2番
さんざめく群れ 東京の逃避行 失って消えるこれからも
灰に変わる君という君を 明日に残すこのポートフォリオ
どうぞよろしくと神は脱帽 2つ名を飛び回るパスポート
大当たり feel like a jackpot 運命が交差するジャンクション1894 死神と世に隠れワルツ踊るモルモット 手には塩
見えないghost 己を失した代償
今は触れる揺れるができないでいる 常に今日に情を持って生きている
1番よりも情景が具体的に描かれる2番歌詞は、映画「キャラクター」の内容に大きく寄り添っています。
これまでしてきた歌詞解説の路線とは少し離れますが、そこを前提に見ていかないと歌詞だけで解釈していくのは困難を極めます。
例えばマンガ家である主人公は「殺人鬼」を目の当たりにして、そこで見た君をイメージして漫画を描き大ヒットを達成させます。
そのさまが「灰に変わる君という君を 明日に残すこのポートフォリオ」「大当たり feel like a jackpot 運命が交差するジャンクション」の歌詞に表れているのでしょう。
この記事執筆時点では楽曲のみがリリースされており、映画の内容と重なるであろう「東京の逃避行」「1894」といった具体的な情景の真意は今のところ不明です。
キスで止めて 温い永遠は怖い
母はきっと喜ぶし 月日は同情 総円満に
「本能的に肉や愛を求める意味でのキス」が表現されていた1番に比べて、2番では「本能的な衝動を抑える意味でのキス」を表しているのかなと考えています。
「キスに逃げて」ではなく「キスで止めて」になったのは、抑えきれない衝動が怖くなって「愛」という理屈では語れない力で抑制させようとしたのかなと。
そう仮説を置くと<母はきっと喜ぶし 月日は同情 総円満に>という続く歌詞も何となく意味が通ってきます。
1番は「本能」を2番は「理性」を高貴的に扱うことで、2面性どちらも大切であることを訴えているのではないでしょうか。
<サビ2は1と同じであるため解釈を割愛>
3番
手におえぬ痛みの中で 自我を保ってる
生々しい 僕がほしい
誰だってゼロからの成長業務
自由な解体 変わったんじゃない隠してた
内心は分かってるくせして まだ手は震えるいつかの行方
後ろ回す前に態度をコピって前に倣え
右も左も分からないまま愛を探した
1番、2番では「本能」と「理性」にフォーカスがあてられていましたが、3番では「それらが交わって形成される人間」についてが綴られています。
- 人間である以上絶対的に押し付けられるルールの中(手に負えぬ痛みの中)で、僕たちは何とか自我を保っている。
- 誰だって元は理性の側面も本能の側面も0で、成長の過程で双方のキャラクターが作り上げられてきた。
- どちらに従うのかなんてわからずに、とりあえず先人の教えを真似して生きていく。ただ共通して言えることは理性も本能も行うことの裏に愛を求めている。
解釈をギュッとまとめるとこのようなメッセージ性なのかなと。
本能の本質は愛の渇望でありますし、理性で無難な生き方をしようとするのも周囲の愛を失いたくない心理からきてますよね。そう考えると僕たちは右往左往しつつ愛を探しているに過ぎないのかも知れません。
スポンサーリンク
コメント