【米津玄師】の「Pale Blue(読み方:ペール[ペイル]ブルー)」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 楽曲コンセプトは「離婚から始まる恋」
✔ 「Pale Blue」の真意とは?
✔ 報われない恋心が切なすぎる
お馴染みの米津楽曲の考察です。美しく切ないどうしようもないラブソングを深読みしました。かなり細かく解釈したのでぜひ最後まで読んでみてください!
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離婚から始まる恋を描いた
今回紹介していく「Pale Blue」は、ドラマ『リコカツ』の主題歌として書き下ろされた楽曲。
本楽曲について米津玄師は
主題歌を担当させて頂きました。「Pale Blue」という曲です。
離婚から始まる恋というコンセプトの中で、久しぶりにラブソングを作りました。
どういうふうに響いていくのか、今からドラマの放送が楽しみです。よろしくお願いします。
とコメントを残しています。
ドラマの内容的に妥当なのですが「離婚から始まる恋」というコンセプトで描かれたラブソングなんて、すごく異質的ですよね。これまで500曲くらい歌詞考察を行ってきましたが、このテーマは初めてです。
とはいっても歌詞を共感深いものとして落とし込むためには、離婚と限局する必要もないのかなと。
彼氏彼女との別れだったり、もしくはそれ未満の関係で距離が離れるであったりと、たくさんのサヨナラの情景にも当てはまる内容でした。
前置きはこの辺りにして楽曲考察に移っていきます。まずは聞き慣れないタイトル名に着目していきましょう。このタイトルがまた深いです。
楽曲名「Pale Blue」とは
「Pale Blue(ペールブルー)」とは色を表す言葉で
- 青の明るい色合い(青白い)
を意味します。上の図のような色合いですね。
※読み方は「パールブルー」ではないので注意。
とまあここまでは知識として、本当に着目したいのは「なぜPale Blueというタイトル名にしたのか」ということですよね。
これ実は歌詞の中にヒントが隠されていて「青」から連想されるさまざまな情景が関与しているのです。
ざっくりとした結論を先に言っておくと
- 青春
- 青空
- 憂鬱(ブール)
といった意味合いが強いのかなと。
また青の明るさを上げるために起用されている「Pale」は、物語や主人公の心情を少しでも明るく、前向きに持っていくためのワンポイントなのかなと考えています。
これらは全て歌詞考察の中で回収ができるように解説していきますね。では本題の歌詞を見ていきましょう!
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歌詞
ずっと
ずっと
ずっと
恋をしていたこれでさよなら
あなたのことが何よりも大切でした
望み通りの終わりじゃなかった
あなたはどうですか友達にすら戻れないから
私 空を見ていました
最後くらいまた春めくような
綺麗なさようならしましょうそれは水もやらず枯れたエーデルワイス
黒ずみ出す耳飾り
こんなつまらない映画などもうおしまい
なのにエンドロールの途中で悲しくなった
ねぇ この想いは何あなたが見据えた未来に私も居たい
鼻先が触れるくらいにあなたを見つめたい
張り裂けるほどの痛みを叫びたいのに
私あなたに恋をした
花束と一緒にずっと
ずっと
ずっと
恋をしていた晴れた日の朝
あなたのことがどこまでも大切でした
言えないでいた言葉交わし合った
笑えるくらい穏やかにそれはひどく丈のずれたオートクチュール
ほつれてゆくボタンの穴
こんなチグハグな舞台はもう閉めない
なのにエピローグの台詞が言えなくなった
ねえ あなたを見つめてたどれだけ生まれ変わろうとも意味がないくらい
どこか導かれるようにあなたと出逢いたい
いまさら言いたいことなんて一つもないのに
私あなたに恋をした
苦しさと一緒にずっと
ずっと
ずっとあなたの腕その胸の中
強く惹き合う引力で
ありふれていたい 淡く青いメロディー行かないで ここにいて 傍で
何も言わないままで
忘れられないくらいに抱き締めてずっと ずっと
ずっと ずっと ずっと恋をしている
作詞:米津玄師
歌詞の意味・解釈
1番
ずっと
ずっと
ずっと
恋をしていた
<ずっと恋をしていた>
そう綴られる歌い出し歌詞は「ずっと続いていた恋の終わり」をささやかに告げる。
おさらいですが楽曲のコンセプトは「離婚から始まる恋」
主人公は長い間連れ添ってきた「あなた」と別れるその刹那、自分を襲ってきた数多の感情に「恋をしていた。」と再認識を行う。
別れる瞬間に再熱する恋心。
この時点で報われない恋物語が推測されますね、、、主人公の心情がつらつらと綴られていく歌詞を追っていきましょう。
これでさよなら
あなたのことが何よりも大切でした
望み通りの終わりじゃなかった
あなたはどうですか
相手のことをどんなに愛おしく感じても、どんなに後悔が押し寄せたとしても、二人は「別れ」という結果を覆せないところまできてしまった。
あなたとの最後の別れを描くAメロは、言動とは裏腹に「自分の中に芽生えてしまった恋心を共有したい」という本心が伝わってきます。
だからこそ「あなたはどうですか」と、声には出さない心のモヤモヤが頼りなく綴られていく。
友達にすら戻れないから
私 空を見ていました
最後くらいまた春めくような
綺麗なさようならしましょう
せめて美しい別れで終わりたい。
そんな最低限の願いが切なさを感じさせる上記歌詞ですが、実はタイトルに起用されている「Pale Blue」を主人公が感じる瞬間が歌詞の中に隠されています。
それは上記2フレーズ
- 私 空を見ていました
- 最後くらいまた春めくような
これは主人公の心情が色濃く反映されていて、まず1つ目の「空を見ていました」のくだりは<友達にすら戻れない>という完全に切れてしまうであろう関係性に憂いている状態の後に綴られるものであることから、前を向くための行動であることは明白。
つまり主人公は「澄み渡る青空(Pale Blue)」に救いを求めている。
そして2つ目の「最後くらいまた春めくような」は、まさに「青春」と言わんばかりの二人が恋焦がれていた頃を再び願う様子。
まさに「青い頃の二人」を彷彿させる情景は「Pale Blueの情景」と言っても過言ではないでしょう。
「空の青さ」も「二人の青さ」も、きっと大きな意味として「Pale Blue」に掛けられているのです。
それは水もやらず枯れたエーデルワイス
黒ずみ出す耳飾り
こんなつまらない映画などもうおしまい
なのにエンドロールの途中で悲しくなった
ねぇ この想いは何
このBメロのメッセージがすごく秀逸的。
まず「枯れたエーデルワイス」も「黒ずみ出す耳飾り」も、時間とともに廃れていくものを象徴しているのですが、少し深読みをしてみると更に歌詞の情景にマッチする意味合いが隠されていました。
注目すべきは「エーデルワイスの花言葉」。
この花には
- 大切な思い出
- 尊い思い出
といったメッセージがあります。
歌詞のエーデルワイスを上記の花言葉の意味と置き換えると「枯れた大切な思い出」となり、まさに二人の今を表す虚しいメッセージ性の出来上がり。
そんな虚しい二人なんてはやく終わってしまった方が双方の為だから「こんなつまらない映画などもうおしまい」。
だけど別れ際に芽生えてしまった恋心(エンドロールの途中で生まれた想い)だけは誤魔化せない。
サビ1
あなたが見据えた未来に私も居たい
鼻先が触れるくらいにあなたを見つめたい
張り裂けるほどの痛みを叫びたいのに
私あなたに恋をした
花束と一緒に
サビで描かれる主人公の本音がすごく切ない。
これまでのABメロは遠まわしに感情を表現していただけに、ストレートに綴られる言葉が胸に刺さる。
別れという選択を選んだものの<あなたが見据えた未来に私も居たい><鼻先が触れるくらいにあなたを見つめたい>という心からの感情が溢れ出してくる。
「離婚から始まる恋」だからこその切なさ、もどかしさが痛いくらいに描かれています。
言わずもがなかもですが「花束」は結婚をイメージさせているのでしょうね。歌詞は2番に続いていきます。さらに追っていきましょう!
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コメント
今までの歌詞は
「恋をしてた」だったのが
最後は
「恋をしている」の進行形になってるのが
最後をフワッと締めてるなぁと感じました
米津マジックに感動しました。
みんなにも気付いて欲しいです。
AHA体験ができます。