サビ2
傷ついた/つけた痛みも
日々の喧騒に
絡まって焦がして忘れ去ってたいや
他 嫌
今 笑えない歌 笑い飛ばさせてくれ
誰も誰でもいいわけがないんだよ
人間生きているだけで、誰かを傷つけ誰かに傷つけられる生き物です。
ただ生きているだけでもその罪や苦しみは日々重く積み重なっていきます。
後悔ばかりの人生。
せめて全てを忘れさせてほしい。
せめて笑い飛ばさせてほしい。
そんな主人公の祈りにも似た想いが歌い上げられています。
King Gnuの『白日』もちょうど同じことを歌っていた楽曲として記憶に新しいですね。
「誰も誰でもいいわけがないんだよ」という痛烈な言葉は二つ目の苦悩である「社会で生活することの生きづらさ」に通ずるものがあります。
人間誰しも「誰でもいい」なんて口では言うかもしれませんが、本心からそう思っているはずはありません。
不都合な人間は誰からも受け入れられることなく、社会から取り残されてしまいます。
だから主人公は偽りの自分を演じ、嫌われぬよう細心の注意を払いながら生きているのです。
3番
似たようなことばっかり歌ってさ
正直もう飽きてるでしょ
でもこれが僕だもん
薬はしてないもん
人ってさ変わらないんだね
だから途方に暮れるのかそもそも空なんて飛べっこないくせに
ぶるから
3番でもこれまでと似たようなことを唄った歌詞が続きますが、それも致し方ありません。
何をしようと結局自分は自分。薬でもしない限り、人間変わることなどないのです。
「自分は自分」という内容の歌詞も2番で出てきたのでこれで2回目。
同じ人間なのだから、どこまでいっても歌う内容は同じです。
楽曲冒頭で「羽もがれた」という表現がありました。
しかしそもそも「羽をもがれた」と主人公が感じたのは、「それまでは空を飛べた」のだと思い込んでいたから。
最初から羽なんかなかったら、羽をもがれる痛みなどなかったはずです。
ただでさえ現実は残酷で苦しいものなのに、「ほんとはもっと自由なはずだった」「世界は希望に溢れているはずだ」なんて幻想を抱いてしまうから、主人公は必要以上に傷つき苦しんでいるのです。
ラストサビ
余計 痛い痛い痛いよ
日々の緞帳に
板付いて澄まして演じきってtired
他意やん
今になって耐えられんくなったぺたんこの空模様全否定された痛みも
日々無反応に
生まれ付いたって背負(しょ)ってくの僕しかいないや
今 笑えない歌 笑って歌わせてくれ
誰も責められないから虚しいのよ
現実は残酷で、傷つくことや傷つけてしまうことがいくつもある。
しかもその苦しみを隠して偽りの自分を演じなければならない。
この二重苦に、主人公の我慢は限界を迎えてしまいました。
この笑えない歌を、せめて笑って歌わせてほしい。
主人公が抱えるどこにも逃げ場のない苦悩が、この曲には詰め込まれているのです。
感想
生きることは苦しいし、世の中どこにも救いがない。
だからせめて笑い飛ばしたい。忘れてしまいたい。
「白日」の大ヒットからもわかるように、それは人間誰しもが抱える普遍的な想いです。
きっと「りりか(る)」も、たくさんの人の心に突き刺さる曲なのではないでしょうか。
【100回嘔吐/りりか(る)】
歌詞の意味の解釈でした!
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