど
思い出だけが本当なんだ

という歌詞も少年視点だと「過去に縋りつく様子」、少女視点だと「文字通り『思い出だけ』である現実」を感じ取ることができる。

 

どちらもお互いを想う故に滲み出る感情。それを理解して楽曲を聴くとより切なく感じる。

 

<サビ2はサビ1と類似していると解釈したため、割愛します>

ラストサビ

そっか、大人になったんだね

はらはら、はらはら、はらり
晴るる原 君が詠む歌や 一輪草
他には何にもいらないから

波立つ夏原、
涙尽きぬまま泣くや日暮は夕、夕、夕
夏が終わって往くんだね
僕はここに残るんだね

ずっと向こうへ往くんだね
そうなんだね

いよいよラストサビ、

  • そっか、大人になったんだね
  • ずっと向こうへ往くんだね

の二文がこの上なく切さを増幅させる。

 

こちらも両者視点の意味が込められているのではないかと解釈しています。

 

少年目線に立って言うと、確実に過ぎていく時間を感じて「そっか、大人になったんだね」と寂しさを込めたセリフとして感じ取れる。

 

少女目線だと「そっか、大人になったんだね」には、君が自分のことを忘れていくこと、過去にしていくことに寂しさを感じて放ったセリフのように感じることができる。

 

 

MV終盤で少年は握っていた一輪草を散らすのですが、これは君を忘れて前に進んでいることを示しているのでしょう。

 

しかし晴れた心になんてなれるはずはない。

 

主人公は夜を突き進んでいるような気分になっているに違いない。だから楽曲タイトルは「夜行」と名付けられているのではないでしょうか。暗闇の中を進もうとする主人公を表すには、まさにうってつけの言葉なのです。

感想

過去に蓋を閉じて前を向いていく。

立派なことなのに、なぜか切なりました。

 

これはきっと歌詞の中に二人の想い合いが凝縮されていたからに違いないと思っています、、、

 

あくまでも自己解釈ですがナブナさんの「大人になること、忘れてしまうこと、死へ向かうことを夜に例えて書いた」という解説も腑に落ちたような気がします。

 

新章そうそう物語が深すぎました、、、ヨルシカ楽曲はサブスクが解禁されているので、配信日からApple Musicでリピートしていた私でしたが、やはりMVが絡み合ってくるとさらに深みが出るなと改めて。

 

 

【ヨルシカ/夜行】

MVと歌詞の意味の解釈でした!(‘ω’)

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コメント

  1. 長々とすみません より:

    盗作のアルバムの一曲なので思想犯のようになにかの文学作品のオマージュではないかと思っていて宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」のオマージュではないかと考えていたんです。
    列車という言葉が重なりましたし、亡くなっている人が出てくる作品。夜行というタイトルも夜行列車という言葉が簡単に連想できます。
    銀河鉄道でカムパネルラと旅をしたのは今までの追憶だった、ということからもつながるなぁと思ったんです。サルーさんの考察も気になったのでこのサイトに飛んできて読んでいたら、過去の曲とのつながりもあったのか!という新たな考察も見つけることができて嬉しい限りです。
    いつも素敵な考察をありがとうございます。

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