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【YOASOBI/夜に駆ける】歌詞の意味を解釈!「タナトスの誘惑」の世界に寄り添ったナンバーを解説。

「Ayase」「幾田りら」からなる音楽ユニット。

【YOASOBI(よあそび)】「夜に駆ける」について、MVと歌詞の意味を徹底的に考察および解説していきたいと思います。

 

読みどころ

✔ 原作小説「タナトスの誘惑」について
✔ タイトルが意味する衝撃的な事実
✔ ハッピーエンド?バッドエンド?

 

サルー
サルー

またまた凄い音楽が生まれましたよほんと。小説の内容、MVの映像を含め細かく楽曲の情景を解説させて頂きます!

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原作は小説『タナトスの誘惑』

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今回紹介していく「夜に駆ける」は、YOASOBIが2019年11月16日にMVとしてYouTube上に公開した楽曲。YOASOBIは音楽を努める「Ayase」とボーカルを担当する「幾田りら」で構成された音楽ユニットであり、本楽曲のアニメーションイラストは「藍にいな」が担当しています。

 

 

上に埋め込んだのは、YOASOBIの公式Twitterのコメント。綴られているように「夜に駆ける」は、星野舞夜が手掛けた小説「タナトスの誘惑」が元になっています。

 

また2020年にきて人気動画音楽サービスTikTokの挿入歌としてたくさんの若者が使用し、楽曲の人気に拍車がかかってきています…!

 

サルー
サルー

私の本楽曲との出会いはYouTubeのおすすめでした。色彩の良いイラストに釣られて再生をクリックし、鮮やかな鍵盤と幾田さんの歌声に一撃で魅了された私ですが、ルーツを調査し小説の世界観を歌で表現していると知って更に感激しました。

 

だからこそ味わい深いストーリーが生まれていたのだなと。怖いだけじゃない。

 

物語の全容を知れば感じ方も変わってきます。

 

それでは本題の楽曲考察に移っていきましょう。

まずはタイトルから。

楽曲名「夜に駆ける」とは

「夜に駆ける」とはそのままの意味だと

夜を疾走する。

となるのですが、実は本楽曲においては

二人で飛び降りていくさま

を比喩する言葉として使われています。

MVを見ると分かるのですが、まさにクライマックスのシーンと重なります。

 

衝撃的なラストシーンに辿り着くまでの情景とは?

本題の歌詞に迫っていきましょう。

歌詞

沈むように溶けてゆくように
二人だけの空が広がる夜に

「さよなら」だけだった
その一言で全てが分かった
日が沈み出した空と君の姿
フェンス越しに重なっていた

初めて会った日から
僕の心の全てを奪った
どこか儚い空気を纏う君は
寂しい目をしてたんだ

いつだってチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
触れる心無い言葉うるさい声に
涙が零れそうでも
ありきたりな喜びきっと二人なら見つけられる

騒がしい日々に笑えない君に
思い付く限り眩しい明日を
明けない夜に落ちてゆく前に
僕の手を掴んでほら
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々も
抱きしめた温もりで溶かすから
怖くないよいつか日が昇るまで
二人でいよう

君にしか見えない
何かを見つめる君が嫌いだ
見惚れているかのような恋するような
そんな顔が嫌いだ

信じていたいけど信じれないこと
そんなのどうしたってきっと
これからだっていくつもあって
そのたんび怒って泣いていくの
それでもきっといつかはきっと僕らはきっと
分かり合えるさ信じてるよ

もう嫌だって疲れたんだって
がむしゃらに差し伸べた僕の手を振り払う君
もう嫌だって疲れたよなんて
本当は僕も言いたいんだ

ほらまたチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
君の為に用意した言葉どれも届かない
「終わりにしたい」だなんてさ
釣られて言葉にした時
君は初めて笑った

騒がしい日々に笑えなくなっていた
僕の目に映る君は綺麗だ
明けない夜に溢れた涙も
君の笑顔に溶けていく

変わらない日々に泣いていた僕を
君は優しく終わりへと誘う
沈むように溶けてゆくように
染み付いた霧が晴れる
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々に
差し伸べてくれた君の手を取る
涼しい風が空を泳ぐように今吹き抜けていく
繋いだ手を離さないでよ
二人今、夜に駆け出していく

作詞作曲:Ayase

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歌詞の意味・解釈

前提として

楽曲の基本情報の欄でも述べたように、「夜に駆ける」は原作小説「タナトスの誘惑」が元になっているため、そちらをご覧いただくことで歌詞の解像度がグッと上がります

 

そのため今回の考察では、歌詞と小説をリンクさせて解説させて頂きました。小説の要点もおさえつつ解釈を行っています。(感想的な要素も強く入っちゃいました)

 

では、歌詞を細かく見ていきましょう。

1番

沈むように溶けてゆくように
二人だけの空が広がる夜に

まるでこの世界に二人だけしか存在しないと思えるような妖艶な夜。

これが本楽曲の舞台。

 

情景はどのように展開されていくのでしょうか。

歌詞を追っていきます。

「さよなら」だけだった
その一言で全てが分かった
日が沈み出した空と君の姿
フェンス越しに重なっていた

まず前提として押さえておきたいポイント。

 

原作小説「タナトスの誘惑」の中では

生に対する欲動に支配される人間と、死に対する欲動「タナトス」に支配される人間が存在する。そしてタナトスに支配されている人は「死神」が見える。死神は、それを見る者にとって1番魅力的に感じる姿をしていて、それはまさに「理想の人」の姿をしている。

という世界設定があります。

 

ちなみに楽曲の主人公が好意を寄せている君(彼女)は、タナトスに支配されています。

だから「さよなら」と主人公に連絡しては、高いところから飛び降りようとする。

初めて会った日から
僕の心の全てを奪った
どこか儚い空気を纏う君は
寂しい目をしてたんだ

いつだってチックタックと
鳴る世界で何度だってさ
触れる心無い言葉うるさい声に
涙が零れそうでも
ありきたりな喜びきっと二人なら見つけられる

原作小説で描かれていましたが、主人公と君が関係を持ったのも、飛び降りようとする君を引き止めたことがきっかけでした。

 

はじめて君を見た日、主人公は奇々怪界な雰囲気を感じながらも、どこか闇のある君に何故か自然と惹かれていきます(ここは物語最後の伏線)

 

飛び降りようとする君とそれを引き止める僕。

それを繰り返すことで主人公はいつか円満な二人の未来が訪れると確信しています。だから付き合って以降も何度も君を引き止める。

サビ1

騒がしい日々に笑えない君に
思い付く限り眩しい明日を
明けない夜に落ちてゆく前に
僕の手を掴んでほら
忘れてしまいたくて閉じ込めた日々も
抱きしめた温もりで溶かすから
怖くないよいつか日が昇るまで
二人でいよう

サビ1では、

  • 僕の手を掴んでほら
  • 怖くないよ
  • 二人でいよう

など前向きな言葉が綴られていく。

 

なぜなら毎回「さよなら」と連絡を送ってくる君の行動から「君は自殺を引き止めて欲しいのでは?」と読み取っているから。

 

君が生を望んでいると勝手に解釈しているから、キラキラした温かい世界に誘おうとしているのです。

 

全ては「魅力的な君」のため。

二人で手を取り合えば、俗に言う「幸せ」に近づいていけると信じて疑っていないのです。

 

サルー
サルー

完全に「タナトスの誘惑」の世界観に寄り添っていることが分かります。原作を読んだ方は既にご存知かと思いますが、ここからのクライマックスまでのどんでん返しがすごい。

2番

君にしか見えない
何かを見つめる君が嫌いだ
見惚れているかのような恋するような
そんな顔が嫌いだ

信じていたいけど信じれないこと
そんなのどうしたってきっと
これからだっていくつもあって
そのたんび怒って泣いていくの
それでもきっといつかはきっと僕らはきっと
分かり合えるさ信じてるよ

はじめに紹介したように、

「タナトス」である君は

死神(自分の中で最大の理想像)

が見えています。

 

君は自分には憂いの表情しか見せてくれないのに、死神には恋をしているような表情をする。自分との態度の違いに苛立ちや焦りを感じながらも、やはり君への想いは解けないから「いつか分かり合える」と必死に言い聞かせています。歌詞にあるのはまさにその情景。

 

サルー
サルー

主人公の焦燥感と君への好意が痛々しく伝わってきますね。そして物語は徐々にクライマックスに近づいていきます…

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コメント

  1. えみまり より:

    よるにかける、大好きだから、意味がしれていいですね。

  2. 甘蜜ちゃん より:

    最初は意味がわからなかったんですがタナトスの誘惑と夜に溶けるを見てわかりました(当たり前ですがw)   生まれ変わったら2人が結ばれますように…

  3. いちじく より:

    また二人が生まれ変わって巡り会えますように

  4. 匿名 より:

    メロディーの爽やかさと歌詞のギャップになんともいえない気持ちになりました

  5. 匿名 より:

    詩もいい楽曲いい幾田りらさんの声もいい最高の曲なんだけど、何故か内容を理解すると切ない・・・

  6. w より:

    テナトスの誘惑買ってみようかな?

  7. 匿名 より:

    同じ解釈をしていらっしゃる方もいますが、「君」は元々、亡くなっていた人(もしくは「君」に姿を変えた死神)なのではないでしょうか。
    この曲のPVで、3回落下するシーンがありますが、1度目は「君」一人が落下しています。2度目の落下シーンも主人公が君が飛び降りるのを止めている時期にもかかわらず君が主人公を落としているような状況にも見えます。3度目も二人の位置関係は同じです。

  8. 匿名 より:

    夜に駆けるめっちゃいい曲ですよねー。

  9. 匿名 より:

    夜にかけるめっちゃくちゃ大好き。だから意味を知れてよかった

  10. ジョジョ好き より:

    どうして一緒に飛び降りた二人の、僕は目を閉じている(死んでいる)のに、君は生きているんですか?

  11. 通りすがり より:

    曲調明るいけど詩が死にたい系のばっかりって言うのがボカロ出身作者に多くて、曲は良いのに残念だなと毎度思う。一作ならまだしも、そんなのばかりだからね。
    この曲が実は自殺の暗い曲なんだと知った後に、カラオケで歌わなくなった人をたくさん知ってる。物語の表現って意味では良い作品なんだけどね。この手の曲が多いので食傷気味。

  12. #reona より:

    良い曲。

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