2番
新しい世界では
きっと心から笑えているかな謝りたいな 見せる顔なんてないよ
僕は君の思う未来のどこにもいないようだ
2番冒頭にきて、ここではっきりと君が思い出の中だけの存在であることが明言されています。
そして君に「謝りたい」とも。
先ほど述べましたが、君との幸せな時間が終わってしまったのは少なからず主人公のせいです。
というか、世の中の別れというものは大体そういうものでしょう。
主人公はその自らの非を謝らない事には、今更君に合わせる顔が無いのです。
きっと君にとって自分は過去の存在になっていることでしょうし…
時の流れは残酷です。
具体的に過去に何があって何を謝ろうとしているのかは、当然のことながら余白として残されたままです。
君が生きているのか死んでしまったのかさえわかりません。
全ては聴き手の解釈に委ねられています。
逃げ出したくないよ あの日に戻りたくなるよ
振り向いてばかりの人生ならば 諦めよういたいけな祈りも
確かめたい気持ちも
今なら言えるだろうか 終わらせたくはないんだと知る
主人公は今自分が直面している ”思い出” という強大すぎる存在から、逃げ出すことを拒んでいます。
過去を振り向いてばかりの人生を送るくらいなら、いっそ今なんか諦めよう。
いっそ思い出を、あの日の後悔を、どこまでだって追いかけてやろう。
彼は過去に囚われています。
今もしあの頃の君に会えたなら、果たして気持ちを伝えられるだろうか。
思い出の中の主人公は、気持ちを伝えることができずに終わってしまいました。
しかし当時の自分とは違い、今の自分はその頃の時間の美しさを痛いほどにわかっています。
自分はあの時間を終わらせたくなかったのだと知っています。
今の自分ならばきっと想いを伝えられる。
そんな幻想を胸に、彼は思い出の中で君を追いかけます。
終わることのない後悔を続けています。
サビ2
何度でも言うよ 景色は儚げに
足元はおぼつかない 気付けば走り出していたんだ
何度でも言うよ 会いたい言葉など
見つかるわけでもない それでもただ信じてみたいから
一見実際に君に逢いに行っているかのような描写ですが、《景色は儚げに》とあるのは現実の景色ではないからだと考えられるのでこれもまた思い出の話でしょう。
思い出をどれだけ追いかけたところで現実は掴めやしないし、そこで君と再会したとて探していた言葉が見つかるわけでもありません。自分の記憶と想像でしかないのですから、そこに新しい何かはありません。そんなことはわかりきっています。
それでも、ただ信じてみたいのです。
ただ悔やみ続けていたいのです。
もしあの時に戻って君に逢えたなら、何か変わったんじゃないか、と。
思い出は所詮思い出だから、と諦めてしまえばきっとそれまでですが、そんなことをしてまで大人になりたくはないのです。
3番
思い出の中 君の姿
夢のまま 覚めないまま変わらないな
思い出の中の君の姿は、ずっと変わらないまま。
夢のまま覚めないまま。
今の現実の姿など知らないのですから、美しい思い出の中で時は止まっています。
いよいよ楽曲はラスサビに入っていきます…!
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コメント
この曲意味深すぎる…
あえて明確にしないことによって
聞き手にイメージを持ちやすく
させたのかもしれない…
う〜ん難しい