3番
星空を見ていた 茶色くなる掌
ブランコに揺られ はしゃいでる姿は
面倒と幸せを行ったり来たりして
ジグザグに散らばる僕の星座
重ねた日々は遠くの惑星だ
思い出し忘れて めぐる過去の向こうから
君は
ここでここまでの歌詞で登場した【ブランコに揺られる自分】と【星空を見ている自分】という点と点が繋がり始めます。
主人公の心という宇宙。
重ねた日々、つまり過去の【ブランコに揺られる自分】は遠くで輝く星座であり、惑星です。
つまるところこの楽曲では、どうやら現在の主人公が【星空を見ている自分】であり、そこで遠くの惑星、つまり過去の自分の人生を眺めている、という構図が組まれているのです。
藤原さんのコメントで
結局「あの頃はどう」とか、後出しジャンケンで自分の過去を評価する事しか出来ないまま今も暮らしています。
というコメントがありました。
この曲で歌っているのはまさにこのことで、時が経ってなんとなく答え合わせができるようになった今、ブランコに乗ってはしゃいでいた過去の自分を眺めているのです。
ここで《君は》という二人称が登場しますが、流石に此処でここまでの歌詞で言及されていない人物がカットインするとは考えにくいので【過去の自分】のことを指しているのだと考えられます。
当時は0点だった僕の人生。
後になって振り返った瞬間、その意味が分かり始めます。
ラストサビ
暗い心にやって来た流星
笑って泣いて 答えを知って
満天の星の中 僕の惑星
彷徨ってないで こっちへおいで
今日は帰ろう いつの日も野に咲くユニバース
ただひとつだけ
彷徨っている過去の自分もこっちへおいで。
過去に何も分からないまま突き進んできた人生は、例えるならば遠くの惑星であり、未来へと向かって飛んでくる流星です。
真っ暗な心の宇宙の中で、光を放って輝いています。
もがき苦しんできた過去は必ず未来に繋がっていて、たとえそれが満足のいくものだったとしても、人生という宇宙の中で輝き続けます。
だから0点の今を積み重ねる日々にもきっと意味がある。
いつか満天の星空の中で、100点満点で輝く日がきっと来る。
そんな前向きなメッセージが込められた楽曲であるように感じました。
いつの日も野に咲くユニバース。
たったひとつだけの銀河の中で、私たちは答えなど知らぬまま歩き続けます。
感想
「映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争 2021」主題歌として書き下ろされた今回の楽曲。
映画の内容にちなみ、言葉遊びや宇宙的な要素を織り交ぜながらも藤原さんの人生を描いた素敵な歌詞でした。
きっと誰の心にも、突き刺さる何かがあるはずです。
【Official髭男dism/Universe】
歌詞の意味の解釈でした!
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コメント
とても参考になりました。
この考察を見てから曲を聞くとさらに凄い曲だなと思いました。
ありがとうございました。
是非、よかったらスタンドバイユウ の考察もしてください