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【YOASOBI/ツバメ】歌詞の意味を徹底解釈!心温まる人間とツバメの物語。

2番

誰かが手に入れた豊かさの裏で
帰る場所を奪われた仲間
本当は彼も寄り添い合って
生きていたいだけなのに

1番で主人公が出会った、住処を人間に奪われて人間を嫌うようになってしまったツバメ

彼もそれまでは人間のそばで暮らしていたわけで、人間を嫌いになりたくて嫌いになったわけではありませんでした。

 

地球環境にしろ人間関係にしろ、誰かが幸せになる一方で誰かが傷つけられてしまうのは世の常です。

人を憎む彼の気持ちも解るけれど、何とか寄り添い合って生きていけないものだろうか。

そんなことを考えていた二羽のツバメが出会ったのが、あらすじでもご紹介した貧しい親子でした

 

原作の「小さなツバメの大きな夢」では物語が進行していく中で、ごみ問題や貧困の問題、人間と他の生物の共生などのSGDsに関わるさまざまな問題についてごく自然に言及されています。

親しみやすく短い小説の中で、これだけの問題提起を含みつつ心温まるストーリーに仕上がっているというのが驚くべきことで、このプロジェクトでこの作品がグランプリに選ばれたのも納得です。

 

悲しい気持ちに飲み込まれて
心が黒く染まりかけても
許すことで認めることで
僕らは繋がり合える

人間に巣を壊されてしまったツバメ。

「人間は悪い奴なんだ。俺たち動物や、他の植物を使って、自分たちが楽をすることしか考えていない」

作中でそう語るほど人間を憎悪していましたが、貧しい親子を笑顔にするために主人公と協力することとなります。

 

楽曲中では物語の結末の部分が割愛されていますが、あらすじでも説明したように、二羽のツバメは親子を幸せにするためにプロジェクトを決行します。

たくさんの仲間を連れて親子の家へ。幸せの花言葉を持つ花をそっと窓辺において、親子に見えるように大きなハートを空に描いて見せるのでした。

目の前で起こった信じられない出来事に、男の子は満面の笑みを浮かべます。

 

《許すことで認めることで僕らは繋がり合える》

結果的に物語では、ツバメが人間に傷つけられたことを許したことで両者の関係は前に進みました。

どんな問題も、ほんのちょっとでも相手に寄り添う気持ちが無ければ解決しないのかもしれません。

 

ラストサビ

僕らに今できること
それだけで全てが変わらなくたって
誰かの一日にほら
少しだけ鮮やかな彩りを
輝く宝石だとか
金箔ではないけれど
こんな風に世界中が
ささやかな愛で溢れたなら
何かがほら変わるはずさ
同じ空の下いつかきっと
それが小さな僕の大きな夢

物語の最後に、ツバメは花を貧しい親子に届けました。

 

『幸福な王子』という世界的に有名なお話の中で、ツバメは「幸福な王子」と呼ばれる美しい王子像の使いとして登場します。貧しい人々を想う王子は、自身の体を包む金箔や、目などに埋め込まれた宝石を剥がしてツバメに不幸な人へ届けてもらうことで街の人々を救ったのでした。

 

しかし現実に、残念ながらツバメは宝石を見つけて来ることはできません。

『幸福な王子』のように親子を直接貧困から救うことなんてできないし、ツバメと人間の関係を一気に改善するなんてことはできないわけです。

同じように、世の中にあるたくさんの問題は私たち一人がちょっと頑張ったくらいでどうにかなるものではありません。貧困は解消できないし、地球環境も変えられません。

 

《僕らに今できることそれだけで全てが変わらなくたって》

《こんな風に世界中がささやかな愛で溢れたなら何かがほら変わるはずさ》

 

しかし物語の最後にツバメが起こした行動のように、たとえ何が変わるわけでもない小さな優しさだったとしても、いつかそれが素敵な未来を創るかもしれない。きっと創ってくれるはず。

「ツバメ」という楽曲や原作の「小さなツバメの大きな夢」には、そんなメッセージが込められているのです。

 

最後になりましたが、物語の終盤の一説を引用してこの記事を締めくくらせていただきます。

 自分の心をほんのちょっとだけ削って、砕いて、周りに分け与えればいいのだ。ほんのちょっとでいい。あの『幸福な王子』みたいに、自分の全てを犠牲にしなくていいから、誰かにほんの少し、手を差し伸べるだけでいい。

それを、この世界の全員が――人間も、動物も、大人も、子どもも、みんながやったとしたら、この世界は、今よりももっと優しくて、綺麗で、明るくて、幸せになる気がするんだ。

――なんて、小さなツバメの大きすぎる夢かもしれないけれど。

僕が、何て言いたいのかって言うとね、
誰でも、誰かの「幸福な王子」になれるってことだよ。

 

ほんの少しのやさしさが、きっといつか世界を変えてくれるはず。

そう思わせてくれる心温まる作品でした。

 

【YOASOBI/ツバメ】

歌詞の意味の解釈でした!

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コメント

  1. 浩子 より:

    解説、とてもよくわかりました。ありがとうございました。

  2. ことり より:

    保育園で運動会にツバメの遊戯をします。
    園児がただ音楽に合わせて体を動かすだけでなく、歌詞の意味を知ったり、「幸せな王子」の物語を知ったりして、ほんの少し優しい気持ちをいつも忘れないでいようね、みんな大切な仲間なんだよという気持ちが芽生えて育っていってくれたら、嬉しいなと感じました。
    ありがとうございました。

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