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【ずっと真夜中でいいのに。/暗く黒く】歌詞の意味を徹底解釈!人生を肯定するずとまよ初の映画主題歌

【ずっと真夜中でいいのに。(通称:ずとまよ)】「暗く黒く」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

注目ポイント

✔ 映画の世界観に寄り添った歌詞

✔ ずとまよ特有のクセになる言い回し

✔ テーマは人生の肯定…?

 

骨助
骨助

ずとまよ初のタイアップ曲で映画「三角窓の外側は夜」主題歌。一体何を歌っているのか、じっくり歌詞を考察していきます。

 

 

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「三角窓の外側は夜」主題歌

今回紹介していく「暗く黒く」は映画「三角窓の外側は夜」主題歌として書き下ろされた楽曲。

 

「三角窓の外側は夜」はヤマシタトモコさん原作の同名漫画を実写映画化した作品です。

霊を祓うことができる男・冷川理人と、霊を見ることができる男・三角康介がコンビを組む心霊ミステリーホラーとなっており、冷川役を岡田准一さん、三角役を志尊淳さん、ヒロインの非浦英莉可役を平手友梨奈さんが務めています。

原作はかなりがっつりしたホラー要素と重厚なストーリー、そしてほんのりBL要素を兼ね備えていて、特に女性人気が高い作品となっております。

 

ずとまよが映画の主題歌、およびタイアップを受けて楽曲を製作するのは今回の楽曲が初めてです

これまでタイアップ無しで楽曲を製作し続けてきたずとまよですが、作詞・作曲・ボーカルを務めるACAねさんが原作漫画のファンであったことや「ずっと真夜中でいいのに。」と作品タイトル「三角窓の外側は夜」に“夜”という共通点があったことから今回の主題歌が実現したとのこと。

 

YouTubeには本楽曲を使用した予告編映像と楽曲のライブ映像が公開されています。

映画『さんかく窓の外側は夜』本予告(60秒)

 

骨助
骨助

「暗く黒く」の歌詞は原作の世界観を大きく反映したものになっています。さっそく本題の歌詞を見ていきましょう…!

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歌詞

触れたくて 震えてく声が
勘違いしては 自分になっていく
成りたくて 鳴らせないが息絶えても
確かめるまで 終わらせないで

ただ黙っていた
想ってるほど 堪えられた
冷え切った視界で 今日を燃やしてく

未読にした 美学でよかった
だいじょばないって言えた程
些細な痛み 割り切ったけど
君に出会って 赦されてく

全然取れやしない
やつが暗く黒く 塗り潰したとしても
決して奪われない
インスタントな存在でも
見えなくても 此処にある

守ってたいなんて 一切合切 自我の煩悩で
控えめになって 心をポイ捨てしても
きっと違うけど
学んでしまった 気づいてしまった
備えられた孤独が こんなに尊いならば
疑う必要はない 信じてる必要もない
連鎖よ続け

在り来たりな儀式も お上手に
切磋琢磨に踊れ 秒読み
トライアングルな縁に浸っても
何処に居ても場所 疑うけど
鍛えられた細胞 崩してよ
この人生が有ること 許してよ

今まで見てきたもの 全部背負って
生きてく怪我させて

守ってたいなんて 一切合切 自我の煩悩で
控えめになって 心をポイ捨てしても
きっと違うけど
学んでしまった 気づいてしまった
備えられた孤独が こんなに尊いならば
疑う必要はない 信じてる必要もない
連鎖よ続け

全然取れやしない
やつが暗く黒く 塗り潰したとしても
決して奪われない
インスタントな世界でも
触れなくても 此処にある

叶っていたいも 勝っていたいも
時間の翻弄で
目指してた果てに 行き着いた先
満たす孤独も あるのかな
止まってしまって わかりすぎたって
選び変える勇気が こんなに尊いならば
疑う必要はない 騙し合う必要もない
連鎖よ続け

作詞:ACAね

歌詞の意味・解釈

1番

触れたくて 震えてく声が
勘違いしては 自分になっていく
成りたくて 鳴らせないが息絶えても
確かめるまで 終わらせないで

ただ黙っていた
想ってるほど 堪えられた
冷え切った視界で 今日を燃やしてく

「暗く黒く」では、後ほど登場する “君” という人物との出会いを通じて主人公が変わっていく様子が描かれているように感じています。

 

これまでの主人公は、この直後の歌詞でも描写されていきますが、自己肯定感の低い心に闇を抱えたような人物でした。

ただ黙っていて、感情を表に出すことを堪えて孤独に生きている。

特に生きることに熱量もなく、ただ淡々と日々を送っているような人間です。

 

楽曲冒頭の《触れたくて 震えてく声が 勘違いしては 自分になっていく》という歌詞は、そんな自分に訪れつつある変化に戸惑いつつも、確かにその考え方が自分の一部になっていくその様を表現しているのではないでしょうか。

 

また本作品は「三角窓の外側は夜」主題歌として製作されたこともあり、作品の内容を想起させるような歌詞がかなり頻繁に登場します。

 

例えば《冷え切った視界で今日を燃やしてく》という歌詞ですが、登場人物の三角康介は物心ついたときから霊や死者が見えており、感覚的な比喩ではなくて文字通り《冷え切った視界で今日を燃やして》いたりするのです。

 

作品の世界観に重点を置いて「暗く黒く」を聴いてみると様々な発見があり、楽曲の内容の解像度が上がるので興味のある方は映画やウェブサイトでストーリーを確認してみて下さい…!

 

骨助
骨助

原作に置き換えて考えると、楽曲は三角康介か、あるいはヒロインの非浦英莉可視点で描かれているように思います。

 

未読にした 美学でよかった
だいじょばないって言えた程
些細な痛み 割り切ったけど
君に出会って 赦されてく

ここでも君に出会う前の主人公の姿が描かれています。

 

彼は【未読にする美学】を胸に刻んで人生を歩んできました。

それが一体何を指しているのかは推測するほかないのですが、例えば億劫な人間関係を未読なまま、つまり無視したままだったり、世の中の面倒事を全て見ないふりをして放っておいたり、といったことではないでしょうか。

 

本当に生きてられないくらい辛いのであれば、何も言葉にすることなどできないでしょう。

決して健全な人生ではないけれど、嫌なことは見ないようにして「だいじょばない」なんて言ってられるくらいの余裕を保って生きてきた。

全て諦めたような考え方で、些細な痛みは割り切って、孤独な人生を生きてきた主人公。

 

彼の人生は ”君” という人物に出会ってから変わり始めます。

 

後ほど触れるので先に説明しておきますと、”君” は主人公が守りたいと思えるような人物で、主人公に生きる理由を与えてくれるような存在です。

ただしずとまよの楽曲は基本的に内省的で、実際に起こった出来事や自分以外の誰かについて描写されることはほとんどありません。

今回の楽曲もその例に漏れず、具体的に ”君” がどんな人で何をしたのかは全く触れられませんので、私たち聴き手の解釈の余地が大きく残されています。

 

全然取れやしない
やつが暗く黒く 塗り潰したとしても
決して奪われない
インスタントな存在でも
見えなくても 此処にある

《全然取れやしないやつ》という歌詞が曖昧ではありますが、恐らくは心の闇とか憂鬱とか、そういった心にこびり付いた悪い物全般を指しているのではないでしょうか。

あるいは映画の世界観に立って考えれば、それは霊や呪いなどのもっと霊的なものなのかもしれません。

 

後半の歌詞は主語がぼかされていますが、ここでは主人公自身主人公の心を指しているのだと解釈して進めていきます。

《全然取れやしないやつ》が楽曲名にもなっているように、「暗く黒く」心を塗りつぶしてくるけれど、それでも自分の存在は消えることもなく確かに此処にある。

 

それが ”君” と出会う前の主人公にとって肯定的なことなのか、はたまた否定的なことだったのかはわかりませんが、 ”君” と出会った主人公にとっての自らの命の意味は大きく変わっていきます。

 

サビ1

守ってたいなんて 一切合切 自我の煩悩で
控えめになって 心をポイ捨てしても
きっと違うけど
学んでしまった 気づいてしまった
備えられた孤独が こんなに尊いならば
疑う必要はない 信じてる必要もない
連鎖よ続け

人間にとって、「君を守っていたい」とか「誰かを守りたい」なんて綺麗事は煩悩(単なる物欲)に過ぎず、それは生きる意味にはなり得ないのかもしれません。

でも控えめになって、自分の心や誰かの心をポイ捨てして見殺しにするのもきっと違うはず。

そうしてこれまでの主人公は、生きる意味や理由を感じられないままに、ただ漠然と冷え切った視界で今日を燃やしていました。

 

しかし、”君” との出会いによって主人公は変わっていきます。

先ほど《君に出会って 赦されてく》という歌詞があった通り、理由はどうあれ”君” の存在は主人公が生きていくことを許してくれるものだったのです。

 

もしこの孤独が、この命が、例えば “君” の支えになったり ”君” と一緒にいれば輝いていていたりする尊いものなのであれば、自分はこの世界にいていてもいいのかもしれない

 

そうやって主人公は、他者との関わりを通じて自らの人生を肯定するようになったのでした。

 

骨助
骨助

曲調が一変する2番では、軽快で巧妙なリリックで映画の世界観が描き出されていきます。

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コメント

  1. corty より:

    いつもずとまよの解釈読まさせて頂いています。今回も解釈に脱帽です、ありがとうございました。
    個人的にずとまよの曲ってメロディも好きだし歌詞もところどころ刺さって好きなんですが、気になって歌詞を見に行っても理解が追いつかないんですが、骨助さんの解釈を読むと、あーこういうことを無意識的に感じたから好きだって思ったのかな、と思い、ますますずとまよが好きになります。
    これからも読みにきますので、よろしくお願いします!

    • 骨助骨助 より:

      コメントありがとうございます!
      そう言っていただけると嬉しい限りです、ライター冥利に尽きます。
      今後もご期待に沿えるよう頑張りますm(__)m

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