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【ヨルシカ/春ひさぎ】歌詞の意味を徹底解釈!アルバム「盗作」の核となる物語?

玄関で愛を待ち惚け
囁く声で喘いで
後悔の悔を教えてほしいわ

1番では駅前で愛を待ち惚け。

2番では(家の)玄関で愛を待ち惚け。

 

これは売れる音楽のために外的刺激を取り入れようとしていた主人公が、自身そのものを表現するために、内在的な刺激を取り入れようとしているといった心情の変化を映しているのでしょう。

 

「悔」とは、失敗や過ちを残念に思うこと。つまり「悔を教えてほしいわ」というのは「この行動変化に私が悔を感じると思うなら、それを教えてみてよ?」といった挑戦的な投げかけなのでしょう。

 

自身を表現することに後悔なんてないと、売れる音楽に身を投げた主人公は感じている。

サビ2

陽炎や 今日などどうか忘れておくんなまし
悲しい事無しの愛だけ歌っておくれ
終いは口付け一つが善いのも言わない方が増し
詮の無いことでも忘れられないわ
知りたくないわ

サビ2は歌詞にも同タイミングで流れるMVの映像にも「金にならない自分の音楽(感性)」を大切にしていきたいという気持ちが表れています。

 

まず歌詞中で核心的なのは「詮の無いことでも忘れられないわ」という一文。詮の無いとは利益がないこと。しかし利益にならない感性(主人公の愛を感じた瞬間)を大事にしたいから忘れられないのです。

 

そして見比べて頂きたいMVの映像がこちら。

春を歩く主人公(1番)

都会を歩く主人公(2番)

変化にお気づきでしょうか?

主人公は時間軸の進行ともに、春から抜け出している。つまり音楽の買春行為を比喩する「春ひさぎ」から脱却しているのです。

 

ただ春ひさぎから脱却するのは、生活が苦しくなる。何と言ったってこれまで生活のために大衆向け音楽を作ってきたわけですからね。

むしろ命が危機にさらされているから、都会を歩く2番のMVでは信号が全て赤色になっているのでしょう。

 

サルー
サルー

改めてメッセージ性が細部に込められているなと。。。

ラストサビ

陽炎や 今日などいつか忘れてしまうのでしょう?苦しいの
左様な躊躇いの一つが愛なら知らない方が増し
詮の無いことだって聞かせてもっと

言勿れ 明日など忘れておくんなまし
苦しい事だって何度も教えておくれ
無粋な蜻蛉の一つでいいから、溺れるほどに欲しい
詮の無いことだって聞かせてもっと
愛して欲しいわ

ついにラストサビでは「取り繕った音楽ではなく、自分が感じたものを。愛を取り入れていきたい!」という切実な願望がストレートに綴られていく。

 

そしてMV中の主人公も今の自分に耐えられなくなって、少しずつ歪んでいきます。

 

自分の感じたものを音楽にできない=自分が大切にしたい今日を忘れてしまう

ラストサビの歌い出し1文から顕著に伝わりますが、残酷な方程式に嫌気が指したのです。

 

無益で幻(陽炎)になってしまう愛だとしても、今はそれが死ぬほど欲しい。詮の無いことに愛は宿る

 

生活のために「春ひさぎ」をしていた主人公は、自身を押し殺したことでようやく、何よりも大切な感性だったり、愛だったりに気付いたのです。痛いほどに。

感想

音楽を盗作をした主人公のなれの果て。

この「春ひさぎ」には、世界中の音楽家たちの葛藤が凝縮されているように感じました。

 

またこれまでヨルシカの楽曲を聴いてきた方なら、本楽曲はイントロからテイストが違うことに気付いたと思います。それこそイントロだけではヨルシカと気付くのは到底無理なくらいの違いを。

 

実はこのテイスト変化こそが「盗作(大衆ウケ)」を意味する「春ひさぎ」を象徴していたのかななんて思ったりしています。

 

他のアルバム収録曲もどのような物語の分岐があるのか。楽しみですね。

 

【ヨルシカ/春ひさぎ】

MVと歌詞の意味の解釈でした!

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コメント

  1. より:

    すげーー!!
    しっくりきた

  2. esti より:

    すごいなこれ。。。ぜんぜん気つがない

  3. より:

    n-bunaさんの表現力凄すぎる…!

  4. 匿名 より:

    読み取ったことがすごい、、、!

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