サビ2
心ひとつだけで息をするから
両手で包んで、誰のものでもない
70幾億かの朝が来るまで
静かに見える夜にのめり込んでく
淡い桃色に濃い青空が溶けて見えた
サビ1とサビ2はほとんど同じ内容なのに、目線を変えるだけで感じ方がガラッと変わってきます。
<日々を呑み込んでゆくような流れと逆側に向かう人だけが知ってる無常とも言えないほどの>→<心ひとつだけで息をする>
これらが繋がっていると考えれば「心ひとつだけで息をするから」というのは、死に直面している人特有の感覚を表しているのだと解釈することができます。
医師目線で言うと、命を救って綺麗な空を見るまで。
患者目線で言うと、命を繋げて綺麗な空を見るまで。
と、目線で変わる情景を感じ取ることができるのです。
3番
はらり 薄紅の春
じわり 湿る夏の夜も
からりと乾いた秋空も
銀色 冬の朝も
変わらない 君だけの命の詩を
3番にきて唐突に「特徴的な四季の情景」が歌われる。
一瞬「ん?」となりますが、最後一文「変わらない 君だけの命の詩を」で全てが回収される。
詩には四季を歌う必要があり、生きるためには四季を乗り越える必要がある。
「君に四季を見せてあげたい」
そんな裏表のない想いがストレートに描かれているのです。
余談ですがおそらく「君だけの命の詩を」は「君だけの命の死を」といった意味も含むのでしょう。くじらさん恐るべし、、、
ラストサビ
ふいにしたあの匂いで
開いた箱には溶けかけた氷菓子が一つあるだけだよ
君はもうとうにそこを超えてる
振り返るよりも揺らいだならば
今あなたは何で立っている?
ここまで生きられた証を紡いでゆけ
今もここで
歌詞はラストサビを迎える。
ここで綴られている「氷菓子」は、冷え切った身体(命)を比喩しているのだと思います。
そして歌詞は<溶けかけた氷菓子が一つある>→<君はもうとうにそこを超えてる>とあるため、君がいよいよ死に直面していることが分かります。
溶けた氷菓子が元の形に戻ることがないように、君も元の状態には戻らないところまできてしまった。
そんなどうしようもない状況で「今あなたは何で立っている?」と自問するドクター。
そしてその問いの答えを「ここまで生きられた証を紡いでゆけ今もここで」といったラストフレーズが回収する。
救えた命も救えなかった命も同じ価値のある命。
だからこそ全てを平等に「紡いでゆけ」。
「Sleepless Night」では、眠れない夜の中で戦う患者と、その命の詩を読んで決意を固めるドクターの姿が描かれていた。
まさに命を扱うドラマの挿入歌にふさわしい命の詩。
感想
おそろしいくらいの比喩表現の巧みと、情景作りの秀逸さが光る歌詞でした、、、
ドラマを見ている方は歌詞を見ながら、脳裏に刻み込まれている映像が過ってきたのではないでしょうか。
【yama/Sleepless Night】
歌詞の意味の解釈でした!
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