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【米津玄師/死神】歌詞の意味を徹底解釈!題材となった古典落語とともに詳しく解説。

【米津玄師】「死神」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

注目ポイント

✔ 古典落語「死神」との関係性

✔ 中毒性たっぷりの世界観

 

骨助
骨助

「アジャラカモクレン テケレッツのパー」という印象的なフレーズが耳から離れない一曲。引用元のストーリーとともに詳しく解説します!

 

 

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モチーフは古典落語…?

今回紹介していく「死神」は2021年6月16日発売のシングル「Pale Blue」収録曲。

「Pale Blue」「ゆめうつつ」と比較的シリアスな楽曲が続くシングルの楽曲の中で、本曲は肩の力の抜けた、享楽的で遊び心に溢れた楽曲となっています。

 

米津さんはインタビューの中で、制作期限に追われながら「Pale Blue」を完成させたことを語ったうえで、

ひと安心して本当に好きなことだけやろうと作り始めたのが「死神」です。落語は前から好きなんですけど、「死神」という演目には「アジャラカモクレン テケレッツのパー」という印象的なフレーズがあって。死神を追い払う呪文みたいな言葉で、人によっては「アジャラカモクレン」と「テケレッツのパー」の間にいろんな言葉が入るんです。その言葉の響きが非常に好きで、これを音楽にしたら面白いんじゃないかなというところからカジュアルに作っていったら、こういう感じの曲になりました。

とコメントされていました。

 

「アジャラカモクレン テケレッツのパー」など滑稽な言い回しが多い本楽曲。

米津さんの発言の中にもあったように、実はこれらの歌詞は古典落語の名作『死神』をモチーフとしたものとなっています。

 

骨助
骨助

楽曲の歌詞を考察する前に、まずは落語の『死神』について簡単にご紹介していきます

落語の演目「死神」とは

【立川志らく】YouTubeで落語 三席目「死神」(2020.5)

「死神」は、幕末期から明治期にかけて活躍した落語家・初代三遊亭圓朝が発案した古典落語の演目です。

内容が分かりやすく面白い、ということで、200年が経った今でも広く親しまれる演目となっています。

当時の日本の宗教間の中に存在しなかったはずの死神が登場しているのは、元々グリム童話「死神の名付け親」をモチーフに作られた演目であるためです。

 

演じる落語家によって内容は微妙に異なりますが、おおまかなあらすじは以下の通り。

あるところに借金まみれで妻子にも見放され、ついには自殺しようとしていた男がいた。そこに現れた死神は、男にこう持ち掛ける。
「病人には必ず死神が付いていて、枕元に死神がいるときはもう助からない。病人の足元にいるときは呪文を唱えれば死神は立ち去るので、それで医者を始めるといい。ただし枕元の死神の邪魔をしてはならない。」
半信半疑で医者を始めた男は死神に教えられた方法で名医として数多くの患者を治し、その報酬で豪遊を始める。
そんなある日、豪商から声がかかる。床に伏した主を見ると枕元に死神が座っており、これはもう助からない。しかし豪商が延命すれば大金を支払うというので、金に目がくらんだ男は主の布団の向きを変え、死神が足元に来たところで呪文を唱え死神を立ち去らせた。これにより男は大金を手に入れる。
男に呪文を教えた死神は、人間の寿命である蠟燭が並んだ場所に男を連れていき、消えかけの蝋燭を男のものだと告げて手渡す。約束を破った男に激怒した死神は、もともとの男の寿命と豪商の寿命を取り換えてしまっていた。
命乞いする男に死神は別の蝋燭を取り出し、燃え尽きるまでに火を移せたならば助かるのだと伝える。
焦って中々上手く行かない男。
「あぁ、消える…」

その後の展開にはいくつかパターンがありますが、概して男は助かりません

せっかく能力を手に入れたのに、自業自得というわけです。

 

百聞は一見に如かず。YouTubeには落語家さんによる語りが公開されておりますので、お時間のある方は一度ご覧になってはいかがでしょうか。

 

骨助
骨助

今回の記事ではこの落語のお話を元にして、楽曲「死神」の歌詞を読み解いていきます…!

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歌詞

くだらねえ いつになりゃ終わる?
なんか死にてえ気持ちで ブラブラブラ
残念 手前じゃ所在ねえ
アジャラカモクレン テケレッツのパー

うぜえ じゃらくれたタコが
やってらんねえ 与太吹きブラブラブラ
悪銭 抱えどこへ行く
アジャラカモクレン テケレッツのパー

プリーズヘルプミー
ちっとこんがらがって 目が眩んだだけなんだわ
プリーズヘルプミー
そんなけったいなことばっか言わんで容赦したってや
ああ 火が消える 夜明けを待たず
ああ 面白くなるところだったのに

だらしねえ 義理も糸瓜もねえ
半端抜かしい 死ぬまでブラブラブラ
雑念 そりゃ渡りに船
アジャラカモクレン テケレッツのパー

つれえ いちびりのガキが
勝手やらかし お上はブラブラブラ
怨念 これじゃ気が済まねぇ
アジャラカモクレン テケレッツのパー

さあどこからどこまでやればいい
責め苦の果てに覗けるやつがいい
飛んで滑って泣いて喚いた顔が見たい
どうせ俺らの仲間入り

プリーズヘルプミー
そうだ過つは人の常 なああんたはどうすんだ
プリーズヘルプミー
あんなええもん持ったらこうなるわ
そりゃあんたのせいやんか
ああ どこへ行く 妻子もいるんです
ああ 香り立つおしまいのフレグランス

ああ 火が消える 夜明けを待たず
ああ 面白くなるところだったのに

 

作詞:米津玄師

歌詞の意味・解釈

1番

くだらねえ いつになりゃ終わる?
なんか死にてえ気持ちで ブラブラブラ
残念 手前じゃ所在ねえ
アジャラカモクレン テケレッツのパー

冒頭の歌詞ですが、ここは死神から男が呪文を教わる場面を指しているんじゃないかと私は解釈しています。

 

多額の借金を背負い、妻子にも「あんたなんか死んでしまえ」とまで言われて家を追い出された男。世の中なんてくだらねえ、所在ねえ(何もすることがねえ)なんて言ってブラブラしているうちに死神に出会い、呪文を教わるわけです。枕元に死神がいる時は何もするなよ、という約束も一緒に。

 

米津さんのコメントにもありましたが、その呪文こそが《アジャラカモクレン テケレッツのパー》

滑稽な言い回しですが、軽快なリズム感が妙に中毒性があります。

 

うぜえ じゃらくれたタコが
やってらんねえ 与太吹きブラブラブラ
悪銭 抱えどこへ行く
アジャラカモクレン テケレッツのパー

「じゃらくれた」は阿波弁で「ふざけた」。米津さんの出身は徳島ですから納得です。

 

《悪銭 抱えどこへ行く》は男の発言としては不自然ですから、ここは恐らく男に呪文を教えた死神視点でしょう。

呪文を教えた結果、調子に乗って枕元の死神を強引に立ち去らせたことで大金を手にした男。

ふざけたタコが約束を破って悪銭を抱えて遊び始めて、死神からしたら《やってらんねえ》というわけえです。

 

でたらめを言うことを「与太を飛ばす」なんて言ったりします。

「与太吹きブラブラブラ」は調子づいた男のでたらめな生き様を指しているのでしょう。

先にあらすじで説明した通り、これに怒った死神は男の寿命を消えかけの蝋燭にすり替えてしまいます。

 

サビ1

プリーズヘルプミー
ちっとこんがらがって 目が眩んだだけなんだわ
プリーズヘルプミー
そんなけったいなことばっか言わんで容赦したってや
ああ 火が消える 夜明けを待たず
ああ 面白くなるところだったのに

サビではわかりやすく男が命乞いをしています。

《ちっとこんがらがって 目が眩んだだけなんだわ》

《そんなけったいなことばっか言わんで容赦したってや》

別の蝋燭に火をともせれば助かる事にはなるわけですが、まあそう上手く行かないわけで。

 

先述したように結末には様々なパターンがあって、そのまま火を移し替えることができなかったり、移し替えたけれど死神にそそのかされて吹き消してしまったりするわけですが、最終的には大抵男は死んでしまいます

《ああ 面白くなるところだったのに》

自業自得、身から出た錆です。

 

当然江戸時代からの古典落語なので「プリーズヘルプミー」とかは本来言わないのですが、この日本の古臭い言葉と西洋の言葉・文化がごちゃごちゃになっているところがまたクセになりますね。

 

骨助
骨助

2番でも男と死神のやり取りは繰り返されていきます。

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コメント

  1. 匿名 より:

    米津の曲が好きで何度も聴いてます。死神も好きでしたが、歌詞の意味がイマイチわからず、モヤモヤしてました。スッキリしました!
    ありがとう!

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