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【米津玄師/ひまわり】歌詞の意味を徹底解釈!「憧れ」を歌ったサマーチューン。

【米津玄師】「ひまわり」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

注目ポイント

✔ 向日葵の花言葉「憧れ」

✔ 主人公と「君」の関係性

✔ 主人公に起こった悲しい出来事とは?

 

骨助
骨助

夏の蒸しかえるような熱気を感じるロックナンバー。丁寧に考察しましたので是非最後までお読みください…!

 

 

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ギターをかき鳴らすサマーチューン

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今回紹介していく「ひまわり」は米津玄師の5枚目のアルバム「STRAY SHEEP」に収録された楽曲。

ギターをかき鳴らすロック調のメロディが印象的な最高にカッコいいナンバーです。

 

タイトル「ひまわり」は夏に咲く花。

歌詞にも夏のうだるような熱気を思わせる歌詞が数多く登場し、否が応でも夏を意識させられるサマーチューンとなっています。

米津さんの熱っぽいしゃがれた歌声も魅力的ですね。

 

骨助
骨助

歌詞を見ていく前に、タイトル「ひまわり」について考えていきます。

楽曲名「ひまわり」とは

「ひまわり」は言わずもがな、夏を代表する花

キク科の一年草で、7~9月に大輪の花を咲かせます。

太陽にあわせて絶えず花の向きを変えることから「ひまわり(日廻り)」という和名がつけられました。

 

骨助
骨助

余談ですが、1つの大きな花のように見える花弁は1枚1枚が独立した花なのだそうです。

 

花言葉は「憧れ」 「あなただけを見つめる」

これが歌詞を紐解いていくうえで大きなヒントになっているように思います。

 

タイトルの「ひまわり」について確認したところで、さっそく歌詞を見ていきましょう…!

 

歌詞

悲しくって 蹴飛ばした 地面を強く
跳ねっ返る 光に指を立てて
愛したくて 噛み付いた 喉笛深く
その様が あんまりに美しくてさあ

舌を打って 曠野の中 風に抗い
夜もすがら 嗄れた産声で歌う
遠く遠く見据えていた 凍て星の先まで
痣だらけの心 輝かせて

その姿をいつだって 僕は追いかけていたんだ
転がるように線を貫いて 突き刺していく切っ先を
日陰に咲いたひまわりが 今も夏を待っている
人いきれを裂いて笑ってくれ 僕の奥でもう一度

消し飛べ 散弾銃をぶち抜け 明日へ
吐き出せ 北極星へ舵取れ その手で

傷ついて 静脈を不意に巡るエレキ
掻き毟って 吹き荒び 鳴る哀歌(エレジー)
聴こえているあの時から 少しも絶えぬまま
震えるほど全て 消えないぜ

その姿がいつだって 僕を映し出していた
もしも同じ街で生まれたら 君のようになれたかな
日陰に咲いたひまわりが 今も海を見つめてる
聴こえるなら強く叫んでくれ 僕の名をもう一度

鳴き声 かんかん照りの街路で 侘び戯れ
解き放て 乱反射して遠くへ 鳴り響け

その姿をいつだって 僕は追いかけていたんだ
転がるように線を貫いて 突き刺していく切っ先を
日陰に咲いたひまわりが 今も夏を待っている
人いきれを裂いて笑ってくれ 僕の奥でもう一度

消し飛べ 散弾銃をぶち抜け 明日へ
吐き出せ 北極星へ舵取れ その手で

 

作詞:米津玄師

歌詞の意味・解釈

1番

悲しくって 蹴飛ばした 地面を強く
跳ねっ返る 光に指を立てて
愛したくて 噛み付いた 喉笛深く
その様が あんまりに美しくてさあ

「悲しくって 蹴飛ばした 地面を強く」というフレーズから楽曲はスタート。

 

ここで悲しい出来事っていったい何だろう…?という疑問が生まれますが、この問いに具体的な答えが与えられることは最後までありません。

推測するほかないのです。

 

悲しい出来事の鬱憤を晴らさんとばかりに地面を蹴り飛ばす主人公。

自分の悲痛な思いなどつゆ知らず、さんさんと照り返してくる日差しに不快感をあらわにしています。

 

「喉笛」とは気管のこと。喉笛に噛みつけばそれは当然致命傷を与えることになりますし、「(ライオンなどが)喉笛を噛み切る」といった表現も慣用的に用いられているようです。

ここでは「愛したくて 噛み付いた 喉笛深く」とあり、そのまま読み解けば主人公は誰かを噛み殺したということになるわけですが、流石にそんなことはないはずなので比喩表現でしょう。

 

ここでは、愛し合い二人で過ごしていくうちに互いに傷をつけ合うこと「喉笛に噛み付いた」と表現しているのではないでしょうか。

 

どうやら主人公には、それが恋愛的なものなのか友情的なものなのかは定かではありませんが、愛をもって傷つけあった誰かと過ごした過去がある様子。

現在の主人公にとって当時の記憶は美しいものであるようです。

 

骨助
骨助

青春ドラマにせよ何にせよ、人間が傷つけあいながら愛し合う様は脆くも美しいものに映ります。

 

舌を打って 曠野の中 風に抗い
夜もすがら 嗄れた産声で歌う
遠く遠く見据えていた 凍て星の先まで
痣だらけの心 輝かせて

悲しみを抱え、舌を打ちつつも前に進む主人公。

その様が「曠野(荒野)で歌を歌う」「凍て星の先を見据える」といった米津さんらしいスケール感・世界観の中で描かれていきます。

 

「夜もすがら」は「一晩中」、「凍て星」は空気が凍り付いたように冴え渡る冬の夜空の星のこと。

夏の雰囲気を纏った曲ということで冬の言葉が登場することには違和感を覚えますが、恐らく「凍て星の先を見据えた冬の日」を回想しているのでしょう。

 

傷つき、痣だらけの心を輝かせながら主人公が「凍て星」の先に見据えていたものとは

その答えはサビの歌詞にあるように思います。

 

サビ1

その姿をいつだって 僕は追いかけていたんだ
転がるように線を貫いて 突き刺していく切っ先を
日陰に咲いたひまわりが 今も夏を待っている
人いきれを裂いて笑ってくれ 僕の奥でもう一度

「その姿」とは恐らく、かつて傷をつけ合った誰かのことではないでしょうか。

 

線を貫き、刃物の先のように鋭く突き進むその姿。

主人公はその人物を追いかけながら、今も曠野を駆けています。

 

具体的な出来事の描写がなく一見取っつきづらい歌詞にも見えますが、そこで歌われているのはまさしく「ひまわり」の花言葉である「憧れ」に他ならないのです。

 

ただここで気になるのが、「人いきれを裂いて笑ってくれ 僕の奥でもう一度」という歌詞。

ここから読み取れることは、今はもう人いきれ(人の発する熱気)を裂くようなその笑い声を直接聞くことは叶わないのです。

 

これは推測にすぎないのですが、その人物との別れこそが主人子の経験した悲しい出来事だったのではないでしょうか。

それが単なるお別れだったのか死別だったのか、具体的な事情を知る事は叶いませんが、とにかくもう彼らは会うことのできない状況に置かれています。

 

それでも、主人公はその人物の姿を追いかけています。

この記事ではその人物を一旦「君」と呼ぶこととしています。

 

「日陰に咲いたひまわり」というのも自らの姿の比喩でしょう。

 

今は先が見えない日陰に置かれている主人公。

しかしひまわりが太陽を向き続けるように、彼はいつだって君の方を向き夏を待ち望んでいるのです

自分が報われる日を、あるいはもう一度君に出会える日を。

 

 

消し飛べ 散弾銃をぶち抜け 明日へ
吐き出せ 北極星へ舵取れ その手で

ここでは単語それぞれの意味というよりは、その力強い語感に意味があるような気がします。

 

散弾銃をぶち抜き、何かを消し飛ばすくらいの勢いで、吐き出すくらいの勢いで、明日へと向かう

その活き活きとした様が目に浮かんでくるような破壊力抜群の歌詞です。

 

北極星は北の空でほとんど動くことなく観測される星で、古くから正しい方角を見つけるための目印として利用されてきました。

ここでは、その姿は憧れ続ける「君」の姿と重ねられているように思います。

 

冬風が吹き荒ぶ曠野でも、主人公が凍て星の先に見据えていた北極星、つまり「君」の姿。

憧れを抱き、絶えずその姿を生きる指針としながら主人公は進んでいくのです。

 

骨助
骨助

2番ではさらに主人公の抱く憧憬が描かれていきます。

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コメント

  1. 玄米 より:

    多分憧れは亡くなったwowakaさんですかね…

    • 骨助骨助 より:

      SNSでそんな解釈を拝見してなるほど…と思っていたところでした。
      米津さんが「ひまわり」について何もコメントしていないのも、JPOPとしての普遍性を大切にされている米津さんの考え方によるものだとすれば腑に落ちますね。
      記事でも触れさせていただこうともいます。コメントありがとうございます!

    • 未知の物語くん より:

      もし仮にwowakaさんへの憧れだったら、やっぱりwowakaさんの存在はとても大きいんだなって、改めて感じる。それと同時に泣く、俺もwowakaさん好きやったから………

  2. ユキ より:

    とても同感しました。ギターがランプインテレンの松本大さんですものね。

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