【back number(バックナンバー)】の「エメラルド」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 日曜劇場「危険なビーナス」の主題歌
✔ 歌詞は、どうしようもない男の恋話?
✔ スリリングさとコミカルさを併せ持つ世界観
アダルトな内容を含むラブソングを細かく紐解いていきました。是非最後までお読み下さい!
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日曜劇場「危険なビーナス」の主題歌!
今回紹介していく「エメラルド」は、妻夫木聡が主演を務める日曜劇場「危険なビーナス」の主題歌として書き下ろされた楽曲。
ただドラマを見て1から作りだした楽曲ではなく、楽曲の構想自体はずいぶん前から作り上げられていたものだそう。
というのもボーカル清水さんのコメントが以下。
この曲の構想自体は2年前からあって。でも1番重要なパーツが不足していたり、タイミングとしてもしっくり来なくて。ミステリー作品としてのスリリングさとコミカルさを高いレベルで併せ持つ『危険なビーナス』を待っていたんだと思います。
これから歌詞をメインに楽曲考察を行っていくのですが、上記コメントのうち『ミステリー作品としてのスリリングさとコミカルさ』は大きなヒントになりそうですね。
私は初見聴きで、夜の駆け引きを歌う別楽曲『003』と似たものを感じました。それでは楽曲の中身を一緒に探っていきましょう。まずはタイトル名に着目。
楽曲名「エメラルド」とは
「エメラルド」は語源に「緑の石」という意味を持つ世界四大宝石に数えられるジュエリー。(上図の左下)
エメラルドをタイトル名に起用した真意については、歌詞を紐解いていくことで見えてくるのですが、この時点で押さえておきたいポイントが1つあります。
それはエメラルドが「古くから叡智を象徴する石として知られ、多くの知的な職業にある人々に愛されてきた」ということです。
叡智とはすぐれた知恵のこと。
そして本楽曲においてのエメラルドは歌詞中の登場人物「君」を比喩するように用いられています。
つまり歌詞中に登場する「君」は、叡智的な存在なんだよっていうことがタイトル名から読み取れるのです。ざっくり賢くて気高いイメージを象徴していると理解しておけばokです。
この賢くて気高い君と絡み合っていくのが歌詞の物語になります。アダルトな世界観で描かれる歌詞を一緒に深堀していきましょう。
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歌詞
撫でるよりも丁寧に
それでいて深い傷を残す
君の6秒間のキス世界中の灯りが
君の為に照らす夜
綺麗って言葉すらチープだ降り注ぐスパンコールの雨
よく目を凝らせば
僕の愛が吹きこぼれた泡だ笑えるねエメラルドのシャツの奥できらめく
生身の君の正体を 夢見る僕の切なさよ
恋しいのさ 今君の未来は 誰のものなのはだけるより大胆に
それでいて見たいとこを隠す
もはや芸術的なフォルムでシビれるくらい堪能したい
毒入りの君でも
お好みなら這いつくばって
首輪も付けるぜエメラルドのシャツの奥できらめく
生身の君の正体を 夢見る僕の切なさよ
恋しいのさ 溢れた台詞さえ 君の思うまま僕に聞こえない様に 何か呟いて
星を纏う君には 誰も敵わないエメラルドのシャツの奥できらめく
生身の君の正体を 夢見る僕の切なさよ
苦しいのさ 今その指先で とどめを指してよ作詞:清水依与吏
歌詞の意味・解釈
1番
撫でるよりも丁寧に
それでいて深い傷を残す
君の6秒間のキス
タイトルの考察欄でもお話ししましたが、歌詞中の「君」は賢くて気高い女性。
そしてその賢くて気高い女性に振り回される僕が歌詞の情景では描かれていきます。
まず冒頭の歌詞でひと際目を引くのは「6秒間のキス」といったところでしょう。
一見するとセクシュアリティなイメージ。しかしこれには「お預け」の意味合いが込められています。
というのも、恋愛心理学には「7秒間の法則」というものがあります。「7秒間見つめ合うと恋に落ちる」とかは結構有名ですよね。
しかし本楽曲で描かれるのは「7秒に到達しない6秒間のキス」です。
つまり関係性が進展するギリギリのところでお預けを喰らっているということなのです。
だからキスをしているのに「深い傷を残す」と綴られている。僕が振り回されている情景は歌い出しから描かれていたのです。
世界中の灯りが
君の為に照らす夜
綺麗って言葉すらチープだ
続く歌詞では、僕にとっての君が宝石のようにキラキラしていることが比較表現で示される。
そして歌詞の情景は「二人で過ごす夜」に焦点が当てられていきます。
降り注ぐスパンコールの雨
よく目を凝らせば
僕の愛が吹きこぼれた泡だ笑えるね
ここの歌詞は意味深で「下ネタ?」と直感的に感じる方も多いかと思いますが、おそらくその通りです。
まずスパンコールとは上図の写真の小片で、見ての通りピカピカ光る装飾用の薄い金属またはプラスチックを示します。
もちろん本楽曲においてのスパンコールは比喩。そして比喩の対象はずばり「愛液」といったところでしょう。
二人が絡み合う夜は、君の愛液でまみれる。
しかしそう感じていたのは「僕の方だけ」であり、歌詞でも「僕の愛が吹きこぼれた泡だ」と実情が描かれています。
やはりどのような舞台に置いても、僕は君の手のひらの上で踊らされているのです。
サビ1
エメラルドのシャツの奥できらめく
生身の君の正体を 夢見る僕の切なさよ
恋しいのさ 今君の未来は 誰のものなの
サビでも意味深な比喩表現がふんだんに用いられています。
まず紐解いていきたいのは「エメラルドのシャツ」という言葉です。
シャツとは身にまとうもので、言うならば外観を固めるものです。そしてエメラルドはきらめかしい宝石ですよね。
つまり「エメラルドのシャツの奥」を求めている主人公の欲求を簡潔かつダイレクトに表すと「君の心を知りたい」といったところです。
逆に言えばこの心情はとても切ない現実が呼び起こしているもので、どんなに物理的な距離を縮めても、心を掴めていないことを形容しています。
恋しいのさ 今君の未来は 誰のものなの
一緒にいるのに不安に駆られる僕。危険なビーナスに振り回される主人公が目に浮かびますよね。
情けない男のように感じるかもですが、この心情に共感できる方は多いのではないでしょうか。歌詞は2番に続いていきます!
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