【Eve(イブ)】の「廻廻奇譚(読み方:かいかいきたん)」について、歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。
✔ 呪術廻戦の主題歌としてのEve楽曲
✔ 羅列される難解な単語の意味
✔ 登場人物の心情と重なる歌詞の情景
Eveの世界観で描かれる呪術廻戦の主題歌!難しい言葉が多いので1つ1つ意味を連ね並べて歌詞を見ていきます!
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アニメ『呪術廻戦』主題歌!
今回紹介していく「廻廻奇譚」は、デジタル配信限定シングルとして2020年10月3日に各音楽配信サービスにてリリースされたメジャー4作品目の楽曲。
そして週刊少年ジャンプの人気漫画『呪術廻戦』の主題歌として書き下ろされたナンバーになります。
廻廻奇譚の制作に至ってEveは
とコメントを残しています。
Eveさん曰く呪術廻戦愛に溢れる作品に完成したとのことです。ここから楽曲の中身を深堀していきましょう。
楽曲名「廻廻奇譚」とは
まず「廻廻奇譚(かいかいきたん)」についてですが、この四文字熟語は造語です。というより廻廻(かいかい)が新しい言葉になります。
おさらいですが「奇譚」は
- 珍しい話
- 不思議な物語
といった意味を持つ言葉ですよね。
そして廻廻を構成する「廻」は
- めぐること
- まわること
を意味する単語です。
これら細かい単語の意味を理解したうえで考えると「廻廻奇譚」は『不思議な物語が繰り返される』といった意味を持つことが推測されます。
呪術廻戦の世界観に基づいてタイトル付けがされていることを考慮すると、不思議(というよりは不気味?)な物語というニュアンスは納得できますよね。
何よりアニメタイトルと主題歌タイトルで「廻」が共通するのが良いですね!それではタイトル名をぼんやりと把握したところで、本題の歌詞の意味に迫っていきましょう!
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歌詞
有象無象 人の成り
虚勢 心象 人外 物の怪みたいだ虚心坦懐 命宿し
あとはぱっぱらぱな中身なき人間寄せる期待 不平等な人生
才能もない 大乗 非日常が怨親平等に没個性
辿る記憶 僕に
居場所などないから夢の狭間で泣いてないで
どんな顔すればいいか わかってる
だけどまだ応えてくれよ闇を祓って 闇を祓って
夜の帳が下りたら合図だ
相対して 廻る環状戦
戯言などは 吐き捨ていけとまだ止めないで まだ止めないで
誰よりも聡く在る 街に生まれしこの正体を
今はただ呪い呪われた僕の未来を創造して
走って 転んで 消えない痛み抱いては
世界が待ってる この一瞬を抒情的 感情が 揺らいでいくバグ
従順に従った欠陥の罰
死守選択しかない愛に無常気
声も出せないまま傀儡な誓いのなき百鬼夜行
数珠繋ぎなこの果てまでも極楽往生 現実蹴って 凪いで 命を投げ出さないで
内の脆さに浸って
どんな顔すればいいか わかんないよ
今はただ応えてくれよ五常を解いて 五常を解いて
不確かな声を紡ぐアイデア
相殺して 廻る感情線
その先に今 立ち上がる手をただ追いかけて ただ追いかけて
誰よりも強く在りたいと願う 君の運命すら
今はただ 仄暗い夜の底に
深く深く落ちこんで不格好に見えたかい
これが今の僕なんだ
何者にも成れないだけの屍だ 嗤えよ目の前の全てから 逃げることさえやめた
イメージを繰り返し
想像の先をいけと闇を祓って 闇を祓って
夜の帳が下りたら合図だ
相対して 廻る環状戦
戯言などは 吐き捨ていけとまだ止めないで まだ止めないで
誰よりも聡く在る 街に生まれしこの正体を
今はただ呪い呪われた僕の未来を創造して
走って 転んで 消えない痛み抱いては
世界が待ってる この一瞬を作詞:Eve
歌詞の意味・解釈
1番
有象無象 人の成り
虚勢 心象 人外 物の怪みたいだ虚心坦懐 命宿し
あとはぱっぱらぱな中身なき人間
有象無象:数は多いが、種々雑多なくだらない人や物
虚心坦懐:心になんのわだかまりもなく、 気持ちがさっぱりしていること
まず冒頭歌詞では、有象無象の呪いに溢れる世界が描写されているのでしょう。言葉の羅列のように見えますが、呪術廻戦の禍々しい世界観にぴったりですね。
そしてここで対比されるのは
- 人外の物の怪
- 中身なき人間
物語の中でも物の怪の恐怖と、人間(非術師)の愚かさが描かれていましたよね。やはり冒頭歌詞は呪術廻戦の世界観を言葉の羅列で丁寧に描いていると言えるでしょう。
寄せる期待 不平等な人生
才能もない 大乗 非日常が怨親平等に没個性
辿る記憶 僕に
居場所などないから
怨親平等:敵も味方も同じように処遇すること
ここは主人公の「虎杖 悠仁」を連想させる言葉で歌詞が形成されています。
「不平等な人生」や「非日常」などの言葉が、序盤で虎杖を襲った不幸と、そこから一気に転換した日常と重なる。
また後半歌詞の「怨親平等」は、彼の魂の中に住まう「両面宿儺」を表す言葉のように捉えることができます。宿儺は味方にも敵にも平等に牙を向く。
さらに宿儺の器として成った瞬間に、他の呪いたちの活動が活発になり、間接的にたくさんの人間を殺してしまった虎杖。その影の心を「僕に居場所などない」という言葉が映しているのでしょう。
夢の狭間で泣いてないで
どんな顔すればいいか わかってる
だけどまだ応えてくれよ
そんな板挟みの逆境の中で、それでも前を向いていかないといけない。これは自分を育ててくれた祖父の遺言を守る意味合いもある。
だからこそ、夢の狭間で泣いてないで、応えていく必要があるのでしょう。1番のAメロBメロは総じて、彼の使命そのものを感じさせる。
サビ1
闇を祓って 闇を祓って
夜の帳が下りたら合図だ
相対して 廻る環状戦
戯言などは 吐き捨ていけと
サビ前半では「帳を下ろして呪いに立ち向かう呪術師」を彷彿させる歌詞が綴られています。
自分がどんな逆境の中にいようとも、呪いが現れて夜の帳が下りたら、つべこべ言わずに(戯言などは吐き捨てて)祓いにいかなくてはならない。
まだ止めないで まだ止めないで
誰よりも聡く在る 街に生まれしこの正体を
今はただ呪い呪われた僕の未来を創造して
走って 転んで 消えない痛み抱いては
世界が待ってる この一瞬を
そしてサビ後半は、虎杖が呪術師になると誓ったきっかけに関与する内容になっています。
人間が生み出す負のエネルギーによって生成される呪い。
これこそが歌詞にある「街に生まれしものの正体」であり、人々の生活を脅かすものです。
だから虎杖は呪いによって不幸になる人々を救うために、ひいては呪いがなくなる瞬間(世界が待ってるこの一瞬)を創造するのです。
2番
抒情的 感情が 揺らいでいくバグ
従順に従った欠陥の罰
死守選択しかない愛に無常気
声も出せないまま
抒情的:感情が外にあらわれるような様子
無常気:世の中をはかなく思う心
羅列される言葉が物語の複数の情景に当てはまるため、これと言って切り取るのは難しいのですが、敢えて言うなら「呪いではなく人間を手にかけることになった虎杖の心」を表しているのではないかと考えています。
まさに「死守選択」といった四文字熟語がそれに当てはまるのではないでしょうか。
「従順に従った欠陥の罰」も、真人によって形成された改造人間を連想させます。(順平をイメージしているのかも?)
難解な歌詞はさらに続いていきます。最後まで一緒に追っていきましょう!
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コメント
とても面白い考察でした!でも一番初めに載っている歌詞が間違ってます
ゆかりさんコメントありがとうございます。
誠に恐縮ですがどの箇所でしょうか?
なかなか奥が深い。。。。
呪術廻戦に合う歌詞やメロディーを作曲出来るEveさんも最高!
いつも見てます、とっても奥が深く考察されていて面白いです!
かっこいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい。
いみがじゅじゅつかいせんに似合いますね。
「五常(五条)を解いて」
今は切にそう願います!